【実験ログ#5】note×AI×SEO:noteを1週間本気で運用してわかったこと。PV・検索結果・アルゴリズムの“リアル”をデータで公開します
執筆者
マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
「note × SEO × AI」で何が起きるのか。
この実験を開始してから1週間、毎日記事を書き、内部検索を観察し、Google検索も追いかけながら、可能な限り一次情報を収集してきました。
今回のログでは、
2024年12月2日〜12月8日の1週間で起きたすべての結果
を、できる限り正確にまとめていきます。
結論から言うと、
noteはSEOプラットフォームではなく、SNS寄りの“鮮度メディア”である。
この性質に気づけたことで、戦うべきポイントがより明確になりました。
この1週間で行ったこと(アクションログ)
● 1. noteアカウントの作成

完全にゼロからアカウントを作り、プロフィールや導線を最低限整えました。
● 2. X(旧Twitter)との紐づけ

note公開と同時にXへ投稿できるため、連携設定を実施。
さらに、新規で作成したXアカウントは、初期表示を高めるために関連アカウントへいいねや返信を行い、最低限の“生存信号”を送るという昔ながらの立ち上げ作法も取り入れました。
● 3. noteでの記事投稿(15本)

ahrefsで「note.comがGoogle検索で上位を取れているキーワード」を洗い出し、その中から検索ボリュームが比較的多いものを抽出。

「AI(ChatGPT)で初稿 → 目視で校正 → そのまま投稿」という流れで 15記事 を投稿しました。
● 4. コンテストへ参加

テーマは「AIとつくってみた」。
完全にAIで書いたフィクション作品で挑戦しましたが、結果は伸びず。

● 5. マガジンの作成

過去の記事をまとめ、内部導線の強化とアカウントとしての専門性の可視化を目的に実施。
● 6. 自己紹介記事の作成

note内で伸びやすい“はじめてのnote枠”を狙った記事を投稿。
これが後述しますが、想像以上の成果を生む結果となりました。
1週間の結果 — 約1200PV(推定1週間1400PV)

6日間で 約1200PV。単純按分すると、1週間換算で 約1400PV に到達します。
SEOの世界では、新規記事はしばらく検索結果に表示されず、PVが動き出すまで時間がかかります。しかし、noteは違いました。
投稿直後からPVが発生する。
そして、PVグラフは "右肩上がり" というより “投稿した瞬間に上がる” という構造でした。
これは明確にSNS寄りの挙動です。
note内部検索での結果 — 15本中12本が上位表示

内部検索で確認した結果として、投稿した15本のうち、12本が検索結果の上位に表示される
という、かなりポジティブな成果が出ました。しかも、「投稿日が浅いほど上位」に出やすい。
▼ ここで得た知見
- noteは“鮮度(Freshness)”を非常に重視している
- SEOのような「蓄積型評価」ではなく
- SNSのような「投稿直後の勢い」をアルゴリズムが評価している
結果として、新しい記事ほど表示されやすいため、量産構造が成立しやすい。
これが今回の最も大きな気づきのひとつです。
一方 Google検索では…驚きの結果 “検索上位化0記事。インデックスされたのは2記事”

内部検索では結果が出たものの、Google検索側では 1週間で検索上位化された記事はゼロ。インデックスされたのは2記事。明確な差が生まれた理由は以下の通り。
● 理由①:Googleは“外部の評価”を重視する
note内でどれだけスキを受けようが、それは:
内輪での評価=外部からの評価ではない
とGoogleに判断されるため、SEO的にはプラスになりにくい。
Googleが求める評価軸は、
- 他サイトからリンクされているか
- SNSで話題になっているか
- 専門性が高いか(E-E-A-T)
- 独自性があるか
これらが満たされない限り、AI生成×noteの記事はインデックスすらされにくい と考えられます。
● 理由②:noteは大規模ドメインゆえ“同一ディレクトリ内で競争が激しい”

note.com の同一カテゴリに膨大な記事が存在しているため、Googleが新規記事を優先して評価する理由が特にありません。
● 理由③:Googleは“コンテンツの本質的価値”を評価する

実際にGoogle上位の記事を見ると、
- 投稿日が古い
- 更新日も特別新しくない
にもかかわらず上位に表示されています。これはつまり:
Googleは「鮮度」より「本質的な有益性」を評価している
ということ。
結論 — noteはSEOではない。SNSであり“鮮度メディア”。
今回の検証で最も強く感じたのは、
- noteは検索エンジンではない。
- SNSの仕組みに近い。
という点です。
内部検索の上位表示ロジックは、明らかに以下の3要素が支配しています:
- ① 投稿日が新しい(鮮度)→ 新しい記事が内部検索で優遇される
- ② スキの数→ 評価指標として最もわかりやすい
- ③ アカウントの活動量→ マガジンや自己紹介記事、コンテスト参加なども影響か
この「SNS的アルゴリズム」のおかげで、たとえSEO的に弱い記事でも、note内部では表示されやすくなる。そしてこれは、noteを使う大きなメリットだと実感しています。
1週間運用して得た運用戦略の仮説
仮説①:まずは“方向性を絞らずに投稿しまくる”が最適解
noteは投稿直後の評価が圧倒的に高いため、記事数 = PVの伸び に直結します。
まずは幅広く投稿し、PVの高いジャンルを絞る方が合理的です。
仮説②:Google検索は捨てて良い。noteはnoteで戦うべき。
1週間のデータではSEO的な優位性はゼロに近い。
ただし、note内だけで完結するなら十分戦えます。
仮説③:アカウントの“総合力”がPVに影響する
自己紹介記事が伸びたことで、その後の投稿記事まで閲覧されるようになりました。
非常にSNS的です。
今後の方針 — noteは“PV起点で外部導線を育てる”メディアへ
ここからは、以下の点を追加で検証します。
- note → 自社サイトへの遷移数
- トレンドキーワードの記事の伸び
- リライトで鮮度を維持した際の効果
- 投稿頻度(毎日投稿)の成否
- マガジンやタグの最適化
特に「外部サイトへの送客」は、ビジネス上非常に重要な指標になります。
まとめ — noteはSEOではない。しかし“爆速でPVが増える媒体”である
1週間検証した結果はこうです。
- 内部検索は非常に強く、鮮度とスキで上位化
- 投稿した分だけPVが伸びる
- SEO的には無力だが、note内では露出しやすい
- PV起点の導線構築には向いている
つまり、noteはGoogleでは得られないスピードで読まれ、評価される“フロー型メディア”。
引き続き、データに基づく運用で仮説を検証していきます。