SEO対策でCTAが重要な理由は?意味やCVに向けた改善方法も

CTAとはマーケティング分野において「ユーザーへ行動を促進する」といった意味で使われている言葉です。
CTAは、実はSEO対策においても重要な役割を果たすことをご存じでしょうか。
この記事では、CTAの意味や必要性を確認しながら、SEO対策において重要である理由を解説します。
コンバージョンに向けたCTAの改善方法もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
SEO対策においてCTAが重要な理由
はじめに、CTAの意味と必要性、SEO対策において重要な理由を解説します。
CTAの意味と必要性
CTAとは、Call To Actionの頭文字を取った言葉で、Webサイトを訪れたユーザーに対して何らかの行動を起こすように誘導することを指します。
CTAを設置することで、以下のような行動をユーザーに促進できるようになります。
- 会員登録
- 商品の購入
- サービスへの申し込み
- 定期購読
- 問い合わせ
- ダウンロード
- 資料請求
- 見積もり請求
CTAの有無や設置する場所や手段により、Webサイトへ訪問した後のユーザー行動は大きく変化するといわれています。
例えばメールマガジンの登録を促すテキストを読み、ユーザーが購読希望者であった場合、CTAが設置されていなければユーザー自身がWebサイト内を周回して購読申し込みページを見つけるしかありません。
ユーザーの中には、購読申し込みページを探す間に購読意欲が下がり、離脱してしまう人もいるでしょう。
このように、ユーザーの離脱や取りこぼしを防ぎ、ストレスなく行動できるようにするためにもCTAは必要であるといえます。
CTAの種類
CTAには、主に4つの種類があります。
形式別にそれぞれの特徴を表にまとめましたのでご覧ください。
下に行くにつれて視認性が強まるものの、ユーザーにストレスを与える可能性も高まっています。
形式名 | 特徴 |
テキスト形式 | コンテンツ内に自然に設置できる ボタン・バナーと比較すると視認性が低く工夫が必要 |
ボタン形式 | クリックすべき場所がわかりやすい 場所を問わず設置しやすい バナーよりもサイズが小さい |
バナー形式 | 画面の上下やサイドに固定される(追従設定も可能) 視認性が強い ボタンよりもクリック率が高い傾向がある |
ポップアップ形式 | 自動でウインドウが開き一番上に表示される 視認性が強い ブラウザによってはポップアップブロックされる可能性がある ユーザーにストレスを与える可能性があり、すぐに消せる工夫も必要 |
バナー形式は、追従設定をすることで常にページ内に表示されるようになります。
ユーザーがページをスクロールしても消えることがないため、ユーザー行動を起こしたいと思ったときにすぐにクリックできるでしょう。
ただし、常に視界に入っていることでユーザーにストレスを感じさせる可能性があります。
またポップアップ形式も同様で、特定のページにアクセスした際に自動でウインドウが開くため、煩わしさを感じるユーザーもいます。
ポップアップ形式を採用するのならば、表示させるタイミングや大きさには配慮しましょう。
SEO対策においてCTAが重要である理由
SEO対策においてCTAが重要である理由は、ユーザーエクスペリエンスの向上とコンバージョンに貢献するものだからです。
先述したように、CTAが設置されていなければ、ユーザーは次の行動を起こすためにWebサイト内を周回して自ら次の行動へつながるページを探さなければならず、ユーザーエクスペリエンスがよいとはいえません。
Googleの場合、ページ内でユーザーが快適に閲覧し、行動できるようになっているかもSEO評価の対象となっているため、ユーザー行動を促進するCTAがSEO対策において重要な役割を担っていることがわかるでしょう。
参照:ページ エクスペリエンスと Google 検索結果への影響|Google 検索セントラル
また、コンバージョンに貢献できることもCTAがSEO対策において重要な理由です。
コンバージョンまでの導線としてCTAを設置することで、ユーザーがスムーズにコンバージョンまでの行動を起こせるようになります。
SEOに悪影響を与えるCTAもある
下記に該当するようなCTAは、SEO評価に悪影響を与える可能性があります。
- WebサイトやWebページと関連性の低いCTA
- コンテンツを読みづらくさせるようなCTA
- ユーザーエクスペリエンスを妨げるようなCTA
サイズが大きすぎてコンテンツが隠れるようなCTAや、何度も表示されるようなCTAは、コンテンツを読みづらくさせ、ユーザーエクスペリエンスを低下させてしまいます。
Googleは、このようなコンテンツに対して以下のように述べています。
以下の質問に対する答えが「はい」の場合は、優れたページ エクスペリエンスを提供するために正しい方向に進んでいるといえるでしょう。
(中略)
コンテンツに、主要なコンテンツを妨害する、またはコンテンツから注意をそらすほどの大量の広告が掲載されていませんか。
ページに煩わしいインタースティシャルがありませんか。
引用:コンテンツのページ エクスペリエンスを自己評価する|Google 検索セントトラル
先述したように、Googleはユーザーエクスペリエンスが優れているページは高評価を得るための指標のひとつであることを明言しています。
そのため、ユーザーにストレスを与えたり関連性が低かったりするCTAの表示はかえって悪影響となるため注意しましょう。
コンバージョンに向けたCTA改善方法
すでにCTAを設置していても、コンバージョンへの貢献を感じない方もいらっしゃるかもしれません。
次に、コンバージョンに向けたCTAの改善方法をご紹介します。
まだCTAを設置していない方も、CTAを導入するときの参考としてぜひご覧ください。
ユーザーやページごとにCTAを最適化する
自社のWebサイトに設置したCTAがあまり効果的でない場合は、ユーザーやページごとにCTAが最適化されているかを確認しましょう。
Webサイトに訪問した人が求めている情報が全員一致しているということは少ないため、すべてのページに同じCTAを設置する方法は効果的ではありません。
Aという会社のWebサイトを訪問したユーザーは、会社概要を知りたい人、サービスに関する資料請求をしたい人、問い合わせをしたい人など、さまざまなニーズがあるはずです。
それぞれのニーズに合わせて導線をつくり、CTAを設置しましょう。
CTAの設置場所を変更する
スムーズにコンバージョンへつなげるためには、CTAの設置場所を工夫する必要があります。
例えば、展開しているサービスの資料請求完了をコンバージョンに設定している場合、コンテンツの以下の場所にCTAを設置するのが効果的です。
- リード文の下
- サービスを紹介している見出しの下
- 記事の終わり
コンテンツ内のどこに設置するとユーザーがコンバージョンしやすいのか、ユーザーの心理も考慮しながら設置場所を決定するのがおすすめです。
CTAボタンが目立つようにする
CTAボタンは、ユーザーに気づいてもらえるものでなければなりません。
特にテキスト形式の場合、文字色がほかのテキストと同じだったり、背景色に近い色であったりすると、ボタンであることに気づいてもらえない可能性があります。
ほかの形式で設置したCTAであっても、背景との同化やデザインによっては目立たせられておらず、CTAとして正常に機能していない可能性も考えられます。
このようなケースの場合、デザインやカラーを変更してCTAボタンが目立つようにしましょう。
ただし、悪目立ちにはならないようWebサイト全体のデザインとのバランスを見ながらカラーを変更する必要があるといえます。
ほかにも、与えたい印象によってカラーを決める方法もおすすめです。
グリーンは爽やかな印象を、パープルは上品な印象を与えるといわれています。
カラー決めに迷ったときは、色が人に与える印象も参考にしてください。
テキスト内容や文字数を見直す
CTAは、ボタンを押すことで次にどんなことができるのか、どの画面に行くのかをユーザーにわかりやすく伝えられるものであることが重要です。
見直しをして、わかりづらさを感じるのであれば、文字数や使う文字の種類を改善しましょう。
文字数が多すぎると、CTAとしての見栄えが悪くなってしまうほか、ユーザーが一瞬で内容を理解できません。
13文字の法則により、人間が一度に視認できる文字数は13文字までであるとされています。
そのため、文字数は目安として13文字程度にするのがよいでしょう。
また、ひらがなと漢字だけではなくカタカナと数字も織り交ぜることで視認性が上がります。
無理やり入れる必要はありませんが、可能であれば意識することをおすすめします。
例えば現在のCTAのテキストが「こちら」だけであれば、「資料請求はコチラから」のように、変更を加えてみましょう。
ショルダーコピーを活用する
先述したように、CTAのテキストは13文字程度に収めるのが理想的です。
しかし、その制約の中で伝えられる情報には限界があります。
そうしたケースの場合は、ショルダーコピーを活用しましょう。
ショルダーコピーとは、商品名や企業名が書かれた部分の近くに入れる小さなサイズのテキストのことです。
資料請求に関するCTAを設置するのであれば、「資料請求はコチラから」というボタンを設置し、その上に「小さなことでもお気軽にお問い合わせください」といったテキストを表示させる手法です。
文字数が多すぎてしまう場合は、ショルダーコピーの活用も検討しましょう。
ページに設置するCTAは1つに絞る
1つのページに複数のCTAボタンを設置している場合、ユーザーを混乱させる可能性があります。
また、ポップアップ形式の場合、何度も表示されるとユーザーにストレスを与えてしまい、ページから離脱してしまう可能性も考えられます。
どのボタンもクリックされないという事態を避けるためにも、各ページに設置するCTAはできるだけ1つに絞りましょう。
サイトの利便性を損ねることなく、ユーザーにもストレスを与えない表示の仕方で1つだけ設置するのが理想的です。
リミットを感じさせる
コンバージョンを商品購入にしている場合は、「今日まで〇円OFF」や「在庫残りわずか」のように、「早く買わないと元値に戻ってしまう」「売り切れてしまうかもしれない」とユーザーに感じさせることも手です。
この手法はクリック率が増加する傾向にあるといわれているので、多くの人がクリックした結果、商品購入につながる可能性も高くなるでしょう。
ユーザーの心理的負担を軽減するテキストを入れる
ユーザーがボタンを押す前に感じている不安を払拭するのも、CTAが持つ役割のひとつです。
ユーザーが行動を起こすことに対して感じている心理的な負担を軽減できるようなテキストを入れましょう。
コンバージョンが商品の購入だと仮定すると、購入までの間にユーザーが不安に思うことが何かを洗い出します。
高額商品であれば、効果の詳細や使い心地が自分に合うかといった疑問が浮かぶでしょう。
そのような場合は、CTAに「お届けから〇週間は返品可能」や「全額返金保証あり」といったワードを入れると、ユーザーは「合わなくても返品や返金ができる」と安心感を抱きます。
CTAが効果的に機能していないと感じる場合は、ユーザーの心理に寄り添えているかどうかも視野に入れて考えてみましょう。
定期的に効果測定を行う
CTAを設置したら、定期的に効果測定を行いましょう。
コンバージョンが低い場合は、CTAの設置方法に問題がある可能性も考えられます。
効果が出ていたとしても、何かのきっかけで伸び悩むこともあります。
定期的に効果測定を行い、CTAを改善していきましょう。
まとめ
この記事では、CTAとはどんなものなのか、SEO対策においてなぜ重要なのか、コンバージョンに向けたCTAの改善方法をご紹介しました。
CTAはマーケティング分野で頻繁に使われている言葉ですが、SEO対策において重要な役割を果たしていることをご存じなかった方もいらっしゃるかもしれません。
CTAは、コンバージョンにつなげるための布石となる重要な要素です。
ユーザーがWebサイト内をスムーズに動けるようニーズごとに導線をつくり、ページごとにCTAを1つに絞って設置するのが理想的です。
CTAに使用するテキストが長すぎると、ユーザーが一度に理解できない可能性もあるため、なるべく13文字程度に収まるようにしましょう。
ボタンのデザインやカラーを変更することでCTAが目立ちやすくなり、クリック率の向上も見込めます。
また、CTAがどれほど機能しているのか定期的に効果測定を行うのもおすすめです。
改善を行いながら、コンバージョンの向上のためにCTAをうまく活用しましょう