パーマリンクとは?SEOへの影響や設定時に意識することを紹介

パーマリンクとは、URL(Webページの住所)における一部分で、基本的には一度設定したら変更することはない恒久的なリンクを指します。
パーマリンクの文字列は任意のものに設定できるため、ページがどのような内容を表しているのかをわかりやすく示すことで、ユーザビリティやクリック率の向上が期待できるでしょう。
この記事では、パーマリンクとは何かを、SEOへの影響やCMSでの設定方法、設定時に意識することなどとあわせてご紹介します。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
パーマリンクとは
パーマリンクとは、Webサイトの各ページに割り振られたURLの一部分で、基本的に一度設定したら変更されることのない恒久的なリンク(=パーマネントリンク)を指します。
例えば、バンソウサイトのコンテンツSEOサービス紹介ページのURLは「https://www.sales-dx.jp/service/contentsseo」ですが、「/service/contentsseo」部分がパーマリンクとなります。
なお、URLにおける「https://」はプロトコル、「www」はホスト、「sales-dx.jp」はドメイン、「service」はディレクトリ、「contentsseo」はスラッグという要素に分類され、ディレクトリとスラッグ部分がパーマリンクであると覚えておくとよいでしょう。
また、パーマリンクは恒久的なリンクとして、途中で文字列を変更しないため、ページの作成段階からパーマリンクを確定させるのが基本です。
パーマリンクをページ作成時に設定すべき理由
上記では、パーマリンクの概要をご紹介しました。ページによってパーマリンクにはさまざまな文字列のものがありますが、パーマリンクは基本的に一度設定したら変更しないものであるため、ページの作成時に設定することが一般的です。なぜページ作成時にパーマリンクを設定すべきなのか、理由は以下のとおりです。
パーマリンクを変更するとSEOの評価がリセットされるため
パーマリンクを途中で変更すると、検索エンジンからは旧URLと新URLで別のページとして認識されます。別ページ扱いとなることで、これまでに旧URLで得ていたページ評価はリセットされてしまうため、旧URLで検索上位にページが掲載されていたとしても、新URLでは上位表示されなくなる可能性もあるでしょう。
このように、パーマリンクを変更してしまうとページのSEO評価がリセットされ、Webサイト全体の評価にも影響を及ぼしかねません。パーマリンクはページの作成段階で確定させ、SEO評価を維持しながら運用することが重要です。
URLを変更した際の影響などをより詳しくご紹介した記事もあるため、ぜひご覧ください。
外部サイトで張られたリンクが機能しなくなるため
パーマリンクを変更することで、URLが変わってしまうため、外部サイトに旧URLのリンクが張られていた場合、クリックしても該当のページへアクセスできなくなる「リンク切れ」を起こしてしまいます。
外部サイトから張られた自社サイトへのリンクは「被リンク」と呼ばれ、質の高いサイトからの被リンクが多く集まることで、Webサイトの評価も高まります。しかし、これらの被リンクがリンク切れによって無効となると、検索エンジンからの評価も下がり、検索順位にも影響を及ぼすでしょう。
リンク切れを防ぐためには、リンクを張ってもらった外部サイトにリンクの修正依頼を出す方法があげられますが、必ずしも依頼に応じてもらえるとは限りません。なるべくページの作成段階でパーマリンクを確定し、変更することのないよう意識しましょう。
リンク切れを起こしているかを一括で確認できるツールについてご紹介している記事もあるため、ぜひご覧ください。
リダイレクト設定に時間がかかるため
パーマリンクを変更し、URLが変わった場合、SEO評価をリセットさせないためには301リダイレクトの設定を行う必要があります。
リダイレクトの設定方法は、ページを作成する際に使うCMSでのリダイレクト設定や、.htaccessファイルを作成し、サーバーにアップロードする方法などがあげられますが、リダイレクト設定を行うページ数が多い場合、手間がかかります。
リダイレクト設定を行う手間を増やさないためにも、パーマリンクはページの作成段階で確定させ、公開後に変更しないよう心がけましょう。
301リダイレクトや.htaccessファイルでのリダイレクト設定については、「パーマリンクを変更した際にやるべきリダイレクト設定」で詳しくご紹介しています。
SNSでのソーシャルカウントがリセットされるため
ページ上にXやFacebookなどのSNSへのソーシャルボタンを設置していた場合、パーマリンクを変更しURLが変わると、ソーシャルボタンによる「シェア」や「いいね」などのクリックのカウント数(ソーシャルカウント)がリセットされます。
ソーシャルカウントの数はSEO評価に直接影響はしないものの、どれだけ記事が拡散されたかなどを指標としている場合は、むやみにパーマリンクを変更しないよう注意が必要です。
パーマリンクの設定内容はSEOに影響する?
パーマリンクに設定した文字列はSEOの評価には影響を与えませんが、Google 検索セントラルの「Google における URL 構造のベスト プラクティス」では、意味のある単語や、シンプルでわかりやすい語句をパーマリンクに使用することを推奨しています。
推奨: シンプルでわかりやすい語句を URL に使用する。
https://en.wikipedia.org/wiki/Aviation
引用:Google における URL 構造のベスト プラクティス|Google 検索セントラル
反対に、意味のない長いID番号をURLに使用することは非推奨としています。
非推奨: 意味のない長い ID 番号を URL に使用する。
https://example.com/index.php?id_sezione=360&sid=3a5ebc944f41daa6f849f730f1
引用:Google における URL 構造のベスト プラクティス|Google 検索セントラル
このように、パーマリンクを設定する際は、Webサイトを訪れるユーザーがパーマリンクを見て、どのような内容が書かれているのかをイメージしやすい文字列を設定することで、ユーザビリティやクリック率の向上にもつながるでしょう。
WordPressでのパーマリンク設定方法
ここまで、パーマリンクをページ作成時に設定すべき理由や、パーマリンクの文字列によるSEOへの影響についてご紹介しました。上記で触れたように、パーマリンクはなるべくユーザーにとってわかりやすい言語や語句を使用することが望ましいです。ここからは、WordPressで各ページのパーマリンクを設定する方法をご紹介します。
WordPressの設定からデフォルトの設定を変える場合
WordPressでは、設定画面からパーマリンクのデフォルトの文字列を変更できます。なお、何も設定していない場合、文字列は「?p=123」のような英数字がデフォルトで設定されています。
デフォルトの文字列を変更する手順は、以下のとおりです。
- 1.WordPressのメニューバーの「設定」をクリックする
2.「パーマリンク設定」をクリックする
3.任意の項目を選択する
ただし、「?p=123」や投稿日時のみのような文字列の場合、ページ内容がわかりづらかったり、パーマリンクが長くなってしまったりするなどユーザビリティに欠ける恐れがあるため、SEO対策を強化したい場合は、次にご紹介する方法を用いて、ページごとに文字列を設定するのがおすすめです。
ページ作成時にパーマリンクを個別に設定する場合
WordPressでは、ページの作成時に個別にパーマリンクのスラッグを設定することも可能です。ページごとにスラッグを設定する手順は、次のとおりです。
- 1.WordPressの投稿編集画面の右側のメニューから「スラッグ」をクリックする
引用:WordPress
- 2.任意の文字列を設定する
引用:WordPress
HubSpotでのパーマリンク設定方法
ここまで、WordPressでのパーマリンクの設定方法をご紹介しました。パーマリンクの設定はHubSpotでも行えるため、WebサイトをHubSpotで運用している方は、ぜひお試しください。
HubSpotでは、デフォルトでパーマリンクのスラッグ部分が日本語で設定されています。
引用:HubSpot
スラッグを変更する手順は、以下のとおりです。
- 1.HubSpotの投稿編集画面の上部から「設定」>「全般」の順にクリックする
引用:HubSpot
- 2.任意の文字列を設定する
引用:HubSpot
パーマリンクを設定する際に意識すること
ここまで、WordPressやHubSpotでのパーマリンクの設定方法をご紹介しました。実際にパーマリンクの文字列を決める際は、ハイフン(-)などを活用しながら、ユーザーにとってわかりやすい構造を意識することが大切です。パーマリンクを設定する際に意識することについて具体的には、次のとおりです。
ユーザーが認識しやすい文字列にする
パーマリンクの文字列は、ユーザーがパーマリンクを見た際に、どのようなページ内容なのかが一目でわかるものになるよう意識して決めましょう。
例えば、バンソウでは以下のようなパーマリンクの構造で記事を投稿しています。
■Googleコアアップデートに関する記事
https://www.sales-dx.jp/blog/google-core-update
■GA4のページビューに関する記事
https://www.sales-dx.jp/blog/ga4-page-view
■SEOのトレンドに関する記事
https://www.sales-dx.jp/blog/seo-trends
など
このように、何について書かれた記事であるかを端的に表せる文字列を設定することで、検索結果やSNSなどでパーマリンクを見たユーザーからのクリックを促しやすくなります。
文字列は短くまとめる
「パーマリンクの設定内容はSEOに影響する?」でも触れたように、Googleではシンプルで短くまとまったパーマリンクを設定することを推奨しています。
例えば、Googleコアアップデートについて述べており、「Googleコアアップデートの概要や対策前に確認すべきことを紹介」というタイトルを設定している場合、記事の内容が伝わるように「Googleコアアップデート」「SEO対策をする前に確認すること」などの要素をパーマリンクに含む候補としてあがりますが、これらをすべてパーマリンクに含めてしまうと、パーマリンクが長くなってしまい、ユーザーが文字列を読み取るのに時間がかかってしまいます。
そのため、「https://www.sales-dx.jp/blog/google-core-update」のように、記事の内容を端的に示す文字列をまとめ、なるべく短く設定することが大切です。
ハイフンを活用する
上記であげているパーマリンクのように、単語を区切る際はハイフン(-)を用いるのがおすすめです。ハイフンの使用は、Google 検索セントラルからも推奨事項として述べられています。
URL では、ハイフンを使用して単語を区切ることを検討してください。それにより、ユーザーや検索エンジンが URL のコンセプトを理解しやすくなります。URL にはアンダースコア(_)ではなくハイフン(-)を使用することをおすすめします。
引用:Google における URL 構造のベスト プラクティス|Google 検索セントラル
例えば、「Googleのトレンド」を表す英単語をパーマリンクとして設定する場合、「seotrends」と単語同士をつなげるよりも、「seo-trends」のようにハイフンで区切ることによって、視認性が高まり、ユーザーがパーマリンクからページの内容を理解しやすくなるでしょう。
ページのジャンル別おすすめのパーマリンク例
ここまで、パーマリンクを設定する際に意識することをご紹介しました。ニュース記事やECサイトの商品ページなど、ページのジャンルによってはパーマリンクの内容を工夫することで、ユーザーがよりページの内容を理解しやすくなります。ページのジャンル別のおすすめのパーマリンク例は、次のとおりです。
企業のコーポレートサイトの場合は個別にパーマリンクを設定する
企業のコーポレートサイトの場合は、「service」や「recruit」など、ここまでご紹介したように個別に任意の文字列を設定することで、何が書かれているページなのかを示しやすくなるでしょう。
特にWordPressでは、デフォルトで日付や数字などを入れられますが、できるだけページ内容を端的に表す文字列を手動で設定することをおすすめします。
■パーマリンク例
https://sample.com/service
https://sample.com/recruit
ニュース記事には投稿日を入れるのもおすすめ
いつ発信された情報であるかが重要となるニュース記事では、パーマリンク内に投稿日を含めるのもおすすめです。
WordPressでは、デフォルトのパーマリンクの設定を「日付と投稿名」にすることで、投稿日と任意の文字列を設定できます。ただし、投稿後に更新する可能性がある記事に関しては、日付を含めず任意の文字列のみを設定することで、ユーザーの混乱を防げるでしょう。
■パーマリンク例
https://sample.com/news/20250101-news-title
https://sample.com/news/20250101/news-title
https://sample.com/news/2025/1/1/news-title
ECサイトの場合はカテゴリ名を含める
ECサイトを運営しており、商品ごとにページを作成する際は、商品のカテゴリ名をパーマリンクに含めるとよいでしょう。「pc」「bag」などカテゴリをパーマリンクに含めることで、ユーザーがどのカテゴリの商品なのかを理解しやすくなるだけでなく、管理もしやすいでしょう。
ただし、商品のカテゴリを変更する際はURLが変更されてしまうため、リダイレクト設定をする必要がある点に注意が必要です。
■パーマリンク例
https://sample.com/store/pc/123
https://sample.com/store/bag/item-title
パーマリンク設定時の注意点
ここまで、ページのジャンル別のパーマリンク例をご紹介しました。上記のようにパーマリンクを設定する際には、以下のような文字列はなるべく避け、ユーザーにとってわかりやすい内容を心がけることが大切です。
パーマリンクをデフォルトの文字列・日本語の文字列で設定しない
WordPressなどのCMSでは、投稿時に「?p=123」などの文字列やページタイトルを使用した日本語の文字列がデフォルトで設定されていることがありますが、ユーザビリティを考慮し、できるだけ任意の文字列を設定することをおすすめします。
なお、日本語のURLはSEO評価には影響しないとされています。しかし、日本語のURLをSNSやブログなどにコピー&ペーストした場合、「https://sample.com/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%84
SEO%E3%81%AE%E5%A7%8B%E3%82%81%E6%96%B9」のように文字化けしてしまい、URLが長くなる恐れがあります。
文字数制限でURLを入力できないなどユーザーが不便に感じる可能性もあるため、できるだけ短くわかりやすい英単語でまとめることが大切です。
パーマリンクを投稿日や数字のみの文字列で設定しない
「https://sample.com/2025/1/1」や「https://sample.com/1234」のように、投稿日や数字だけの文字列も避けることをおすすめします。数字のみを羅列したURLの場合、英単語を含めたパーマリンクよりもコンパクトにまとまりますが、ユーザーがパーマリンクからどのような内容がページ内に記載されているのかをすぐに認識できません。
また、投稿日をパーマリンクに設定している場合は、投稿日からしばらくたった後にページ内容を更新した際に、投稿日と最終更新日がずれてしまい、管理もしづらくなるでしょう。
ただし、WordPressの場合は、デフォルトの設定でパーマリンクを「投稿日」にしていた場合、投稿日を変更してURLが変わった際も、自動的に新URLのページへ誘導します。
パーマリンクを変更した際にやるべきリダイレクト設定
ここまで、パーマリンクの設定時に意識することや設定時に避けたい文字列などをご紹介しました。万が一、パーマリンクの文字列を変更し、URLが変わってしまった場合は、古いURLをクリックしたユーザーが新しいURLのページにスムーズにたどり着けるよう、リダイレクト設定を行う必要があります。
リダイレクト設定には、301リダイレクトを設定する方法と、.htaccessファイルでリダイレクト設定をする方法の2種類があります。
301リダイレクト
301リダイレクトは、WordPressやHubSpotなどのCMSで主に使われるリダイレクト方法です。301リダイレクトは恒久的に旧ページから新ページへリダイレクトを行う際に用いられ、一時的にリダイレクトさせたい場合は302リダイレクトを使用します。
301リダイレクトの設定方法は、以下の記事をご確認ください。
.htaccessファイルによるリダイレクト
.htaccessファイルは、Webサイト上でさまざまな制御が行えるファイルで、リダイレクト設定でよく使われます。コードを記述してサーバーにアップロードする必要があるため、専門的な知識が求められますが、ページ単位のリダイレクトだけでなく、ディレクトリ単位やドメイン単位でのリダイレクトも可能な点が特長です。
.htaccessファイルによるリダイレクトの設定方法は、以下の記事をご確認ください。
まとめ
この記事では、パーマリンクとは何かを、SEOへの影響やCMSでの設定方法、設定時に意識することなどとあわせてご紹介しました。
パーマリンクをわかりやすい英単語で簡潔にまとめることで、検索結果などからURLを見たユーザーが、リンク先のページにどのような内容が書かれているのかを認識しやすくなり、ユーザビリティやクリック率の向上が期待できるでしょう。
なお、パーマリンクは基本的に一度設定したら変更しないものであるため、万が一変更しURLが変わった際は、必ずリダイレクト設定を行ってください。