葬祭業にはSEO対策が必要な理由や集客を成功させるポイントを紹介

現代では、葬祭業の集客においてSEO対策の必要性が高まっています。しかし、なぜSEO対策が必要なのか、どのように行えばよいのかなどがわからない方もいるでしょう。
そこで、この記事では葬祭業にSEO対策が必要な理由や集客を成功させるポイントをご紹介します。また、ホームページのSEO対策で集客する際に必要なページや注意点もお伝えしますので、ぜひご参考にしてください。
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マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
葬祭業にSEO対策が必要な理由
葬祭業には、SEO対策が必要とされる理由があります。ここでは、葬祭業界の動向やSEOの観点から、その理由についてご紹介します。
葬儀の形式が多様化しているため
近年では葬儀の形式が多様化しており、従来の通夜から火葬まで行う「一般葬」や、家族や近しい人のみで行う「家族葬」、火葬だけを行う「直葬」など、幅広い形式があります。
自社が対応している形式の葬儀を求めるユーザーに見つけてもらい依頼につなげるためには、葬儀の形式に関連するキーワードのSEO対策によって、ホームページや記事を上位表示させることが重要です。
葬儀にかかる費用を明確に記載できるため
従来は葬儀にかかる費用が明確にわからず、葬儀後に最終的な金額がわかることが一般的でした。近年では葬儀のプラン化が進み、葬儀の前にかかる費用がわかり安くなっているため、ホームページに費用を明確に掲載することでユーザーに安心感を与えられます。ホームページを訪れるユーザーをより多くし、プランや費用を確認してもらうにはSEO対策が必須といえるでしょう。
キーワードの人気度が上昇しているため
下図は、Google トレンドで「葬儀」のキーワードの人気度(最大:100ポイント)がどのくらい変化しているかを調べたものです。葬祭業の繁忙期である1月に着目して、2014年1月と2024年1月で比較すると、2014年1月は54ポイントだったのに対し、2024年1月は75ポイントと10年前より21ポイント増加しています。このように葬儀関連のキーワードは上昇傾向にあるため、SEO対策でキーワードを獲得することが集客に求められているといえます。
コロナ前後で葬儀について検索する人が増えたため
株式会社公益社が実施した「ライフエンディングに関する意識調査」によると、40~70代の男女1,000名を対象にインターネットで葬儀関連を検索した経験があるかを調査した結果、2020年2月以前(コロナ前)に「ある」と答えた割合は39.9%だったのに対し、同年の3月以降(コロナ後)の割合は58.7%となり、約4割から約6割に増加していることがわかりました。
同調査では、SNSで葬儀関連の情報収集をした経験についても調査しましたが、「ある」と答えた割合は13%にとどまっていました。
このことから、葬儀について情報収集をする際はインターネットで調べることが多いといえるため、SEO対策によってGoogleやYahoo!で検索される葬儀関連のキーワードで上位表示されることで、顧客に認知してもらいやすくなるでしょう。
出典:ライフエンディングに関する意識調査|燦ホールディングス株式会社のプレスリリース
リスティング広告のクリック単価が高騰しているため
検索結果の上位に表示される方法として、SEO対策だけでなくリスティング広告も手法のひとつとしてあげられます。リスティング広告を利用すると、広告を出しているキーワードの検索結果の最上部に「スポンサー」というかたちでホームページやサイトが表示されます。
この手法もマーケティングにおいて非常に有効ですが、葬儀系のキーワードは競争が激しくなっており、1回クリックされるごとにかかる「クリック単価」は上昇傾向にあります。例えば、「地域名+葬儀屋」のキーワードは、その地域で葬儀屋を探すユーザーにアプローチできる効果的なキーワードですが、クリック単価は3,000円前後から高いものは10,000円を超えることもあります。
リスティング広告は広告費をかけても配信を停止すると集客ができなくなりますが、SEO対策を施した記事で上位表示されることで、広告費をかけなくても中長期的に表示され続けて集客を行えます。クリック単価が上昇している葬祭業のジャンルでは、SEO対策での集客がおすすめです。
葬祭業がSEO対策で集客を成功させるポイント
葬祭業がSEO対策で集客を成功させるには押さえておくべきポイントがありますので、そのポイントについてご紹介します。
ターゲットを明確にする
SEO対策で集客を成功させるにはターゲットの明確化が必須です。ターゲットが決まっていないと記事の内容が誰に向けたものなのかあいまいになり、期待する成果を得られなくなる恐れがあります。
次に、葬祭業の主なターゲットとそのアプローチ方法をご紹介します。
ターゲットの疑問を解決する記事を作る
葬儀に関するキーワードで記事を作る際、主なターゲットとなるのは喪主を経験する40〜50代の方やその親族の方、葬儀に参列する方などがあげられます。特に、喪主を務める方は葬儀の費用や形式、流れ、やることなどのさまざまな疑問を検索して情報収集を行うため、ターゲットの疑問をわかりやすく説明した記事を作成するよう心がけましょう。記事内で疑問を解決し、自社への訴求を行うことで依頼につながりやすくなります。
ターゲットの決め方についてより詳しく知りたい方は「ターゲット層の決め方とは?集客に効果的なSTP分析を用いた方法をご紹介」の記事をご参照ください。
「そのうち客」と「今すぐ客」で訴求内容を分ける
上図のように、ターゲットはニーズとウォンツに応じて4つに分類されますが、葬祭業のSEO対策においては「そのうち客」と「今すぐ客」で分けるのがおすすめです。具体的には、「そのうち客」は生前から葬儀について調べている緊急度が低いユーザーで、「今すぐ客」は没後に葬儀社を調べている緊急度が高いユーザーとなります。
「そのうち客」に向けては、無料相談や資料請求、無料見積もりなどを訴求内容としてホームページや記事内に設置し、「今すぐ客」には「お急ぎの方はこちら」といったボタンを用意して、「まずはお電話にてご相談ください」の文言と一緒に電話番号をわかりやすく記載するとよいでしょう。
このように、緊急度でユーザーを分けてそれぞれに合った訴求を行うことで、両者のニーズに対応できるため集客につながります。
ターゲット層の種類についてより詳しく知りたい方は「ターゲット層の種類とは?関心度や意識レベル、世代別の分類と特徴をご紹介」の記事をご参照ください。
キーワードを選定する
SEO対策は、狙うキーワードによって得られるセッション数やコンバージョン数が変わるため、キーワード選定が非常に重要です。次に、葬祭業の特徴を踏まえて選定すべきキーワードについてご紹介します。
地域名を含める
葬儀を検討しているユーザーは、故人が居住していた地域の葬儀屋に依頼することが多いです。そのため、「葬儀」や「葬式」といった地域名を含まない単体のキーワードでSEO対策するのは得策ではありません。
自社の葬儀場がある地域の方にアプローチするには、「○○区 葬儀屋」のように地域名を含めたキーワードで対策を行うのがおすすめです。地域名を含めたキーワードは、その地域で故人となった方の親族や喪主をターゲットとするキーワードであるため、検索数は少なくなります。
しかし、競合も少なくなるため上位を狙いやすく、顕在層のユーザーに直接アプローチすることが可能です。葬祭業は地域性が高い業種であるため、地域名を含めたキーワードとは相性がよいといえるでしょう。
葬儀の形式を含める
自社が対応している葬儀の形式をキーワードに含めて対策するのもおすすめです。前述した地域名と合わせて「○○区 家族葬」や「○○市 直葬」のように対策したり、「家族葬 費用」や「家族葬 流れ」のようにひとつの形式を深掘りするかたちで対策したりするのも効果的でしょう。このように形式を含めたキーワードを選定することで、「○○区の家族葬なら自社におまかせください」のように記事内で自社の訴求を行えます。葬儀の宗派を含める
葬儀の宗派について調べるユーザーも多くいるため、宗派をキーワードに含めて対策するのも有効です。形式をキーワードに含めるときと同様に、地域名と合わせて「天台宗 葬儀 ○○区 」や「真言宗 葬儀 ○○市」のように対策したり、「天台宗 葬儀 特徴」や「真言宗 葬儀 流れ」「キリスト教 葬儀 マナー」などのように自社の宗派を含むキーワードを対策したりすることで、宗派の観点からもアプローチしやすくなるでしょう。競合のキーワードを分析する
葬儀屋の中には、すでにしっかりとSEO対策を行っている業者も存在します。SEO対策を始める業者にとっては、検索結果の上位を獲得している競合のホームページなどが非常に参考になるでしょう。デザインや訴求方法も参考になりますが、獲得しているキーワードを調べることも特に重要です。
競合がどのようなキーワードを獲得しているのかを調べて、狙うべきキーワードや自社とマッチするキーワードを見つけることがSEO対策の成功につながります。競合のキーワードを調査する際は、SEOツールを使って調べるのがおすすめです。
Google ビジネス プロフィールを活用する
葬儀屋を調べるユーザーの中には、近くの葬儀屋を調べるためにGoogle マップを利用する方もいます。Goole マップでは、Google ビジネス プロフィールに登録していないとマップ上に表示されないため、ユーザーに見つけてもらえなくなってしまいます。
そのため、Google ビジネス プロフィールに登録し、葬儀場の場所をGoogle マップに表示させることは必須です。また、Google ビジネス プロフィールとホームページを連携することで、Google マップの検索上位に表示させるためのMEO対策にも効果が期待できます。ホームページには交通機関や最寄り駅、所要時間、駐車場の台数と場所などをわかりやすく記載し、訪れる方がアクセスに困らないよう配慮しましょう。
SEO対策には、ここでご紹介した内容以外にもさまざまなポイントがありますので、詳しく知りたい方は「SEO対策の目的や基本、成功のポイントを徹底解説!チェックリスト付き」や「検索上位に表示させるSEO対策方法を解説」の記事をご参照ください。
葬祭業がSEO対策で集客する際に必要となるページ
葬祭業のSEO対策には、SEOを意識した記事だけでなく、依頼につなげるためのページも必要になりますので、そのページについてご紹介します。
葬儀のプランと費用を記載したページ
葬儀のプランと費用はユーザーが最も気になる項目です。そのため、各プランをまとめたページを作成し、プランごとの費用(○○万円〜のように記載)の記載とプランの詳細ページに飛ぶボタンを設置しましょう。
各プランの詳細ページでは、プランの特徴や葬儀の流れなどを説明し、費用とその内訳や追加オプションについても記載しましょう。これにより、ユーザーがプラン選びや費用感をイメージしやすくなります。
葬儀までの流れを記載したページ
葬儀屋を探すユーザーの中には、急逝により緊急で葬儀が必要になることも多いです。その際に、ホームページで葬儀までの流れを紹介したページがあれば、ユーザーはスムーズに葬儀の準備ができます。
葬儀までの流れについてのページでは、逝去から四十九日法要までの流れを順序立てて説明します。各項目は見出しで分け、項目ごとにやることや連絡先、亡くなったときの状況に応じた説明(かかりつけ医がいる場合といない場合のやることの違いなど)をわかりやすく記載しましょう。
よくある質問を記載したページ
ユーザーは葬儀を手配する際にわからないことが多くありますが、手続き関連や準備すべきことなど共通する質問も多いでしょう。そこで、「よくある質問」のページを作成し、これまでに問い合わせのあった質問と回答を記載することで、ユーザーに質問の手間をかけさせることなく疑問を解消できます。
よくある質問が多くなる場合は、手続き関連や費用関連のようにカテゴリを分けて、ユーザーが自身の疑問とその答えを見つけやすくなるようにするのが大切です。
コラム記事
前述した、葬儀形式の流れや宗派の特徴などを解説する記事のことを「コラム記事」といい、疑問を持つユーザーが検索するキーワードを狙って、その疑問を解決する内容の記事を投稿します。記事内でユーザーの疑問を解決し、自社の葬儀を訴求することで自社の認知度向上やホームページからの依頼数増加などを期待できます。
コラム記事で上位化を狙うことを「コンテンツSEO」といいますが、これには専門的な知識とスキルが求められます。
そのため、SEOを意識した記事の作成は専門の業者に依頼することも検討しましょう。 バンソウではSEO対策での集客をサポートしています。少しでも集客にお悩みの方は、下記リンクのサービス紹介資料をぜひご覧ください。
葬儀場の一覧ページ
自社の葬儀場が複数ある場合は、各葬儀場の住所を記載した一覧のページを作成しましょう。また、各葬儀場の詳細ページに飛ぶボタンも設置し、ユーザーが葬儀場ごとの詳細を見られるようにすることも大切です。
詳細ページでは葬儀場の特徴だけでなく、前述したように交通機関や最寄り駅、所要時間、駐車場の台数と場所などを明確に記載します。これにより、ユーザーは最も行きやすい葬儀場を見つけて詳細を確認しやすくなります。
葬祭業のSEO対策における注意点
SEO対策を行う際は注意すべき点もありますので、ここでご紹介する内容を事前に把握しておきましょう。
記事のコピー&ペーストや重複に気をつける
葬祭業のSEO対策では、作成するページやコラム記事が多くありますが、労力を減らそうと他サイトの記事をコピー&ペーストして自社のホームページで公開するのは厳禁です。コピーされた記事は、Googleで「無断複製されたコンテンツ」としてペナルティの対象となり、上位表示されなくなってしまいます。
また、コラム記事においても、意図せず重複した記事を投稿してしまうことがあります。例えば、「葬儀 流れ」と「葬儀 手順」は、キーワードが違っても検索結果がほとんど同じでニーズに違いがないことがわかります。そのため、両方のキーワードで記事を作成すると似たような内容の記事ができてしまいます。
そうすると、Googleはどちらの記事を評価すればよいのか判断できず、どちらも上位に表示されない「カニバリゼーション」という現象が起こる恐れがあります。内容が重複した記事は上位表示されず、記事作成の労力を無駄にするだけでなく、SEOに悪影響となるため、そうならないよう作成前にユーザーニーズをしっかりと確認しましょう。
オリジナルの要素を含める
記事作成では、獲得したいキーワードですでに上位表示されている競合の記事を参考に構成や文章を作りますが、オリジナリティがない記事はGoogleから既存の記事を上回る付加価値がないと判断されてしまうため、上位に表示される可能性が低くなります。そのため、オリジナリティのある内容を含めるように心がけましょう。
まとめ
この記事では、葬祭業のSEO対策についてご紹介しました。現代では、葬儀関連の情報収集がインターネットで行われるようになり、SEO対策の必要性が高まっています。SEO対策で集客を成功させるには、ターゲットを明確にし、適切にキーワードを選定することが大切です。選定の際は、地域名や葬儀の形式、宗派などを含めたキーワードを狙うとよいでしょう。
また、競合がどのキーワードを獲得しているのかを分析して、選定に役立てましょう。集客につなげるには、ターゲットの疑問を解決するページも用意するのが必須です。多くのユーザーが訪れるホームページとなるように、効果的なSEO対策を行いましょう。
葬祭業のSEO対策ならバンソウにおまかせ!
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