潜在顧客とは?狙うメリットやアプローチの手順を紹介

潜在顧客は、顧客自身もまだニーズや課題への解決策を見いだしていない状態のため、的確なアプローチの難易度が高いものの、顕在的な課題を抱える顧客よりも競争率が低い点が特長です。
この記事では、潜在顧客とは何かを、アプローチするメリットやアプローチする手順、見込み客へ育成する方法とあわせてご紹介します。
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マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
潜在顧客とは
潜在顧客とは、自社の商品やサービスの存在に気づいていない顧客を指します。悩みや課題を抱えているものの、自社の商品やサービスを認知していない顧客や、漠然とした不安を感じているものの、自身の悩みや課題そのものにも気づけていないといった顧客が当てはまります。
顧客自身も悩みや課題、具体的な解決方法に気づけていないため、潜在顧客へのアプローチは難易度が高いとされていますが、アプローチ次第では競合他社よりも先に多くの潜在顧客を自社へ取り込めることもあります。
なお、潜在顧客とは反対に、すでに本人が自身の悩みや課題を把握しており、解決のために商品やサービスを探している顧客のことを顕在顧客といいます。顕在顧客のほうが潜在顧客よりもアプローチしやすく、受注や購入に至りやすいため、つい顕在顧客の獲得に注力しがちですが、より多くの顧客に自社の商品やサービスを認知してもらい、興味や関心を高めるためには、潜在顧客へのアプローチも欠かせません。
潜在顧客へアプローチするメリット
潜在顧客へアプローチすることで、顕在顧客よりも広い範囲のターゲットを狙えたり、潜在顧客のニーズが顕在化する前に自社の存在に気づいてもらえたりするなどのメリットがあります。潜在顧客を獲得することで得られる具体的なメリットは、次のとおりです。
顕在顧客よりも多くのターゲットにアプローチできる
潜在顧客は顕在顧客よりも数倍の母数がいると一般的にいわれており、広範囲のターゲットにアプローチできます。顕在顧客は悩みや課題、ニーズが明確化されている分アプローチしやすいものの、自社で狙う顕在顧客は競合他社にとっても顕在顧客であるため、競争率が高まり、自社を選んでもらえない可能性もあります。
その分、潜在顧客は他社が参入していないターゲット層など、広範囲にアプローチできるため、競合との競争を避けながら顧客を獲得できます。現在はSNSでの拡散機能を活用した集客方法も活用されているため、少ないコストで広範囲のターゲットに接触しやすいでしょう。
新しい顧客層を開拓できる
顕在顧客の場合、「業務効率化できるツールを探している」「24時間通えるジムに行きたい」など具体的なニーズが顕在化しているため、ニーズに沿った顧客層を狙います。しかし、潜在顧客の場合は、顧客自身も気づいていない潜在ニーズに沿ってターゲット選定などの戦略を立てるため、今まで狙っていなかったターゲットに対してもアプローチでき、自社の商品やサービスを利用してもらいやすい新たな顧客層を開拓できるきっかけにもなります。
顕在ニーズ | 潜在ニーズ | |
業務効率化できるツールを導入したい | 残業したくない 業務を素早くこなして評価を上げたい |
|
24時間通えるジムに行きたい | 痩せて周りから褒められたい 健康診断でよい結果を出したい |
ニーズが顕在化する前に自社を覚えてもらえる
「自分には〇〇が必要」「〇〇がほしい」など具体的なニーズが明確になる前に潜在顧客へアプローチすることで、顧客のニーズが顕在化する前に自社の商品やサービスを認知してもらえます。
例えば、「24時間通えるジムに行きたい」というニーズを抱えた顕在顧客の獲得を狙う場合、「最新のマシンがある」「食事のアドバイスを受けられる」など、競合にはない優位性をアピールしなければ自社を選んでもらえません。しかし、ニーズが顕在化する前から、あらかじめ潜在顧客に自社の商品やサービスの存在を伝えることで、潜在顧客が「24時間通えるジムに行きたい」とニーズを顕在化させた際も、自社の存在を初めに思い出し、検討してもらいやすくなります。
潜在顧客へアプローチする手順
実際に潜在顧客へアプローチする際は、まず自社の商品やサービスに対していずれ興味を持ち顧客化してくれるユーザーがどのような人物なのか、顧客像を明確化させることから始めましょう。潜在顧客へアプローチする手順は、次のとおりです。
1.顧客像を明確化する
顧客像を明確化させる際は、自社の商品やサービスの特長や、他社にはない強みが何かを整理することで、ニーズを抱えた顧客に対する適切な解決策を提示できるため、顧客分析に役立ちます。なお、既存顧客の属性や傾向、どのような経緯やカスタマージャーニーで自社の商品やサービスを利用するに至ったか、などを探るのもよいでしょう。
潜在顧客を探す際には、ターゲットを実在する人物のように詳細な情報まで掘り下げるペルソナ設定や、「Segmentation(セグメンテーション)」「Targeting(ターゲティング)」「Positioning(ポジショニング)」の3つの要素に沿って自社と相性のよい市場を見つけられるSTP分析を行うのもおすすめです。
2.施策を考案する
潜在顧客の顧客像が明確になったら、具体的にどのような方法でアプローチするかを考えます。主な方法としては、SNSやWeb広告、オウンドメディア内でのコンテンツSEOをはじめとしたSEO対策があげられます。
方法 | 主なメリット | |
SNS | 拡散により多くのユーザーの目に留まる | |
Web広告 | 設定したターゲット属性に沿ってアプローチできる | |
オウンドメディアでの SEO対策 |
潜在顧客の課題や悩みに気づかせたり、解決方法を示したりするコンテンツを作成できる |
これらの方法を活用しながら、潜在顧客からの認知度や関心度の向上を狙うとよいでしょう。
潜在顧客から見込み客へ育成する方法
潜在顧客を獲得した後は、見込み客(リード)へ育成し、自社の商品やサービスへの関心度や購買意欲を高めることで、受注や購入につながります。リードを獲得してから育成し、商談へつなげるまでの流れは、次のとおりです。
1.リードジェネレーション
リードジェネレーションは、「リードの創出」を意味します。潜在顧客にアプローチする中で、自社の商品やサービスに今後興味を持ちそうな顧客や、将来的に顧客になる可能性が見込まれる顧客を見つけましょう。リードジェネレーションの方法としては、先述したSNSやWeb広告、SEO対策以外にも、テレアポや名刺交換など、直接顧客と接触するものもあります。
2.リードナーチャリング
リードナーチャリングは、「リードの育成」を意味します。リードジェネレーションで創出したリードに対して、自社の商品やサービスに関する情報を提供したり、定期的にコミュニケーションを取ったりすることで、リードの自社への関心や購買意欲を高めます。リードナーチャリングでは、メルマガ配信やホワイトペーパーの配布、セミナー実施などの方法があげられます。
3.リードクオリフィケーション
リードクオリフィケーションは、「リードの選別」を意味します。主にBtoBマーケティングで行われており、リードナーチャリングで育成したリードの中から特に受注確度の高い顧客を選別し、営業部門へ顧客情報を受け渡して商談へ進めます。リードクオリフィケーションで確度を見極める際は、マーケティングツールを用いて顧客の行動履歴などをもとにスコアリングし、数値化させる方法が一般的です。
まとめ
この記事では、潜在顧客とは何かを、アプローチするメリットやアプローチする手順、見込み客へ育成する方法とあわせてご紹介しました。潜在顧客へアプローチすることで、競合他社が狙っていない層を狙えるだけでなく、自社の新しい顧客像の開拓にもつながります。アプローチ後も、顧客の購買意欲を高められるよう、有益な情報を届け続けるなど、リードの育成を徹底して行いましょう。
バンソウでは、潜在顧客へのアプローチにおすすめなコンテンツマーケティングやSEO対策を得意としています。「オウンドメディア施策をより強化したい」「Webからの集客を強化したい」などのお悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。