エバーグリーンコンテンツとは?おすすめのテーマや作り方、ポイントなどを解説

エバーグリーンコンテンツとは、時代に左右されない永続的な情報を取り扱うコンテンツのことを指す言葉です。
この記事では、エバーグリーンコンテンツとはどんなものなのか、具体的に解説します。
またエバーグリーンコンテンツに適したテーマや作り方、作るうえでのポイントもあわせてご紹介します。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
エバーグリーンコンテンツとは?
エバーグリーンコンテンツとは、時間がたっても有益な情報を発信し続けるコンテンツのことを指します。
常緑樹のように、季節が移り変わっても枯れることなく不変であることに由来する言葉です。
まずはエバーグリーンコンテンツの特徴についてご紹介します。
テーマが時代やトレンドの影響を受けづらい
家族や教育、キャリア、健康、人間関係などのテーマは、時代や場所が変わっても人々の関心が薄れることはありません。
エバーグリーンコンテンツは、人が抱える悩みや疑問といった情報ニーズを中心としているため、長い間コンテンツの価値を持続できるのです。
時代やトレンドの影響を受けづらいエバーグリーンコンテンツと対をなしているのが、フロー型と呼ばれるバズコンテンツです。
バズコンテンツは、トレンドや時事トピックといった世間で関心が高まっているものをターゲットとして作成するので、うまくいけば短期間で膨大なトラフィック(アクセス数)やコンバージョンを集めることができます。
しかし、旬が過ぎれば価値の維持が難しいという点がデメリットです。
長期間コンテンツの価値が維持できる
エバーグリーンコンテンツは、一度作成して上位表示を獲得できれば、長きにわたって集客が可能となります。
情報が劣化しないので、長期間にわたってコンテンツの価値が維持されるのです。
これにより安定したトラフィックを維持できる点は、エバーグリーンコンテンツにおける強みといってよいでしょう。
エバーグリーンコンテンツに適したテーマとは?
次に、エバーグリーンコンテンツを展開していくうえで、おすすめのテーマと不向きなコンテンツをご紹介します。
ハウツー・ノウハウ系
ハウツー系(HowTo系)とは、サービスや物の使い方や手順についてわかりやすく解説するコンテンツのことを指します。
例えば「ハンバーグの作り方」や「浴衣を自分で着付ける方法」といったトピックは、時代や場所に左右されることがなく、手順や方法が変わることもありません。
一方でノウハウ系(KnowHow系)とは、専門的な知識や経験、物事を進行するうえでの知識などを伝えるコンテンツを指します。
「図面の書き方」「抹茶の点て方」などはノウハウ系となります。
読者の疑問や課題に答える内容となるハウツー・ノウハウ系コンテンツは、エバーグリーンコンテンツを展開するうえで最適といえるでしょう。
Q&AやFAQ
読者の疑問に答えるQ&AやFAQ(よくある質問)も、トレンドに左右されないものが多く、エバーグリーンコンテンツに向いています。
「Excelの応用方法」といった多くの社会人が抱くようなQ&AやFAQは、長期的に見て価値が高まりやすいのです。
用語集
専門用語をまとめたコンテンツも、エバーグリーンコンテンツと相性がよいといえます。
用語集は、知識を深めるために初心者から専門家まで幅広い層に利用されるものです。
難しく感じられるものが多いので、読者からは探しやすさと見やすさが両立されているわかりやすい用語集が求められています。
このようなニーズをカバーしたコンテンツは読者からも長く必要とされるので、結果的に安定した集客ができるようになるのです。
用語集を作成するのなら、はじめは特定の分野に絞って取り組むのがおすすめです。
不向きなテーマ
エバーグリーンコンテンツは、一時的に爆発的な集客力があるバズコンテンツとは違い、長期的な集客が可能となるテーマ設定が大切です。
そのため、鮮度が重要な情報やトレンドに左右されるような以下のテーマは向いていません。
- ニュース
- 時間の経過によって内容が変化するデータや論文
- カルチャー系のトピック
- 政治や著名人に関するトレンド
エバーグリーンコンテンツを作成するなら、集客が一時的にしか見込めないテーマは避けるのが無難です。
エバーグリーンコンテンツのメリット
長期的な集客につながる
普遍的なトピックを取り扱うことから、エバーグリーンコンテンツは時間経過による情報の劣化が起きにくいとされています。
バズコンテンツのように短期間での爆発的な集客力はありませんが、長期的に集客し続けられる点はエバーグリーンコンテンツの最大のメリットといえるでしょう。
ユーザー満足度・企業の認知度アップ
エバーグリーンコンテンツが扱うトピックの性質は、問題や疑問、課題解決が主となります。
つまり読者が求めている回答や疑問を解決できる内容を正確に作り込めれば、ユーザー満足度の向上が見込めるのです。
検索結果で上位表示が獲得できるようになればユーザーの目に留まる機会も増え、企業の認知度アップにもつながるでしょう。
こまめな修正や更新の必要がない
エバーグリーンコンテンツは情報の鮮度が落ちないため、修正や更新の頻度も低くあまり手間がかかりません。
リライトが必要な場合に適宜対応していくかたちなので、通常のコンテンツと比べて工数が少なくてすむ点は大きなメリットといえるでしょう。
被リンクが獲得しやすい
教育やキャリア、人間関係といった人の悩みや疑問などの情報を扱うエバーグリーンコンテンツは、役立つ情報としてブログやSNSにシェアされる可能性が高い傾向にあります。
自然な被リンクを獲得することで検索エンジンからの評価も上がりやすくなり、SEO効果の向上が見込めるのです。
内部リンクにより検索順位が上昇する
検索エンジンから高評価を得たコンテンツに内部リンクをつなげることで、つなげた先のページも同じような評価が得られるようになります。
評価を得られたエバーグリーンコンテンツがあれば、内部リンクを最適化することでほかのページにもよい影響を与えられるようになるのです。
顧客教育ができる
エバーグリーンコンテンツは、初心者に向けた基礎知識やシステム導入時の基本の操作方法など、起点となるタイミングで活用されるパターンも多くあります。
このようなほとんど変わることのない情報をわかりやすく提供することで、顧客教育も可能となるのです。
ブランディングに役立つ
専門性が高く、他社と比較してより深い情報を読者に提供できれば、自社のブランド力や信頼をより高められます。
エバーグリーンコンテンツは、企業の専門性だけではなく信頼も高められるものなので、うまく活用すればブランディングにも役立つでしょう。
長期集客ができるエバーグリーンコンテンツの作り方
ここからは、数年たっても集客ができるようなエバーグリーンコンテンツの作り方についてご紹介します。
STEP1.テーマを選定する
エバーグリーンコンテンツは、時代や流行に左右されないテーマを選ぶ必要があります。
旬のあるテーマを選ばないためにも、まずは市場のトレンドやユーザーニーズへの理解を深めましょう。
そのうえで、共通項や長きにわたって人々の関心を引きつけているテーマを見つけていく方法がおすすめです。
またビジネスシーンにおいてよく聞かれる質問は、多くの人が疑問に思っている事柄とも言い換えられ、エバーグリーンコンテンツの作成に役立つ可能性もあります。
日常からアンテナを張り、テーマを選定しましょう。
STEP2.調査と分析をする
テーマを選定したら、以下の項目の調査と分析をしましょう。
- 検索ボリューム
- 上位表示をしている競合のコンテンツ
- テーマに基づく疑問や悩みの収集
上位表示を獲得している競合のコンテンツを複数読み比べ、以下のポイントを確認することで、オリジナリティのあるコンテンツが作りやすくなります。
- 共通して取り上げられているトピック
- オリジナルの部分
- 掘り下げられそうな箇所
- 読んでいてわかりづらい箇所
競合の足りない部分を自社で補ったコンテンツを作るようなイメージです。
調査と分析はとても重要なので、しっかり行いましょう。
STEP3.構成を作成し執筆をする
エバーグリーンコンテンツには、的確で正確な情報提供が求められます。
構成は、ロジカルになるようしっかりと練った構造にしましょう。
執筆をするときに大切なのは、読者の悩みや課題、疑問を解決することが目的であることを忘れないようにすることです。
そのためには、わかりやすく的確に情報を伝えていく力が必要となります。
ほかにも、情報の信頼度を高めるために信用のあるソースから適度に引用をすることも有効な手段です。
良質なエバーグリーンコンテンツを作るポイント
ここからは、価値のある情報を提供し続けられる良質なエバーグリーンコンテンツを作成するためのポイントをご紹介します。
ユーザーニーズを正確に理解する
エバーグリーンコンテンツと呼ばれるためには、長期間にわたって検索順位で上位表示を獲得し続けなければなりません。
長い間支持を集め続けるためには、ユーザーニーズを的確に把握してコンテンツに落とし込んでいく必要があります。
例えば初心者向けのハウツーコンテンツであれば、難しい専門用語は使わずにわかりやすく説明する、初心者が抱えがちな疑問や悩みを解決するコンテンツを作るなど、ニーズを的確に捉えたコンテンツ作りを目指しましょう。
入門書のような位置づけのコンテンツが作成できれば、エバーグリーンコンテンツとして長く必要とされるはずです。
スモールやミドルキーワードを盛り込む
エバーグリーンコンテンツを作るのなら、ボリューム数の大きいビッグキーワード以外にも、スモールキーワード(検索ワードが3語以上)やミドルキーワードも意識しましょう。
スモールキーワードやミドルキーワードは、複数の言葉に分けて検索されるため、より深いユーザーニーズを特定しやすくなるからです。
特定の層やニッチな需要に対応できる場合もあるので、できる限り意識することをおすすめします。
競合のコンテンツを参考にする
検索順位で上位表示をしている競合のコンテンツは、ユーザーニーズを的確に反映させた質の高いコンテンツである可能性が高いといえます。
競合の記事を参考にしながら、ユーザーニーズや足りていない点、逆にニーズに合っていないかもしれないと感じる部分などをあげ、自社コンテンツのオリジナリティを出せる部分を明確化していきましょう。
クリックを促せるタイトルをつける
簡潔に具体的なタイトルをつけることを意識し、ユーザーにクリックしたい、中身を読みたいと思わせるタイトルをつけましょう。
ユーザーは、検索をしてさまざまな情報に触れるので、その中で興味を持ってもらえるような引きのあるタイトルをつけることが大切です。
一次情報をベースにコンテンツを作る
一次情報とは、自分が研究したデータや行ったアンケート結果など、自分が直接経験したことや起こした行動から得られた情報を指します。
これらをもとにコンテンツを作ることで、情報により正確性や信頼性を持たせることにつながります。
時間経過で劣化することのないエバーグリーンコンテンツには、情報の信頼性は必要不可欠です。
可能な限り、一次情報をベースにコンテンツを作ることをおすすめします。
既存コンテンツをエバーグリーンコンテンツにする方法は?
既存コンテンツをエバーグリーンコンテンツにするためには、以下の手順を試してみましょう。
- コンテンツの方向性の確認(検索結果、競合記事のチェック)
- 方向性に問題がない場合、記事の網羅性を増やすためにオリジナル要素の挿入を検討
- 関係者にヒアリングをして課題や悩みを抽出する
- ユーザーや専門家、SNSでの意見を集約しユーザーニーズを深掘りする
エバーグリーンコンテンツとして作成した記事が思うように集客できていない場合、サイトのドメインがそもそも弱いという可能性も考えられます。
また、キーワードへの対策を行っているのに伸び悩んでいる場合は、ユーザーニーズを満たせていない要素があるか、オリジナリティが少ないと判断されている可能性もあります。
まずは何が問題なのかを明確にして、時間をかけてコンテンツをブラッシュアップしていきましょう。
まとめ
この記事では、エバーグリーンコンテンツとはどんなものなのか、適したテーマや作り方、コンテンツ作りにおけるポイントなどを解説しました。
エバーグリーンコンテンツを作るためには、普遍的なトピックを選ぶことが大切です。
そのうえでユーザーニーズを的確に把握し、競合の調査を徹底して行っていく必要があります。
作成するまでには工数や時間がかかりますが、一度作成して上位表示を獲得できれば長きにわたって集客ができます。
質の高いエバーグリーンコンテンツを作成し、安定した集客やトラフィックの獲得を目指しましょう。