SEO被リンク購入とは?順位に影響のある被リンクの確認・対処方法を解説

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SEO対策について知識があるWeb担当者様は、被リンク購入についてGoogleはペナルティを与える対象となっていることを知っているでしょう。

Googleがスパム的な手法を用いているサイトや過剰なSEO対策を駆使するサイトを排除することに力を入れていない頃(ペンギンアップデートが行われる以前)は被リンクは検索結果の順位に大きく影響を与える要素なので、Web集客に力を入れている企業はSEO対策業者から被リンクの購入が頻繁に行われていました。

被リンクの購入は、時間も手間もかからず「設置するだけで検索順位が上がる可能性がある」とイメージされる方は一定数いるので、現在でも被リンクを販売しているSEO対策業者は存在します。

購入した被リンクは、実際に検索順位によい効果はあるのでしょうか?

この記事では、以前被リンクを販売しているSEO対策業者に勤めていた筆者が自身の経験を踏まえて、購入した被リンクの効果とリスク、購入した被リンク(検索順位に悪い影響を与える被リンク)を確認する方法・見つかったときの対処方法をそれぞれ詳しく解説します。

以下の情報は、Web担当者様が自身の担当するサイトのSEO対策を外注する際の判断材料やサイト状態を確認するための参考になります。

自社サイトを利用してWeb集客に力を入れようと考えている企業のWeb担当者様は、ぜひ最後までお読みください。

被リンク購入は検索順位によい効果がある?

結論からお伝えすると、現在でも被リンクの購入で検索順位が高まっているサイトは存在します。しかし、被リンクを購入したら必ず検索順位が高まるとは限りません。

Googleの検索エンジン上の検索順位を決定する要素として被リンクは大きな力があるため、2016年9月のペンギンアップデートと呼ばれるGoogleの検索エンジンのアルゴリズムアップデートが行われる前は、被リンクの量で検索順位を高めることが容易にできましたが、現在は被リンクを購入することは違反行為となり、Googleのペナルティ対象となるリスクがあります。

現在でも購入した被リンクによって検索順位によい効果があるとされるケースはGoogleに見つかっていないもので、今後もアルゴリズムがアップデートされることにより、今よりも見つかる可能性が高まると考えられます。

ペンギンアップデートとは

ペンギンアップデートは、過剰なSEO対策を用いて検索順位を不正に高めたり、低品質な被リンクを大量に設置したりしているサイトを検索結果から排除するためのGoogleの検索エンジンのアルゴリズムアップデートで、検索結果の品質を高めるために実施されました。

検索エンジンのアルゴリズムアップデートは、毎年幾度となく行われており、海外の有名SEO業者Mozによると2018年には3234回もアルゴリズムが更新されています(アップデートの情報はGoogleから公式に発表されないことも多いです)。

ペンギンアップデートは、2012年に正式に開始されたことが当時GoogleのWebspamチームの責任者であったMatt Cutts氏のポスト(ツイート)により発表されました。

その後、Search Engine Journalによると、2012年から2016年にかけてペンギンアップデートは繰り返し行われたとGoogleから発表されています。

被リンクとは


引用:https://www.rankbyfocus.com/

被リンクとは、他サイトに設置された自サイトへのリンクです。

Googleの検索エンジンは、検索順位を決定する際に、コンテンツの信頼性や関連性を重要視します。その指標として被リンクを用いるといわれています。

例えば、○○のサイトに△△サイトの被リンクが設置されている(○○のサイトは△△サイトを評価している)場合、被リンクが多ければそれだけ多くのサイトに評価されていると検索エンジンは判断して、検索順位が高まるといったイメージです。

しかし、被リンクを設置するサイトの質や関連性によっては検索順位にマイナスの影響を与え、順位が下落したり検索結果に表示されなくなったりする恐れがあるため、被リンクの扱いは難しいです。

被リンクの検索順位に対する効果

被リンクの検索順位に対する主な効果は以下となります。それぞれ詳しく解説します。

    1. 検索エンジンで上位表示されやすくなる
    2. ドメインパワーの上昇
    3. クローラビリティの上昇

検索エンジンで上位表示されやすくなる

Googleが被リンクについて公式に言及している内容をGoogleが掲げる10の事実で確認することができます。この内容から検索順位を決定する要因として被リンクの重要性は高く、質の高い被リンクを多く所有しているサイトは検索順位によい影響があるため検索結果で表示されやすくなると考えられます。


引用:https://about.google/philosophy/?hl=ja

ドメインパワーの上昇

被リンクを獲得すれば、被リンクが設置されたページだけでなく、被リンクが設置されたページとリンクでひもづいているページ全体の評価が高まります。

サイト全体の評価が上がれば、それまで検索上位に表示されなかったページも検索上位に表示される可能性が高まります。

クローラビリティの上昇

インターネット上のサイト情報を取得するために検索エンジンはクローラーと呼ばれるロボット・プログラムを使用しています。クローラーは、リンクからリンクへと移動してサイトを巡回するため、被リンクが増えればクローラーが訪れる流入経路が増え、サイトを訪れる頻度が高まります。

クローラーがサイトを訪れる頻度が高まれば、新しいページを作成したり、既存ページを編集・改善したりした内容がすぐに検索結果に表示されます。これは、時間がかかるSEO対策においてとても重要なポイントといえます。

しかし、クローラーの巡回頻度を高めてもページ(コンテンツ)の質が低いと検索順位は上がらないので、質の高いコンテンツ作成に力を入れる必要があります。

被リンク購入のリスク

Googleは、検索順位を決定する要因として被リンクを重要視すると前述でお伝えしましたが、より詳しくいえば、「被リンクが設置されている=他人に教えたい、参考にしたいほどに良いコンテンツ」ということで、ユーザーから支持されているコンテンツ・役立っているコンテンツと判断しています。

従って、検索順位を意図的に上位化させることを目的に設置された被リンクは効果があるといえません。Google ウェブ検索のスパムに関するポリシーの「リンクスパム」では、Google 検索の検索結果ランキングを操作することを目的としたリンクは、リンクスパムと見なされる場合があると述べられています。

以下では具体的にどのようなリスクが存在するか紹介します。

購入被リンクはどのように管理されている?

検索順位や検索結果に悪い影響を与えるリスクを含む購入して設置される被リンクはどのようなものなのか実態を紹介します。

過去にペナルティを受けた中古ドメインを使用

被リンクを設置するためのサイト(サテライトサイト)は、サイトパワーを被リンク先に渡すために中古ドメインが使用されます。

中古ドメインは、過去にサイトを運用するのに使用されていたドメインを指しますが、何かしらの理由で現在は使われなくなったものです。

使われなくなった理由は、運用している企業や店舗の倒産・閉店といった理由が考えられますが、もしかすると過去に違法なSEO対策を行ってGoogleからペナルティを受け捨てられたドメインだという可能性も考えられます。

筆者が以前勤めていた外部対策を行うSEO業者は、被リンクを設置するためのサイトを8000ほど管理していました。サイトに使用されていた中古ドメインの中には過去に過剰なSEO対策を行って捨てられたであろう中古ドメインも混じっていました。

筆者はこれまで質がよく、サイトパワーが高い中古ドメインを探すために10000個以上の中古ドメインを調査して選定した経験がありますが、「質がよく・サイトパワーが高く・過去にペナルティを受けていない」の三拍子そろったドメインは見つかる可能性が非常に低いです。

その経験から、被リンク設置のSEO対策を提供しているSEO業者が管理している大量のサテライトサイトの多くは、中古ドメインの選定がしっかりと行われていないと考えられます。

サテライトサイトの管理方法

外部対策を行うときに必ず注意しないといけないのは、IPアドレスと(ドメイン管理会社)管理アカウントです。通常であれば、被リンクを設置するサイトは、全員持ち主が異なります。しかし、意図的に被リンクを設置する際に工夫しなければ持ち主は全員同じとなり、Googleは不自然に感じるかたちとなり違反と判断されます。

被リンク対策のリスクを下げるための工夫として、各サイトにドメイン管理会社とレンタルサーバーを契約する手法がありますが、多くの費用がかかるため、大量の被リンク設置を行うSEO業者はIP分散サーバーを利用することが多いです。

レンタルサーバーはいくつものサイトを共有のサーバーで管理しているため、同じIPアドレスで管理されているサイトの中でひとつでもGoogleに違反していると見つかれば、それ以外のサイトもペナルティ対象になることが考えられます。

IPアドレスを操作して、自身が所有するサイトは分散したとしても、同じように被リンクを設置している別業者が適当にサテライトサイトを管理していると、それが原因で検索順位に悪い影響を与えることになる恐れがあります。

びくびくしながらサイト運営をすることになる

被リンクを購入するといったSEO対策を行うとGoogleからのペナルティを与えられるとびくびくした状態でサイトを運営することになります。

IP分散サーバーを利用して、意図的な被リンク対策でSEOにおける検索順位によい影響を与えることができていたアメリカでは、現在このような手法はかなり厳しく取り締まられています。

日本国内では今のところ通用しているSEO業者が存在するかもしれませんが、Googleはアルゴリズムのアップデートを日々更新するので通用しなくなる未来も近いかもしれません。

購入した被リンクが設置される低品質なサイト・ページの特徴

被リンクに関して説明しているページはインターネット上に大量に存在しますが、購入した被リンクが、どんなサイトにどんなかたちで設置されているのかについて詳しく説明しているページはほとんどありません。

この項目では、購入した被リンクが設置されているサイト・ページ、被リンクを設置する際のアンカーテキストについて、実際に存在するサテライトサイトを例にそれぞれ詳しく解説します。

ページ本文・アンカーテキストが不自然

一見、普通に運営されているサイトに見えても、よく見るとテキストの内容やアンカーテキストが不自然な場合は購入した被リンクが設置されている可能性が高いです。

被リンクが設置されているサイトと被リンク先のサイトの関連性がない場合、SEOにおける検索順位に悪い影響を与える恐れがあります。

被リンクを設置するためだけに運用されているサテライトサイトは、ページのテキスト部分が適当に作成されていることが多いです。

例えば、飲食店のサイトへの被リンクを設置しているページが医療に関するものといったチグハグな内容になっていることがあります。

アンカーテキストに関しては、「東京 歯医者」や「東京でおすすめの歯医者」といったかたちで、検索上位を狙うキーワードが含まれていることが多いです。

通常であれば、被リンクを設置するのに用いられるアンカーテキストは、いろんな文言が用いられます。例えば、サイトのURLの場合は「https:○○.com」だけでなく、「http:○○.com」や「https:○○.com/」といったもの、社名の場合は「株式会社○○」や「㈱○○」というように同じ文言がかぶることは少ないです。

社名やURLは同じ内容がかぶる場合はありますが、同じ文言のアンカーテキストがかぶる可能性は少ないです。

ドメインとサイトタイトルが合わない

被リンクを設置するためだけのサテライトサイトは中古ドメインを使用して作成されます。

中古ドメインを使用して作成されたサテライトサイトのドメインのURLとサイト名を確認すると不自然なことが多いです。

例えば、「restaurant」とURLに含まれていても、サイトタイトルは「不動産のお役立ち情報サイト」のようなかたちです。

このようなサイトは、Wayback Machineを使用して、過去のサイト内容を確認すれば、過去に現在と異なる内容で運用されていた証拠が見つかるでしょう。

トップページに設置されている

サイトパワーが最も集まるページはトップページです。

トップページに被リンクを設置すれば、被リンク元サイトのサイトパワーを被リンク先のサイトに渡すことができるため、トップページに被リンクを設置しているサテライトサイトは多いです。

検索順位に悪い影響を与える被リンクの確認方法

「Google Search Console」とSEOツール「Ahrefs」それぞれのツールを使用した、悪質な被リンクが自社サイトに向けて設置されているかどうかを調べる方法を詳しくお伝えします。

Google Search Consoleにログインして、左側メニュー「リンク」をクリックします。

「リンクページ」の「上位のリンクされているページ」に表示されているページと「上位のリンク元テキスト」を確認します。

上記の「購入した被リンクが設置される低品質なサイト・ページの特徴」に当てはまる場合は、次の項目でお伝えしている対処が必要です。

Ahrefsを使用する場合

Ahrefsの「Site Explorer」に被リンクの調査をしたいサイトのURLを入力します。左側メニュー「アンカーテキスト」をクリックします。

被リンクが設置される際に用いられているアンカーテキストが一覧で表示されるので、その中で意図的にキーワードが含まれているものがないかを確認します。

気になるアンカーテキストはクリックすると、そのアンカーテキストが使用されて設置されている被リンク元サイト(サテライトサイト)が一覧表示されます。トップページに設置されている被リンクが存在する場合は確認します。

検索順位に悪い影響を与える被リンクが見つかった場合の対処法

購入した被リンクなど検索順位に悪い影響を与える被リンクが見つかった場合は、Googleに否認申請を行いましょう。

こちらのページから指定したURLに設置された被リンクの評価をもらわないようにリクエストすることができます。

一度見つかった場合は、何度も確認する

被リンクを設置する自動ツールをSEO業者が使用していた場合、Googleが把握しきれていない被リンクが存在する場合があります。

そのような被リンクはGoogleのクローラーが見つけるまで世に出ることはありません。クローラーが被リンクを見つければ、それが検索順位を下げる原因になることも考えられます。

不自然な被リンクが見つかった場合は、Google Search ConsoleやAhrefsを使用して定期的に被リンクの確認を行いましょう。

購入した被リンク対策は危険でしかない!効果を得るには地道な活動が必要

購入した被リンクのリスクや調べ方について詳しく解説しました。

簡単に効果がでるとされている被リンク対策は、SEO対策に関する知識や経験がない場合には業者に依頼してしまうこともあると思います。

その結果、せっかくサイトを作成したにもかかわらず、Web集客に大きな被害を与えるリスクがあります。

Web担当者様の中で被リンクの購入を考えている方がいる場合は、購入するのはやめることをおすすめします。また、過去に被リンクを購入してしまった場合は一度、被リンクの詳細を確認することをおすすめします。

Web集客がうまくいかないのは被リンクの影響?バンソウは無料で被リンク調査を承ります

上記で被リンク調査の方法をお伝えしましたが、SEO対策業者の中でも正しく調査できる人間は少ないです。

バンソウには、過去に外部対策を提供するSEO業者に勤めていた経験を生かし、隅々まで細かく調査することのできるエキスパートが在籍しています。

被リンクの調査は無料で承っているので、自身の担当するサイト状態が気になる場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。