画像の引用元の正しい書き方は?著作権の侵害には該当しない例も紹介

画像の引用元の正しい書き方は?著作権の侵害には該当しない例も紹介 サムネイル画像

自身や自社が作成したコンテンツに、他者が作成した画像を用いる際は、必ず引用元の記載が必要です。他者の画像を無断で使用したり、作成者が定めたルールの範囲外で画像を使用したりした場合は、著作権の侵害と見なされ、罰則が科される恐れがありますが、コンテンツの中で正しく画像を引用することで、読者にとって記事のイメージや理解がしやすくなり、個人や企業のWebサイトの信頼性も高まるでしょう。

この記事では、画像の引用元の正しい書き方や、画像を引用しても著作権侵害にあたらない例、万が一著作権を侵害した際のペナルティについてご紹介するとともに、画像の引用やコンテンツの質に不安を感じている方に向けた相談窓口をご用意しています。

執筆者

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マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人

株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。

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画像の引用元の正しい書き方

Webサイトでコンテンツなどを作成する際に、ほかのWebサイトから画像を引用したいケースもあるでしょう。

画像を引用する際には、APA(米国心理学会)、MLA(米国現代語学文学協会)、バンクーバー、シカゴなどさまざまな形式での適切な引用方法が定められているため、画像の作成者や作成日などが明示できるよう正しく記載することが大切です。また、引用元を示す際は、「出典:」「引用:」のように引用したことを示しましょう。それぞれの形式での記述方法は、次のとおりです。

なお、本記事では、引用元の記述を自動で生成できるツールを使用して作成しています。手入力で正しく記述できるか不安な場合は、以下の記述例とあわせてご紹介するツールなどを使用するのもおすすめです。

APAスタイル

APAスタイルでは、作者名・公開日・画像のタイトルおよびフォーマット、画像の掲載元を、次のように記述します。

作者の名字, 名前のイニシャル ミドルネームのイニシャル. (公開日). Webページ名. Webサイト名. URL

なお、上記の例に沿って記述した例は、次のとおりです。

Myoji, N. (2024, January 1). Example. Sample Site. https://~

※上記の記述は、WORDVICE社の「APA スタイルの引用・参考文献自動作成」を使用して作成しています。

MLAスタイル

MLAスタイルでは、作成者のラストネームとファーストネーム(全文字記載)を書き、引用符の中にWebページ名を入れる点が特徴です。MLAスタイルでの記述事項は、次のとおりです。

作者の名字, 作者の名前 ミドルネーム. “Webページ名.” Webサイト名, 公開日, URL.

なお、上記の例に沿って記述した例は、次のとおりです。

Myoji, Namae. “Example.” Sample Site, 1 Jan. 2024, https://~.

※上記の記述は、WORDVICE社の「MLA スタイルの引用・参考文献自動作成」を使用して作成しています。

バンクーバースタイル

バンクーバースタイルでは、画像へのアクセス日を明記したり、WebページのURLを「Available from:」で記述したりする点が特徴です。バンクーバースタイルでは、以下のように引用元の情報を記載します。

作者の名字, 名前のイニシャル ミドルネームのイニシャル. Webページ名 [Internet]. Webサイト名. 公開年 [cited アクセス日]. Available from: URL

なお、上記の例に沿って記述した例は、次のとおりです。

Myoji N. Example [Internet]. Sample Site. 2024 [cited 2024 Feb 1]. Available from: https://~

※上記の記述は、WORDVICE社の「バンクーバースタイルの引用・参考文献自動作成」を使用して作成しています。

シカゴスタイル

シカゴスタイルでは、MLAスタイルと同様に、引用元のWebページ名を引用符でくくります。シカゴスタイルでは、以下のように引用元の情報を記述します。

作者の名字, 作者の名前 ミドルネーム. “Webページ名.” Webサイト名, 公開日, URL.

なお、上記の例に沿って記述した例は、次のとおりです。

Myoji, Namae. “Example.” Sample Site, January 1, 2024. https://~.

※上記の記述は、WORDVICE社の「シカゴスタイルの引用・参考文献自動作成」を使用して作成しています。

SNSの画像を引用元とする際の書き方

ここまで、Webサイト上の画像を引用する際に使われる書き方の例をご紹介しました。次に、XやInstagramなど、SNSの画像を引用する際の書き方をご紹介します。

なお、今回はXに掲載されている画像を引用する際の書き方をご紹介します。そのほかのSNSから引用する場合は、赤文字で書かれている箇所を、InstagramやFacebookなど、引用したSNSのサービス名や投稿のURLに変更してください。

■APAスタイルで表記する場合

Myoji, N. (2024, January 1). X. https://x.com/~

■MLAスタイルで表記する場合

Myoji, Namae. X, 1 Jan. 2024, https://x.com/~.

■バンクーバースタイルで表記する場合

Myoji N. X. [cited 2024 Jan 1]. Available from: https://x.com/~

■シカゴスタイルで表記する場合

Myoji, Namae. X, January 1, 2024. https://x.com/~.

なお、X、Instagram、Facebookの各投稿へのリンクを取得する際は、ブラウザのアドレスバーからURLをコピーするのではなく、以下の方法でコピーしてください。

Xでのリンクの取得方法

1.引用したい投稿の右下の共有アイコンをクリックする

2.「リンクをコピー」をクリックする

Instagramでのリンクの取得方法

1.投稿の右上の「…」をクリックする

2.「リンクをコピー」をクリックする

Facebookでのリンクの取得方法

1.投稿の右上の「…」をクリックする

2.「リンクをコピー」をクリックする

プレゼンテーションでの画像の引用元の書き方

プレゼンテーション資料を作る際に、社外のWebサイトやSNSから画像を引用したいケースもあるでしょう。

プレゼンテーション資料においては、記述できるスペースが限られていることから、簡潔に記述することが一般的です。ただし、画像の引用元を明示できるよう、画像の作者名や画像が作成(投稿)された年、引用元のURLといった情報は必ず記述しましょう。

プレゼンテーション資料において画像の引用元を記述する際の例は、以下のとおりです。

■Webサイトの画像を引用した場合

Myoji, N. (2024). Sample Site. https://~

■SNSの画像を引用した場合

Myoji, N. (2024). X. https://x.com/~

画像を引用する際の注意点

画像を引用した際に、画像を自由に変形させたり、色を変えたりするといった加工を施したい場合もあるでしょう。ここまでご紹介したような適切な方法を用いることで画像の引用は可能なものの、「引用元を明示していれば、自由に加工してもよいのではないか」と考える方もいるのではないでしょうか。

しかし、画像によっては個別に利用規約が設けられており、引用ができない場合や、引用時に作成者から許可を得る必要がある場合があります。規約に違反した場合は著作権侵害と見なされることがあるため、注意が必要です。

そもそも著作権とは

著作権とは、画像や写真、小説、音楽などの著作物を作成した人(著作者)が、無断で他者に複製されたり、インターネット上に転載されたりしない権利です。著作物は著作権によって守られているため、著作者は他者が著作物を利用したい場合に、条件をつけて利用を許可したり、利用を拒否したりできます。

このような著作物を第三者が利用する際に、著作者が指定した引用方法や、利用可能な範囲を超えて利用した際は著作権の侵害となり、懲役や罰金などの罰則が科されることがあります。

画像を引用しても著作権の侵害には該当しない例

ここまでご紹介したとおり、画像を引用した際に利用規約に反していた場合は、著作権を侵害し、罰則が科される恐れがあります。反対に、以下に該当する画像は著作権の侵害にはあたらないため、画像の引用が可能です。

画像が著作物に当てはまらない

著作物は、著作権法第2条において、「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」と定義されています。

そのため、子どもが描いた落書きなども著作物に当てはまるものの、歴史上の出来事などの事実やデータ、アイデアそのものなどは著作物には該当しません。また、上記の定義は人間を対象としているため、ペットなどの動物が描いた絵にも著作権は適用されません。

そのため、コンテンツ内に自身のペットが描いた絵などを無断で使用する場合は、著作権の侵害には該当しないでしょう。

なお、歴史上の事実を述べる際に描かれた絵や、調査結果を表すグラフなどの図に対しては、著作権が適用される場合があります。

出典:著作権法第2条|e-Gov 法令検索

著作者から使用許可を得ている

画像を作成した著作者からあらかじめ転載や画像使用の許可が得られている場合は、引用元を示していなくても著作権の侵害にはあたりません。ただし、画像の引用が許可された場合も、許可した範囲外で画像を無断使用するなど、著作者によって定められたルールに違反していた場合は、著作権の侵害となります。

なお、画像の著作者が企業に属している場合などは、画像の著作権を著作者ではなく著作者の所属企業が所持していることがあるため、許可を取る際は注意が必要です。

正しい方法で引用している

画像の引用が禁止されておらず、先述したように正しい書き方で引用元が示せている場合は、著作権の侵害には該当しません。なお、画像を引用する際は、引用元の明記に加えて、以下の方法で引用できているかも意識しましょう。

オリジナルと引用が区別できている

引用を行う際は、自身が作成したオリジナルの内容と引用部分を明確に区別する必要があります。引用元を示す際は、「引用:」のような記述を加えたり、画像の周りを枠で囲んで区別したりするなどの工夫が必要です。

オリジナルの箇所と引用箇所の区別ができていない場合やわかりづらい場合、読者が引用箇所をオリジナルのものと誤認してしまう恐れがあります。

引用した画像をそのまま使用している

画像を引用する際は、画像の内容を変えず、そのまま使用することで引用と見なされます。著作権法第20条では、以下のように著作物には同一性保持権が含まれていることが記述されているため、引用時の改変は認められません。

著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。

出典:著作権法第20条|e-Gov 法令検索

引用した画像は、トリミングや加工などを行わず、そのままの状態で自身や自社のコンテンツに含むようにご注意ください。

専門家にまかせる

上記で著作権侵害に該当しない例をお伝えしましたが、自分の判断に自信が持てないという方や、自社サイト運営でのリソースが不足しており、コンテンツ制作の中で「画像の引用以外の部分でも不安がある」といった方もいるでしょう。そのような場合は、専門家にまかせるのもひとつの方法です。
画像の引用元の書き方やコンテンツの質に悩んでいる企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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著作権を侵害した際のペナルティ

ここまで、著作権の概要や、著作権の侵害には該当しない画像引用の方法についてご紹介しました。万が一、画像を引用した際に著作権を侵害してしまい、被害者の告訴によって侵害が認められた場合は、次のような罰則や請求などが科されます。

刑事上の罰則

著作権を侵害した者は、著作権法第119条によって、原則として10年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科されることが定められています。なお、法人が著作権侵害を犯した際は、著作権法第124条によって、3億円以下の罰金が科されます。

このように、著作権を侵害すると懲役や罰金などが科され、併科される可能性もあるため、画像の引用時は十分にご注意ください。

判例

2024年7月、フィギュア、書籍といったアニメ関連商品の販売、個人輸出業などを行う企業Aにおいて、被告人B・C2人の従業員が、氏名不詳者とともに正規発売日前の漫画雑誌(著作物)を入手し、スマートフォンに記録・保存して複製したことから、被告会社Aに罰金100万円、被告人Bに懲役1年6カ月及び罰金50万円、被告人Cに懲役1年及び罰金30万円を求刑しました。

被告人B、Cは、氏名不詳者によって画像データがSNSなどを通じて流出する危険性を認識しながらも撮影を行ったことから、悪質な行為と見なされています。

判例の詳細については、裁判所による裁判例結果詳細をご確認ください。

民事上の請求

著作権侵害が個人間のトラブルなど、民事上の事件である場合は、著作者が著作権を侵害した者に対して、以下のような請求を行えます。

  • 侵害行為の差止請求(著作権法第112条)
  • 損害賠償の請求(民法第709条・719条、著作権法第114条)
  • 不当利得の返還請求(民法第703条・704条)
  • 名誉回復などの措置の請求(著作権法第115条)

参照:著作物を無断で使うと?|CRIC 公益社団法人著作権情報センター

画像引用におけるよくある質問

最後に、画像を引用する際によくある「引用や出典、参照などをどのように使い分けたらいいのか」という疑問にお答えします。今回は、引用と出典の違い、引用と参照の違いについてご紹介します。

引用と出典の違いは?

「引用」は、自身の文章などコンテンツを作成する際に、ほかの人が作成した文章や画像、事例などを用いることを指します。一方で「出典」は、引用した文章などが書かれている書物やWebサイトなど、情報の出どころを指します。

そのため、画像を引用する際に引用元のWebサイトなどを示す際は、「引用:」「引用元:」「出典:」「出典元:」など、引用と出典のどちらを使用しても、同じ意味合いになるでしょう。

引用と参照の違いは?

「引用」は、先述のとおりほかの人が作成した文章や画像、事例などを用いることで、引用元の文章や画像などを改変せずそのまま使用します。

一方で「参照」は、ほかの人が作成した文章などを参考にすることを指すため、文章や画像をそのまま使用するのではなく、あくまで参考にしながら自身でオリジナルのコンテンツを作成します。

そのため、他者の文章や画像などをそのまま使用する場合は「引用」、参考にとどめて使用する場合は「参照」を用いて、それぞれ「引用:」「参照:」といったかたちで引用元や参照元の文献やWebサイトを明示しましょう。

まとめ

この記事では、画像の引用元の正しい書き方や、画像を引用しても著作権侵害にあたらない例、万が一著作権を侵害した際のペナルティについてご紹介しました。

画像の引用元の表記方法には「APAスタイル」「MLAスタイル」などさまざまな形式があります。Web上で簡単に引用元の記述内容を生成できるツールを公開しているサービスもあるため、手入力での正しい記述が心配な方は、このようなツールを使用するのもおすすめです。

画像引用時の記載やコンテンツの質などに不安を感じている方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。私たち、株式会社クリエイティブバンクは、これまで30年以上にわたり、さまざまな企業のマーケティング支援を行ってきました。まずは丁寧にヒアリングを行い、豊富な実績とノウハウに基づき最適な施策をご提案いたします。

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