Googleアナリティクスで自分のアクセスを除外すべき理由は?設定方法も解説

Google アナリティクス(Google Analytics 4)を使用して分析を行っている場合、自分のアクセスを除外する設定をすべきだといえます。
それはなぜなのでしょうか。
この記事では、Google アナリティクスで自分のアクセスを除外すべき理由や、除外対象とすべきアクセスなどを解説します。
このほかにも、自分のアクセスを除外する方法や、正しく設定できているかの確認方法、設定している間の注意点なども解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
Googleアナリティクスで自分のアクセスを除外すべき理由
Google アナリティクスとは、Googleが提供しているWebサイトのアクセス解析ができる便利なツールです。
さまざまな拡張計測機能イベントが用意されていることから、SEO対策の判断に役立つデータが計測できます。
アクセスデータの蓄積、計測が可能なGoogle アナリティクスにおいて、自分のアクセスを除外すべき理由とはどのようなものなのか解説します。
正確なアクセス数の把握が難しくなる
Google アナリティクスで自分のアクセスを除外すべき理由は、正確な数値が把握できなくなるからです。
Webサイトを運営する担当者であれば、自社のWebサイトへアクセスする機会が外部の人間と比較して多くなることは当然といえるでしょう。
Google アナリティクスでは、アクセス数という指標はないものの、ページビュー数(PV数)やセッション数、ユニークユーザー数(UU数)といったアクセス数に近い指標が用意されています。
自分のアクセスを除外しない場合、このような指標に自分のアクセスがカウントされてしまうため、正確な数値を把握することが難しくなってしまうのです。
また、Webサイトを運営する担当者が複数人いる場合は、同様の理由から全員分のアクセスを除外すべきといえるでしょう。
適切なSEO対策を行うためのデータが蓄積されない
Google アナリティクスで自分のアクセスを除外せず、正確な数値の把握が難しくなると、結果として適切なSEO対策を行うためのデータが蓄積されません。
Google アナリティクスでは、検索エンジンの検索結果からWebサイトに訪れることを指すオーガニック検索(自然検索)の数値が把握できます。
例えば、オーガニック検索の数値が安定して多い場合、検索結果に継続して上位に表示されている可能性が高いと判断できるでしょう。
一方、数値が振るわない場合は、何らかの原因によってSEO対策の効果が出ていないと考えられます。
自分のアクセスが除外されていない場合は、オーガニック検索の数値が自身によって引き上げられる可能性もあります。
適切なSEO対策を行うための判断材料のひとつとしてGoogle アナリティクスのデータを使用する場合は、自分のアクセスの除外は行うべきといえるでしょう。
手間をかけずに設定できる
Google アナリティクスで自分を除外する方法は非常に簡単です。
自分以外にWebサイトを運営する担当者がいる場合にも、Google アナリティクスの知識量に関係なく、誰でも手間をかけずに設定できます。
一度設定すれば、解除しない限りはアクセスの除外が有効となり、Webサイトに訪れたユーザーのデータのみを抽出できるようになることから、正確な数値の把握にもつながります。
正確なデータ収集のためにも、初めのうちから除外設定をしておくのがおすすめです。
具体的な手順については後述する、「Google アナリティクスで自分のアクセスを除外する手順」をご覧ください。
Googleアナリティクスで自分以外に除外すべきアクセス
正確な数値の把握ができなくなり、適切なSEO対策を行えなくなる可能性があることから、自分やWebサイトの運営担当者のアクセスをGoogle アナリティクスでは除外すべきだとお伝えしました。
しかし、除外すべきアクセスは自分やWebサイトの運営担当者以外にもあります。
ここでは、Google アナリティクスで自分以外に除外すべきアクセスにはどのようなものがあるのかを解説します。
全社員分のアクセス
自分やWebサイトを運営する担当者以外にも、社内でWebサイトの運営や管理に関わる従業員がいることもあるでしょう。
その場合、業務で自社のWebサイトへアクセスする回数が増えることが予想されるため、あらかじめ全社員分のアクセスを除外する設定をしておくのが安心です。
企業によっては支店が分かれていたり、部署別にIPアドレスが用意されていたりすることもありますが、それぞれでアクセスを除外する設定をするようにしましょう。
テレワーク環境やサテライトオフィスからのアクセス
テレワークやサテライトオフィスを導入している場合、各環境からのアクセスも除外する必要があります。
これまでご紹介したケースと同様の理由から、それぞれの環境ごとに使用されているIPアドレスを除外しましょう。
業務委託先からのアクセス
Webサイトの制作やコンサルを外部企業へと業務委託しているケースも、委託先から当該Webサイトへのアクセスが増えることが予想されるため、除外する設定をすべきだといえます。
業務を行う環境を尋ね、必要に応じてIPアドレスを除外しましょう。
従業員が保有するスマートフォンからのアクセス
社用スマートフォンの支給の有無にかかわらず、業務上でWebサイトへアクセスする可能性のある従業員が保有している端末からのアクセスは除外しておくことをおすすめします。
社外からアクセスする際に、手元にパソコンがない場合はスマートフォンを利用するケースや、スマートフォンのテザリング機能を利用する場合も考えられるからです。
スマートフォンからWebサイトを確認する機会も予想されるため、除外する設定を忘れないようにしましょう。
Googleアナリティクスで自分のアクセスを除外する方法
ここまで、Google アナリティクスで除外すべきアクセスには自分以外にどのようなものがあるのかをご紹介しました。
アクセスする人数や端末が多い場合、リストアップして抜け漏れがないようにするのがおすすめです。
除外するアクセスが決まったら、Google アナリティクスで設定をしましょう。
ここでは、Google アナリティクスで自分のアクセスを除外する手順をご紹介します。
IPアドレスを指定する
IPアドレスを知っていれば、自分以外のアクセスもこれからご紹介する手順で除外できます。
IPアドレスは、「CMAN」などのサイトで確認できます。
Google アナリティクスで自分のアクセスを除外する手順は以下のとおりです。
❶Google アナリティクスを開き、左側のメニューバー最下部にある歯車マークの「管理」を選択し、「データの収集と修正」→「データ ストリーム」の順にクリックし、ストリームを選択する
❷「ウェブ ストリームの詳細」というページに移動するので、「Google タグ」欄にある「タグ設定を行う」をクリックする
❸「Google タグ」というページに移動したら、「設定」欄の「もっと見る」をクリックする
❹「内部トラフィックの定義」をクリックする
❺「内部トラフィックルール」内の「作成」をクリックする
❻「設定」内の項目を入力し、「条件を追加」をクリックする
ルール名:任意のもの(本社従業員、業務委託など)を設定する
traffic_type の値:デフォルトのままにする
IP アドレス マッチタイプ:「IPアドレスが次と等しい」を選択する
IP アドレス 値:除外するIPアドレスを入力する
❼管理画面に戻り、「データの収集と修正」から「データフィルタ」を選択し、フィルタの欄にある「>」を選択する
➑「フィルタの状態」の「有効」にチェックを入れる
上記の手順で、除外設定は完了となります。
ブラウザで自分のアクセスを除外する方法
Google アナリティクスだけではなく、ブラウザからもアクセスを除外する方法があります。
それは、「Google アナリティクス オプトアウト アドオン」というGoogle Chromeの拡張機能(プラグイン)を追加する方法です。
この拡張機能を追加すれば、自動的に自分のアクセスが除外されたデータがGoogle アナリティクス上に蓄積されるようになります。
ただし、拡張機能を追加していないブラウザからのアクセスはデータが計測されてしまいますので、複数のブラウザを使用している場合はすべてのブラウザへと拡張機能を追加するようにしましょう。
ここでは、ブラウザごとに「Google アナリティクス オプトアウト アドオン」を使用して自分のアクセスを除外する手順を解説します。
Google Chromeを使用している場合
Google Chromeを使用している場合の手順は以下のとおりです。
❶Chromeウェブストア内の「Google アナリティクス オプトアウト アドオン」ページにアクセスし、「Chrome に追加」をクリックする
❷『「Google Analytics オプトアウト アドオン(by Google)」を追加しますか?』というポップアップメッセージが表示されたら、「拡張機能を追加」をクリックする
上記の手順で拡張機能を追加すれば、自動で自分のアクセスが除外されるようになります。
Google Chrome以外を使用している場合
Google Chrome以外のブラウザを使用している場合は、「Google アナリティクス オプトアウト アドオン」へアクセスし、「Google アナリティクス オプトアウト アドオンをダウンロード」をクリックして拡張機能をインストールしましょう。
スマートフォンからのアクセスを除外する方法
ここまで、Google アナリティクスとGoogle Chromeの拡張機能を使用してアクセスを除外する方法を解説しました。
スマートフォンの場合、接続されるたびに新しいIPアドレスが割り当てられるようになっていることから、IPアドレスを指定してアクセスを除外することが難しいのが現状です。
そのため、スマートフォンからのアクセスを除外する場合は別途設定が必要となります。
スマートフォンから自分のアクセスを除外する場合、iOSとAndroidそれぞれに対応している「AdGuard」というアプリを使用するのがおすすめです。
ただし、iOSの場合はAdGuardの適用アプリがSafariのみとなるため、iOS端末から当該Webサイトへアクセスする際には、必ずSafariを使う必要がある点には注意しましょう。
iOS・AndroidにおけるAdGuardのインストール方法は下記をご覧ください。
【iOS】AdGuard for iOS インストール方法
【Android】AdGuard for Android のインストール方法
アクセスが除外できているか確認する方法
ここまで、Google アナリティクスで正確なデータ収集をするために、自分のアクセスをデータの計測対象から除外する方法を解説しました。
万が一設定に誤りがあった場合でも早めに対処できるよう、設定後には除外できているかを確認しましょう。
アクセスが除外できているか確認する方法は以下のとおりです。
❶動作確認用のテストページを作成する
❷除外設定ができているかを確認したい端末やブラウザから、テストページにアクセスする
❷Google アナリティクスへアクセスし、ホーム画面の「過去 30 分のアクティブ ユーザー数」欄にある「リアルタイムを表示」をクリックする
❸左側のメニューバーから、「リアルタイムページ」をクリックする
❹「過去 30 分間のページパスとスクリーン クラス」欄に表示されているURLに、テストページのURLがないか確認する
上記ページにテストページのURLがあった場合、除外設定されていない可能性が高いため、再度設定を確認しましょう。
自分のアクセスを除外設定しているときの注意点
ここまで、アクセスを除外する方法や、アクセスが除外できているかを確認する方法をご紹介しました。
最後に、自分のアクセスを除外設定しているときの注意点を2つご紹介します。
ブラウザは拡張機能をインストールしたものを使う
「ブラウザで自分のアクセスを除外する方法」でも解説したように、拡張機能は追加・インストールしたブラウザのみ有効となります。
例えば、Mozilla Firefoxで拡張機能をインストールし、Microsoft Edgeを使用して当該Webサイトへアクセスした場合は、計測の対象となってしまいます。
先にも述べたように、あらかじめ使用する可能性のあるブラウザすべてに拡張機能をインストールするか、自社のWebサイトへアクセスするブラウザを固定しましょう。
IPアドレスに変更があった際には再設定をする
Google アナリティクスでIPアドレスを指定して除外設定をしている場合、IPアドレスに変更があれば都度設定をしなければなりません。
変更があってもそのままにしている場合、自分のアクセスが計測されてしまいます。
忘れやすいため、IPアドレスの変更とGoogle アナリティクスの除外設定はセットで行うよう心がけましょう。
まとめ
この記事では、Google アナリティクスで自分のアクセスを除外すべき理由や、除外する方法などについて詳しく解説しました。
Google アナリティクスで自社のWebサイトのアクセス数を正確に把握したり、適切なSEO対策を行うためのデータを計測したりするためには、自分のほかにも、Webサイトの運営や管理にう関わるすべての人のアクセスを除外する必要があります。
アクセスを除外するには、パソコンであればGoogle アナリティクスやGoogle Chromeの拡張機能を使用する方法があります。
スマートフォンの場合は、アプリを使用するのがおすすめです。
この記事で解説した方法を参考に、自分や関係者のアクセスを除外し、正しいデータ計測を実現しましょう。