セッションとは?主な活用場面やほかの指標との違いをわかりやすく紹介

セッションとは、WebマーケティングにおいてはユーザーがWebサイトに訪問してから離脱するまでを指す指標で、アクセス解析を行う際に自社サイトにどれだけのユーザーが訪れたのかを測る際に使用します。
アクセス解析では、セッションのほかにもユニークユーザー数や表示回数、トラフィックなどがあり、それぞれの指標の意味を理解したうえで使い分けることが大切です。
この記事では、セッションとは何かを、主に活用される場面や、そのほかの関連用語との違いとあわせてわかりやすくご紹介します。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
セッションとは何かをわかりやすく説明すると…
セッションとは、ネットワークにおける通信の開始から終了までを指しており、WebマーケティングにおいてはユーザーがWebサイトに訪問してから離脱するまでを指すことが多いです。
例えば、ユーザーがWebサイトを訪問し、サイト内のブログ記事を閲覧してからトップページ、資料ダウンロードページ、問い合わせページなどに訪れた後、問い合わせを送信してWebサイトを離れた場合、1セッションとしてカウントされます。
ただし、Webサイトを訪れた後、ページを開いたまま放置するなど、次のアクションまで一定の時間が経過した場合は、新たなセッションとしてカウントされます。通常、GA4(Google Analytics 4)ではデフォルトで30分に設定されていますが、任意の時間に変更できます。
GA4でのセッション数の確認方法や、セッションがカウントされる経過時間の変更方法は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
セッションが計測される仕組み
ここまで、セッションの概要をご紹介しました。セッションは、以下のような仕組みによってWebサーバー上で計測されています。
Webサーバーは、ユーザーがWebサイトにアクセスした際に、セッションを識別するためのID(セッションID)をWebブラウザに送り、Webブラウザは送信された情報をもとにCookieと呼ばれるテキストファイルを作成して保存します。
セッションIDにはユーザーの情報や処理状況がひもづけられているため、ユーザーがWebサイト内を回遊した際は、WebブラウザがWebサーバーにセッションIDを送り返し、WebサーバーがセッションIDの情報を読み取ることによって、どのユーザーがアクセスしてどのような動きをしているのかを追跡できるようになります。
セッションの活用場面
セッションはアクセス解析で活用される指標のひとつで、基本的にGA4を用いて自社サイトのセッション数を計測・分析します。セッション数を計測することで、どのコンテンツがユーザーの興味を引けたのか、新規で作成したコンテンツの数に対してどのくらいユーザーのアクセスを増やせたのかなど、Webサイトの運営に関する分析が行いやすくなるでしょう。
なお、セッションをはじめとしたアクセス解析に関する指標は、自社サイトのもののみ確認できます。他社サイトのアクセス解析は基本的には行えず、他社が管理するGA4へのアクセス権限を付与してもらう必要があるため、ご注意ください。
セッションの関連用語とその違い
ここまで、セッションが計測される仕組みや活用場面などをご紹介しました。アクセス解析を行う際は、セッション以外にも、ユニークユーザーや表示回数などさまざまな指標を確認します。ここからは、これらの関連用語とセッションとの違いをご紹介します。
アクセス
アクセス数は、セッション数と同じ意味で使われることが多く、ユーザーがWebサイトに訪れた数を測る指標として使われます。
しかし、厳密には意味合いが異なり、アクセス数はセッション数などのアクセス解析を行う際に必要となる指標を総合的に表したものです。
そのため、アクセス数は時間や条件にかかわらずユーザーがWebサイトに訪れた回数を指すのに対し、セッション数はユーザーが一定時間内にWebサイトを訪問してから離脱するまでの回数を指し、長時間画面が操作されなかったときなど、条件によっては新たなセッションとして計測を始めます。
ユニークユーザー(UU)
ユニークユーザー(UU)とは、一定期間内にどれくらいの数のユーザーがWebサイトに訪れたかを測る指標で、GA4ではユーザー数(アクティブユーザー数)と呼ばれています。
例えば、1日でWebサイトが50人に訪問された場合のユーザー数は50になり、1人が複数回閲覧していたとしても、ユニークユーザー数は1でカウントされます。
ユーザー数とセッション数の違いは、同一ユーザーが一定時間の経過後に再度同じページを訪問した際のカウント方法にあります。
例えば、セッションをカウントする経過時間を1時間と設定した場合、特定のページに訪れたユーザーが、1時間後に再度同じページを訪れた際、新しいセッションとなるためセッション数は2とカウントされます。しかし、ページを訪れた人数は1人のため、ユニークユーザー数は1とカウントされます。
表示回数
表示回数はPV数、ページビュー数とも呼ばれ、ユーザーがページを閲覧した回数を指します。同じユーザーが複数ページを閲覧した場合も、その数だけ表示回数はカウントされます。
表示回数とセッション数の違いは、同じユーザーが複数ページを閲覧した際のカウント方法にあります。
例えば、ユーザーがWebサイトを訪問し、ページA→ページB→ページCとページを閲覧し離脱した場合、Webサイト全体の表示回数は3でカウントされます。しかし、ユーザーの訪問から離脱までの動作は1回のため、セッション数は1でカウントされます。
トラフィック
トラフィックは、アクセスと同様に、Webマーケティングにおいてはセッション数や表示回数などアクセス解析に関する指標の全体を指す言葉であるため、トラフィックの中にセッションをはじめ、表示回数などの指標が含まれます。
ただし、本来トラフィックはWebサイト上で送受信されるデータ量や通信量を指し、画像や動画を多く設置しているWebサイトはトラフィック数が増える傾向にあります。そのため、アクセス数とトラフィック数を比較した場合は、アクセス数に対してトラフィック数が多くなるといったことも生じるでしょう。
なお、トラフィックにはさまざまな種類があり、GA4では検索エンジンやSNS、広告、ブックマークなど流入経路ごとにユーザーがどこから自社サイトにアクセスしたのか、流入元や参照元を調べられます。
ページ別訪問数(UAの指標)
GA4の前身であるUA(ユニバーサル アナリティクス)には、セッション数と別に「ページ別訪問数」があります。セッション数はWebサイト全体の訪問数を表すのに対し、ページ別訪問数は1セッション内で行われるページごとの訪問数を表示でき、同一セッション内で同じページへの訪問があった場合は、1とカウントされます
例えば、同一ユーザーが以下のようなページ回遊を行ったとします。
- 1回目の訪問:ページA→ページB→ページC→離脱
- 2回目の訪問:ページB→ページA→ページB→離脱
このとき、2度の訪問・離脱が行われたため、Webサイト全体におけるセッション数は2とカウントされます。
このときのページ別訪問数は、次のとおりです。
- ページA:2
- ページB:2
- ページC:1
まとめ
この記事では、セッションとは何かを、主に活用される場面や、そのほかの関連用語との違いとあわせてわかりやすくご紹介しました。
セッション数のカウント方法では、1人のユーザーがWebサイトに1度アクセスした際に、複数のページを閲覧したとしてもセッション数は1になるものの、Webサイトにアクセスしてから一定時間が経過した後に閲覧を再開した際はセッション数が2となるため、注意が必要です。
主にセッションはGA4でのアクセス解析に用いられ、自社サイトにどれだけのユーザーが訪れているのかを測る際に重要な指標となるため、ぜひ押さえておきましょう。
なお、バンソウでは、GA4の使い方や指標の意味などを説明したさまざまな記事をご用意しています。
「GA4の操作に慣れたい」「まだ使い方がよくわからない」といった方は、ぜひそのほかの記事もご覧ください。
GA4に関する記事はこちら
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