MEOにおける内部・外部対策とは?具体的な対策手法も詳しく紹介

MEO対策には、内部対策と外部対策があります。これらの対策を適切に行うことで、Google マップの検索において上位表示される可能性があり、来客数の増加も期待できます。しかし、実際にどのような対策を行えばよいのかわからない方もいるでしょう。
そこで、この記事ではMEOの内部・外部対策から具体的な手法、MEO対策に重要な「サイテーション」を獲得するためにやるべきことなどを詳しくご紹介します。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
MEO対策とは
MEOは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略称で、MEO対策とは、Google マップなどの地図サービス内での検索結果で上位表示されるための対策を意味します。MEO対策によって検索に上位表示されることで、自店舗周辺でお店を探しているユーザーがGoogle マップなどから自店舗を見つけやすくなり、来客数の向上にもつながります。
MEO対策は「内部対策」と「外部対策」に分けられます。次では、それぞれの対策についてご紹介します。
内部対策
MEOの内部対策では、Google ビジネス プロフィールに載せる情報を改善します。Google ビジネス プロフィールには住所や電話番号などを記載しますが、それ以外にも営業時間やメニュー、価格なども正確な情報を記載しましょう。
営業時間やメニューなどは時期によって変更されることもあり、ホームページやSNSと情報のズレが生じてしまうとユーザーの混乱を招いて来店につながらなくなる恐れがあります。そのため、内部対策によって正確な情報を提供し続けることが大切です。
また、Google ビジネス プロフィールの設定や機能を活用する、ホームページとひもづけるといった内部対策もありますので、この後の「 MEO対策の具体的な手法」で詳しくご紹介します。
外部対策
MEOの外部対策では、ポータルサイトに自社の情報を載せたり、自社の情報がSNSや他サイトで引用または記載されることを示す「サイテーション」の獲得を図ったりします。サイテーションを獲得することで、Googleから客観的に評価されている会社であると認識されるため、MEOでも上位に表示されやすくなります。
ポータルサイトへの掲載やサイテーションについては、次の「 MEO対策の具体的な手法」で詳しくご紹介します。
MEO対策の具体的な手法
Google ビジネス プロフィールの設定や機能を活用する
先述したように、Google ビジネス プロフィールでは営業時間やメニュー、価格などの情報を正確に記載することが大切です。しかし、それ以外にもカテゴリの設定や投稿機能の活用といった対策方法もありますので、詳しくご紹介します。
カテゴリの設定
Google ビジネス プロフィールでは、業種やサービスに合ったカテゴリを設定できます。選択できるカテゴリの数は2024年10月現在で4000件以上ありますので、ユーザーに業種やサービスを正確に伝えるには、適切なカテゴリを選択することが大切です。
例えば、カテゴリの中には「カードショップ」という項目がありますが、スポーツカードを専門で取り扱っている場合は「スポーツ カード専門店」、トレーディングカードを専門で取り扱っている場合は「トレーディング カード専門店」といったように、より自社のサービスに近いカテゴリを選択しましょう。
スポーツカードやトレーディングカードなどを幅広く取り扱っており、複数のカテゴリに当てはまるという場合は、該当する複数のカテゴリを選択することも可能です。
投稿機能の活用
Google ビジネス プロフィールには、ユーザーに対して自社・店舗の最新情報やイベントの告知などを発信できる「投稿機能」が備わっています。リアルタイムでの情報発信が目的とされているため、投稿内容は1週間程度でトップに表示されなくなりますが、過去の投稿を閲覧することも可能です。
最新情報やイベント・セール情報などを継続的に投稿するとMEOでの評価が高まる可能性があり、ユーザーにも興味を持ってもらえるため、来店者数の増加も期待できるでしょう。
ホームページとひもづける
自社や店舗のホームページがある場合は、そのサイトとGoogle ビジネス プロフィールの情報をひもづけるために相互でリンクを張りましょう。
これにより、検索エンジンはGoogle ビジネス プロフィールの運営元を把握できるようになり、ユーザーもホームページとGoogle ビジネス プロフィールを相互にアクセスしやすくなります。このように、ユーザーの利便性を高めるとSEOの評価が向上するため、ホームページが獲得しているキーワードの順位向上も期待できます。
ポータルサイトに掲載する
ポータルサイトとは、幅広いジャンルで多くの企業やサービス情報を扱っているサイトのことです。ポータルサイトの例としては、飲食業界の「食べログ」や「楽天ぐるなび」、転職サイトでは「Indeed」や「求人ボックス」などがあげられます。
ポータルサイトに自社を掲載することで、そのサイトを利用するユーザーから認知され、来店につなげられる可能性があります。店名・住所・電話番号といった自社の情報やGoogle マップの情報をポータルサイトに掲載することは、MEOの外部対策として検索順位の向上を図れるため、利用を検討するとよいでしょう。
無料で掲載できるポータルサイトについて詳しく知りたい場合は、「掲載無料のポータルサイト13選!集客のコツやメリット・デメリットも紹介」の記事をご参照ください。
サイテーションを増やす
先述したように、サイテーションを増やすことで、検索エンジンから客観的な評価が得られている会社だと判断されやすくなります。ポータルサイトに掲載したり、SNSでユーザーに自社のハッシュタグをつけて拡散してもらったりすることで、サイテーションを獲得しやすくなるでしょう。
サイテーションを増やす施策を行う前にはGoogle ビジネス プロフィールへの登録が必要です。登録した情報はGoogle マップに表示されるため、必須項目だけでなく任意の項目もできる限り詳細に設定することが大切です。
Google ビジネス プロフィールに登録する方法については、「Googleビジネスプロフィールで集客を成功させるためのポイントを紹介」の記事で詳しくご紹介しています。
次では、サイテーションを獲得するためにやるべきことについてお伝えします。
サイテーションを獲得するためにやるべきこと
サイテーションを獲得するためにやるべきこととしては、サービスや商品の品質を高めることやWeb広告・メディアを活用することなどがあげられます。ここでは、それぞれのやるべきことについて詳しくご紹介します。
サービスや商品の品質を高める
自社のサービスや商品の品質を高めることは、サイテーションの獲得においても重要です。顧客が他者におすすめしたいと思えるようなサービスを提供すると、Web上で共有される機会が増え、自然にサイテーションも増やせます。
また、Google マップで口コミを書いてもらえることも多くなり、マップでの検索順位向上や来客数の増加も期待できるでしょう。そのため、顧客が口コミで投稿したくなるようにサービスや商品の品質を高めることが大切です。
口コミを増やして集客する方法について詳しく知りたい場合は「口コミで集客を行う方法とは?特徴や効果、集客におすすめのツールを紹介」をご参照ください。
Web広告やメディアを活用する
Web広告やプレスリリースなどのメディアを活用し、自社や店舗の最新情報とともにNAP情報を掲載することで、それを見たユーザーやほかのメディアからサイテーションを獲得しやすくなります。また、SEO対策にも非常に有効な被リンクも増やせるため、SEOとMEOの両方に効果のある方法となります。
被リンクの概要や増やし方については、「被リンクを増やす方法12選!注意点も解説」の記事で詳しくご紹介しています。
NAP情報の表記を統一する
NAPとは、「Name(会社や店舗の名前)」「Address(住所や所在地)」「Phone(電話番号)」の頭文字を合わせたものです。検索エンジンでは、これらの情報をもとに運営元を認識しているため、NAP情報が統一されていないと運営元の企業や店舗が正しく認識されなくなる恐れがあります。
これを防ぐには、NAP情報の表記ゆれがないようにわかりやすい統一表記を設定し、ホームページやポータルサイト、SNSなどのプラットフォームで記載するNAP情報を統一させることが重要となります。
例えば、弊社のNAP情報は以下になります。
- Name:株式会社クリエイティブバンク
- Address:東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニ ガーデンコート8F
- Phone:03-6893-2300
この情報をさまざまなプラットフォームで統一します。ただし、統一する際は表記に含まれる半角スペースなども完全に一致させるのがおすすめです。
これにより、他サイトなどで紹介される際にも表記ゆれが起きるリスクを軽減でき、Googleに運営元の情報を適切に認識させられるでしょう。
SNSを運用する
SNSを運用することで、サイテーションの獲得や認知度の向上が期待できます。特に、ターゲットが若年層の場合はSNSでの告知などが見られたり、共有されたりする可能性が高まります。
先述したNAP情報の統一をSNS上でも行っておくことで、適切な表記で共有してもらえるようになります。SNSアカウントとホームページも相互にリンクを結ぶことで、相互でのアクセスがしやすくなるでしょう。
SNSで集客するための運用方法について詳しく知りたい場合は、「SNSで集客するための施策とは?成功のポイントやうまくいかない原因も紹介」の記事をご参照ください。
ここまでで、サイテーションを獲得するためにやるべきことをお伝えしましたが、獲得する際には注意すべきこともあります。次では、サイテーション獲得時の注意点をご紹介します。
サイテーション獲得時の注意点
サイテーションの獲得時には、 必ずしもよい書き込みだけがあるわけではないことや、自作自演は避けることなどの注意点があげられます。ここでは、それらの注意点について詳しくご紹介します。
必ずしもよい書き込みだけがあるわけではない
サイテーションを獲得しても、必ずしもよい書き込みだけがあるわけではなく、ユーザーの満足度によっては悪い評価を書かれてしまう可能性も少なからずあります。もし悪い評価をつけられてしまった場合は、貴重な意見と捉えてサービスや商品の改善に努めることが大切です。これにより、よい評価が投稿される割合が増えて評価の回復を図れます。
ただし、Googleマップの口コミに書かれた内容が事実と異なる場合や、誹謗中傷に該当する内容である場合はポリシー違反となりますので、Goolge公式の「Google のビジネス プロフィールからクチコミを削除する」から口コミの削除を依頼しましょう。
サイテーションや口コミの自作自演は避ける
Googleの別アカウントや他サイトを自分で作成し、自社のNAP情報を記載するなどの自作自演によってサイテーションや口コミを不正に増やすのはGoogleのポリシー違反となります。Googleからポリシーに違反していると判断されたアカウントは永久停止される可能性があります。
また、自作自演が第三者に知られたり、疑惑が浮上したりすると自社の信頼性が失われ、炎上につながる恐れもあるため、自作自演は行わないようにしましょう。
ただし、はてなブックマークやにほんブログ村、SNSなどの無料で利用できるサービスで、アカウント登録時にNAP情報を入力することでサイテーション獲得に活用できます。
サービスや商品の品質向上をおろそかにしない
MEO対策をするためにサイテーションの獲得ばかりに力を入れて、サービスや商品の品質向上をおろそかにするのは避けるべきです。Googleでは、サイテーションが検索結果の順位に影響するかどうかを公言しておらず、効果があるとされる施策のひとつとして認知されている対策方法になります。
MEO対策に取り組むことも大切ですが、最も大切なのはサービスや商品などで顧客に満足してもらうことであるため、品質の向上を心がけましょう。
サイテーションの質も重視する
サイテーションの数を増やすことは大切ですが、質も重視する必要があります。例えば、ほかのサイトで自社の情報を記載してもらった際に、紹介されている内容が不正確だと検索エンジンに情報の信頼性が低いと判断され、サイテーションの効果が得られない可能性があります。
また、1つのページで過剰に自社のNAP情報が記載されているなどの場合は、検索エンジンから不正にMEOやSEO対策を行っていると判断される恐れがあります。そのため、次でご紹介する方法を用いて自社でもできる限りサイテーションの内容を確認し、間違っている場合は修正を依頼するなどの対策を行うことが大切です。
次に、サイテーションを確認する方法をご紹介します。
サイテーションの確認方法
獲得しているサイテーションを確認する際は、Googleの検索コマンドを活用します。
具体的な方法としては、Googleの検索窓に「"○○"(会社や店舗の名前) -site:https://example.com/(ホームページなどのURL)」を入力します。
例えば、バンソウのサイトでサイテーションを確認する場合、検索窓に「"バンソウ" -site:https://www.sales-dx.jp/」と入力することで「バンソウ」のサイテーションがあるかどうかを確認できます。
バンソウを""(ダブルクォーテーション)で囲んでいるのは、ページ内に必ず「バンソウ」のワードが含まれるページに限定するためです。「-site:」では、指定したURLを除いて検索結果を表示でき、先頭のハイフンを書かない「site:」では、指定したURLのみを検索結果に表示できます。
自社のホームページなどは社名やサービス名などが記載されているため、検索から除外されていないと自社のページばかり検索結果に表示されてしまうでしょう。
上記を踏まえると、「"バンソウ" -site:https://www.sales-dx.jp/」は「バンソウ」のワードを必ず含むページで「https://www.sales-dx.jp」のサイトは検索結果に表示しないという検索方法になります。社名ではなくサービス名に変更したり、ホームページのURLではなく店舗のURLに変更したりするなどで、幅広くサイテーションの検索を行うことが可能です。
また、SNSで調べる場合は、各サービスの投稿検索機能で社名やサービス名などを検索することで、SNSユーザーが自社について言及している投稿を発見できるでしょう。
まとめ
この記事では、MEO対策の手法から外部対策であるサイテーションの獲得について、やるべきことや獲得時の注意点までをご紹介しました。
サイテーションとは、自社の情報がSNSや他サイトで引用または記載されることを表し、これを増やすことで検索エンジンから客観的な評価が得られている会社だと判断されやすくなります。
サイテーションを獲得する方法には、サービスや商品の品質を高めたり、Web広告・メディアを活用したりするなどがあげられます。
ただし、 必ずしもよい書き込みだけがあるわけではないことや、自作自演は避けることなどにも注意して、適切な対策を行うように心がけましょう。