ペルソナとターゲットの違いとは?それぞれの活用方法も紹介

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ペルソナとターゲットは、どちらも自社の商品やサービスを売り込む際に狙うユーザーのイメージを表しますが、それぞれ作成する目的や内容の粒度が異なります。

この記事では、ペルソナとターゲットの違いを、それぞれの意味や具体例を用いながらご紹介します。

執筆者

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マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人

株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。

ペルソナとターゲットの違い

ペルソナとターゲットは、それぞれ企業が狙う顧客像をイメージする際に使われる要素であるため、似た意味で捉えられることも多いですが、異なる部分もあります。ここでは、ペルソナとターゲットの違いをご紹介します。

ペルソナとは

ペルソナとは、自社の商品やサービスを利用するユーザーのイメージを、実在する人物のように詳細に作り込んだものを指します。例えば、氏名や年齢、性別、家族構成、年収、出身地、居住地、性格、ライフスタイル、趣味などを具体的に掘り下げて作成することで、自社でどのようなユーザーに対して、どのような方法でアプローチをすればよいかを探りやすくなります。

例えば、「20代・女性・旅行(海外旅行)が趣味・通勤時間中にInstagramで海外旅行に関する情報を収集している」という設定を含むペルソナを作成した場合は、旅行が好きなユーザーの中でも海外旅行が好きなユーザーに的を絞ったうえで、通勤時間を狙ったInstagram広告やメルマガの配信などが行えます。

ペルソナの具体例

例えば、ペルソナは次のようなイメージで作成されます。

【氏名】中山 優奈
【年齢】27歳
【性別】女
【職業】事務職
【年収】350万円
【出身地】群馬県
【居住地】神奈川県
【家族構成】独身、1人暮らし
【趣味】カフェ巡り、写真、コスメ・服集め
【休日の過ごし方】
・SNSで見つけたカフェやショップに行く
・自宅で映画を見る
【買い物の傾向】
・服やコスメは店頭で試してから購入する
・パッケージなど見た目のデザインよりも機能性を重視している
・必ずSNSやインフルエンサーなどのレビューを読んでから検討する
【ニーズ】
・店頭に足を運ばなくても自身に合ったアイテムを調べたい
・仕事とプライベート両方で使用できるアイテムがほしい
【情報を集めるタイミング】
・通勤途中の電車
・寝る前

このように、詳細な顧客像を設定することで、「店頭で試さなくても自身に合ったアイテムが見つけられる診断ツールを提供する」「商品ページに利用者だけでなくスタッフのレビューも掲載する」といった施策のアイデアを見つけやすくなります。

ターゲットとは

ターゲットとは、自社の商品やサービスを売り込む際に狙う顧客層や、獲得したい理想の顧客層を指します。先述したペルソナよりは大まかに内容が作られており、年齢や性別、職業、興味関心などが主な設定項目としてあげられます。また、ターゲットを設定することを「ターゲティング」と呼びます。

ターゲットを定める際は、「無差別型」「差別型」「集中型」と3つの段階に分けることができます。無差別型は細かなユーザーの属性にこだわらず、広くアプローチする方法です。差別型は複数パターンのターゲット層に対してそれぞれに合ったアプローチを行い、集中型はひとつのターゲット層に絞り込んでアプローチを集中して行います。

ターゲットの具体例

例えば、ターゲットは次のようなイメージで作成されます。

【年齢】20代~30代
【性別】女
【職業】会社員
【居住地】首都圏
【趣味】カフェ巡り、写真、コスメ・服集め

ペルソナよりも情報量が少なく、年齢や居住地なども具体的に表していない点が特徴です。上記の例では職業や居住地なども示していますが、「20代女性」「東京都で勤務する男性」「世田谷区に住む独身女性」など、さらに少ない数の要素で分類することも多いです。

ペルソナとターゲットは異なる

ここまで、ペルソナとターゲットのそれぞれの意味や具体例についてご紹介しました。ペルソナとターゲットは、具体例であげた情報の粒度が異なる以外にも、作成する目的が異なります。

ペルソナは「自社の商品やサービスを利用する可能性のある具体的な人物像」を決める際に作成するのに対して、ターゲットは「自社の商品やサービスを利用する可能性のある顧客の層」「自社の商品やサービスを利用してほしい顧客の層」を決める際に作成します。

そのため、ターゲットは自社が狙うべき顧客の層を定める目的で用いられ、ペルソナはターゲットとする顧客の層への理解を深め、適切なアプローチ方法を見極める目的で用いられます。

ペルソナとターゲットはどちらもマーケティングで重要

「ターゲット像を作成しておけば、わざわざペルソナまで作成する必要はないのではないか?」と考える方も多いのではないでしょうか。顧客目線でマーケティング活動を行う際は、ターゲットとペルソナの両方を作成することが重要です。

先述のとおり、ターゲットで定めた大まかな顧客の層から、より詳細な人物像にまで掘り下げたものがペルソナであるため、ただターゲットのみを定めるよりも、ペルソナまで作成したほうが、自社とユーザーニーズがマッチした適切なターゲット層に対して、的確にアプローチしやすくなります。

作成したターゲットからペルソナがうまく作り込めない場合や、ひとつのイメージに絞り込めない場合は、ターゲットを考え直すことをおすすめします。ターゲットはペルソナに比べて情報が大まかなものの、例えば「20代~60代の女性」など定めた範囲が広すぎる場合は、ペルソナの作成時に判断しづらくなる可能性があるため、「20~60代の主婦」「30代の会社員」など少しずつ範囲を狭めるとよいでしょう。

ペルソナとターゲットの活用方法

ペルソナやターゲットを作成し、定めた内容に基づいてアプローチを行う際は、データの分析や活用も重要です。データを分析することで「このようなターゲットは〇〇を好むのではないか」「ペルソナは〇〇の行動を取るのではないか」など仮説を立てる際に、主観ではなく客観的な視点から判断できるようになります。

収集できるデータにもさまざまな種類があり、ユーザーの行動履歴や購入履歴、参照元の媒体流入キーワード、年齢・性別・居住地などの情報と多岐にわたります。最近ではSEO専用ツールなど、専門的な知識がなくともデータの分析や活用が簡単に行えるマーケティングツールも豊富に提供されているため、導入するのもよいでしょう。

まとめ

この記事では、ペルソナとターゲットの違いをそれぞれの意味や具体例を用いながらご紹介しました。ペルソナとターゲットは片方のみ作成するのではなく、どちらも作成したうえで活用することで、ユーザーのニーズに応えた適切なアプローチを実現します。ペルソナの設定方法についてご紹介した記事もあるので、ぜひあわせてご参考ください。

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