社会保険労務士がSEO対策で集客する方法!記事作成のポイントも紹介

社会保険労務士事務所は、企業への営業や紹介で顧客を獲得することがほとんどでしたが、現代ではWebでSEO対策を行い顧客を獲得する事務所が増えています。しかし、これからSEO対策を行おうとしても、どのようにすればよいのかわからない方もいるでしょう。
そこで、この記事では社会保険労務士(以下、社労士)に必要なSEO対策や、記事を作成する際のポイントをご紹介します。また、ホームページでSEO対策をするメリットや、うまくいかないときに見直す項目についてもお伝えしますので、ぜひご参考にしてください。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
社会保険労務士(社労士)の集客にはSEO対策がおすすめ
現代では、調べ物をする際にWebで検索することが当たり前となっており、Webでの集客が欠かせません。特に、社労士事務所は地域性が高いため、同じ地域の競合他社と差別化してホームページを訪れるユーザーを増やすには、SEO対策で地域を絞ったキーワードの獲得やユーザーに役立つ記事を提供することが大切です。
SEO対策は一時的に集客効果を発揮するWeb広告とは異なり、継続的な集客が期待できます。ホームページを集客の基盤とするのであれば、長期的な集客が見込めるSEO対策が適しているでしょう。
社労士事務所がホームページでSEO対策をするメリット
社労士事務所のホームページでは、SEO対策を行うことで得られるメリットがあるので、そのメリットについてご紹介します。
疑問や悩みのあるユーザーに自事務所をアピールできる
労働や社会保険に関しての疑問や悩みを解決する際、まずはWebで調べてみてそれでも解決しない場合は社労士に相談するという流れが一般的です。
そのため、疑問や悩みを抱えるユーザーに向けて解決につながる記事を作成して上位表示されることで、Webで調べて解決しようと考えるユーザーのアクセスが見込めて、自事務所の知識や存在をアピールできます。また、記事の中で相談や依頼を訴求することで、実際の依頼につながることも期待できるでしょう。
得意分野をアピールできる
記事を作成してWebに公開することでユーザーを増やすコンテンツSEOにおいて、得意分野に関する記事を多く書くことで、ユーザーにその分野が得意であることをアピールできます。
社労士への依頼を検討する方は、その分野を得意とする事務所に依頼したいと考えるため、「事務手続き代行」や「労務相談」「就業規則」などのメインとする得意分野を洗い出し、その分野でユーザーの悩みを解決する記事を継続的に作成して得意分野をアピールすることが大切です。
専門性や信頼性が高まる
労働や社会保険に関する記事を継続して公開することで、サイトの信頼性や専門性が高まり、SEOにも効果的です。
Googleの、検索品質評価ガイドラインにおけるサイトや記事の評価基準にE-E-A-Tがあり、それぞれのアルファベットは「経験(Experience)」「専門性(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trustworthiness)」を指しています。
労働や社会保険に関してSEOを意識して解説した記事を増やすことで、この中の専門性や信頼性を高められるため、検索の上位を獲得しやすくなるでしょう。
リスティング広告よりも低予算で集客できる
社労士の集客方法にはリスティング広告もあり、短期間で顧客を集める効果はありますが、長期的な集客を目指す場合は広告費の負担が増えるでしょう。
一方で、SEO対策は初期費用や維持・運用費がかかりますが、継続的な記事の投稿と更新によって、広告に比べて低予算で長期的な集客が可能になります。
社労士事務所に必要なSEO対策
社労士事務所がSEO対策で集客を行うためには、必要とされる対策方法がありますので、その方法について詳しくご紹介します。
地域名を含めたキーワードを狙う
社労士事務所のSEO対策でキーワード選定を行う際は、事務所がある地域に絞ったキーワードを選定するのがおすすめです。社労士に依頼しようと検索するユーザーは、自身が住んでいる地域にある社労士事務所に依頼しようと考えることが多いです。
そのため、検索キーワードは「新宿区 社労士事務所」や「八王子市 社労士事務所」のように地域名を含めたキーワードを狙いましょう。これにより、その地域で社労士事務所を探しているユーザーに直接アプローチすることが可能になります。
競合のサイトが獲得しているキーワードを調査する
インターネットが普及した現代では、多くの社労士事務所がWeb集客を行っています。そのため、競合がどのようなキーワードでSEO対策やリスティング広告を行っているのかを確認することがキーワード選定のヒントになるでしょう。
キーワードを調査する際はSEOツールを利用することでキーワードの特定が可能です。
例えばSEOツールの「Ahrefs」では、植木屋のサイトが下図のようなキーワードを獲得していることが分かります。
※キーワードだけ見られるように編集していますので、実際はURLなどもすべて閲覧可能です。
このように、競合のキーワードを調査して、ホームページのSEO対策に生かしましょう。
競合サイトを見つけるための方法を知りたい方は「競合サイトの見つけ方とは?必要性やSEOツールを用いた手順を解説」の記事をご参照ください。
SEOの内部・外部・コンテンツを対策する
SEOでは、内部・外部・コンテンツの3つを対策し、ホームページをユーザーと検索エンジンの両方にとってアクセスしやすいように設計する必要があります。
SEOの内部対策では、サイトマップの提供や内部リンクの最適化を通じて検索エンジンのクローラーとユーザーの両方がアクセスしやすいように設計できます。また、画像を圧縮した読み込み速度の向上やモバイル端末での最適化も効果的です。
外部対策としては、質の高い被リンクを集め、ドメインの権威性や信頼性を高める戦略などがあります。
コンテンツの対策では、ユーザーの検索意図(検索ニーズ)に対応した有益な情報を提供し、Googleが提唱しているE-E-A-Tの基準を満たす質の高いコンテンツを作成するとよいでしょう。
スマートフォンでの見やすさや表示速度を向上させる
ドイツ企業のSISTRIX(シストリックス)社の調査によると、日本でPCから検索する割合は約25%だけで、モバイル端末からの検索が多数派となっていることがわかりました。そのため、PCだけでなくスマートフォンのユーザーも見やすいホームページであることが大切です。
また、モバイル端末でのページの表示速度は検索順位を決める要素のひとつとなっており、速度を向上させることが求められます。
実際にGoogleでは、デスクトップでの検索順位を決める際にページの表示速度を要素として使用していましたが、2018年7月からはモバイルでの検索順位にも使用するとの発表がありました。このことから、社労士事務所のSEO対策では、デスクトップとモバイルの両方で表示速度を向上させることが、ユーザーと検索エンジンの両者に効果的といえるでしょう。
参考
- The proportion of mobile searches is more than you think - What you need to know|SISTRIX
- ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します|Google 検索セントラル
E-E-A-Tを高める
社労士などの士業ではE-E-A-Tを高めやすく、ホームページの場合は、それぞれ以下のように高められます。
- 経験…実績・経験・事例などをホームページや記事内で表記する
(例:労務管理のアドバイザーとして、ストレス診断の導入し、得られたフィードバックから労働環境の改善に取り組んだ など) - 専門性...労働や社会保険に関する記事を増やす
(例:最低賃金を違反すると罰則はあるのか、社会保険に加入する条件となにか、などの疑問を解決する記事を増やす) - 権威性...社労士が運営していることや資格を所持していることをホームページや記事内で示す (例:サイドバーや記事内に執筆者または監修者として社労士のプロフィールを入れて、資格や社労士としての経歴を表記する など)
- 信頼性...公的機関の情報や法律などに基づいて説明する
(例:記事の中で「○○法第△△条第××項では」のように法的根拠を示す など)
このE-E-A-Tを記事に含めることで、Googleにユーザー価値の高い記事と判断され、検索上位に入りやすくなります。社労士が運営していることをしっかりとアピールし、Googleにもユーザーにも信用してもらうことが大切です。
SEO対策がうまくいかないときに見直す項目
SEO対策は必ずうまくいくとは限りません。特に独自でSEO対策を行っている場合は以下でご紹介する項目を見直すことをおすすめします。
対策方法
SEO対策を数カ月〜1年ほど取り組んでいても成果が出ない場合は、やり方を見直すかSEO対策のプロに依頼することをおすすめします。SEO対策を外注することで、社労士の業務をしつつホームページも充実させられます。ホームページに訪れるユーザーを増やし、顧客獲得につなげるには高度なSEOの技術が求められるため、外部への依頼も検討しましょう。
バンソウではSEO対策での集客をサポートしています。少しでも集客にお悩みの方は、下記リンクのサービス紹介資料をぜひご覧ください。
キーワード
狙うキーワードで大手のサイトや公的機関のサイトが複数サイト上位に表示されている場合、そのキーワードは狙うべきではないといえます。これらのサイトは前述したE-E-A-Tの評価が高い傾向にあり、これらのサイトが複数上位に表示されていると、自事務所の記事がランクインする余地が限られてしまいます。
また、ユーザーの役に立つ記事で上位表示することで、ホームページへの流入が期待できますが、お問い合わせにつなげる難易度は高いです。そのため、お役立ちコンテンツだけでなく、お問い合わせにつながりやすい地名を含めたキーワードや3語以上のキーワードなども積極的に狙うのがおすすめです。
ホームページの構造
ホームページの構造はSEOにおいて重要な要素となります。ホームページでは、得たい情報にたどり着けるようにタブやカテゴリーなどを分けてわかりやすくしましょう。情報が整理されていてユーザーに使いやすいホームページは、Googleからもよい評価を受けられます。
情報が増えると構造が複雑になりがちであるため、構造を整理してユーザーが巡回しやすいサイトとなるよう見直しましょう。
ホームページの情報量
ホームページが検索結果で上位に表示されない場合は、ホームページの情報量が少ないことが原因としてあげられます。SEOでは、ユーザーの滞在時間や閲覧したページ数なども評価の要素に含まれるため、情報量が少なくユーザーの滞在時間が短くなると、ユーザーの役に立っているサイトと評価されにくくなります。
そのため、ホームページの情報量を増やすことが重要であり、社労士事務所のホームページでは以下のページを掲載するのがおすすめです。
- トップページ
- サービス・料金ページ
- ニュース(お知らせ)ページ
- アバウト(企業情報)ページ
- 代表者プロフィールページ
- よくある質問ページ
- お客様の声ページ
- ブログ(コラム)ページ
- お問い合わせページ
これらの項目で掲載していないものがある場合は、ホームページに追加するとよいでしょう。
期間
SEO対策を行う際、短期的な成果を見込んでいる場合は期間を見直したほうがよいでしょう。実際は記事によるSEOの効果が得られるまでに4カ月〜1年ほどかかるとされているため、長期的な目線で継続的に記事を公開し続けることが大切です。
特に、新しくホームページを設立したばかりのときは、検索エンジンに認識されて評価に至るまでに時間がかかることがあります。検索窓に「site:https://○○(ホームページURL)」と入力して検索したときにホームページが表示されなければ、Googleに認識されていないと判断できるため、Google Search Consoleでインデックスの登録をGoogleに促しましょう。
SEOの効果が出る期間について詳しく知りたい方は「SEOで効果が出るにはどのくらいの期間が必要か解説」の記事をご参照ください。
社労士事務所のホームページで記事を作成する際のポイント
記事作成を行う際は、社労士事務所ならではのポイントがあります。ここでご紹介するポイントを押さえてSEO対策による集客効果をより高めましょう。
3号業務では得意分野をアピールする
社労士の業務には、以下のように1~3号までの業務があります。
- 1号業務...行政機関に提出する書類の作成・提出や当事者の代理人
- 2号業務...労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成
- 3号業務...労働や社会保険に関する相談や指導(コンサルティング)
1号業務と2号業務は社労士の独占業務であり、どの社労士も対応できますが、3号業務は社労士の独占業務ではないため、競合サイトと差別化を図るためにも社労士の専門知識や経験を生かした記事を作成する必要があります。
また、3号業務は分野が幅広いため、得意とする業務をホームページや記事でアピールし、その業務を求めているユーザーの興味を引くような記事を作成することが大切です。
法律や制度に関する内容はわかりやすく伝える
社労士がSEO対策を行う際の記事には、法律や制度に関する内容が含まれることが多いです。しかし、その記事を読むユーザーは法律や制度を日常的に見ているわけではないため、専門的な単語や法律に関わる文章の意味がわからない場合があります。
そのため、記事内の専門用語は解説を入れたり、解釈が難しい文章はわかりやすい例えや説明を入れたりするなどの工夫を施すことが大切です。
法改正後の情報更新を忘れないようにする
前述したように、記事には法律や制度に関する内容が含まれることが多いですが、法改正により法律が変わると、以前は正しかった情報も間違った情報になってしまいます。法改正前の情報をそのままにしておくと間違った情報がユーザーに伝わり、不利益を与えてしまったり、信頼を失ってしまったりする恐れがあるため、改正した法律が含まれる記事の修正は忘れないように心がけましょう。
フォーマルな文章を意識する
社労士の主な顧客は企業であるため、企業の担当者や決済権のある役職のユーザーに向けてフォーマルな文章を意識して執筆することが大切です。一般消費者向けのようなカジュアルな文章の記事だとユーザーの信頼感を損ねる可能性があります。特に、法律や制度の内容を含む記事は、フォーマルな文章であることが信頼できる内容であることの判断にもつながるため、ユーザーである企業に信頼してもらうためにも文章表現には気をつけましょう。
記事のカテゴリを分ける
ホームページでコンテンツSEOを実施すると記事が増えるため、記事のカテゴリを分けましょう。カテゴリを分けていないとホームページに流入したユーザーが別の記事を探しにくくなり、ホームページからの離脱につながります。 また、作成した記事の管理が難しくなり、記事のジャンルに偏りが生じたり、重複して記事を作ったりしてしまう恐れがあります。そのため、記事をカテゴリで分けてこれらの問題が起きないようにすることが大切です。カテゴリ分けはユーザビリティの向上にもつながるでしょう。
まとめ
この記事では、社会保険労務士(社労士)のSEO対策についてご紹介しました。SEOで集客を行うためには、地域名を含めたキーワードや競合サイトが獲得しているキーワードを参考にしたり、スマートフォンでの見やすさや表示速度を向上させたりすることが大切です。また、記事作成の際は法律や制度に関する内容をわかりやすく伝え、法改正にも対応した記事を心がけましょう。
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