GA4のユーザー属性とは?種類やレポートの確認方法などを解説

GA4(Google Analytics 4)には、ユーザー属性と呼ばれる情報がありますが、ユーザー属性がどういったものなのか、よくわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、GA4のユーザー属性について、種類やレポートの確認方法などについて解説します。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
GA4のユーザー属性とは?
GA4のユーザー属性とは、Webサイトに訪問したユーザーの年齢や性別、国、興味といった情報のことを指します。
ユーザー属性は、分析することで地域別のマーケティング施策に役立てたり、サイト設計やコンテンツの改善にも活用できたりするため、便利なデータです。
ユーザー属性の種類
先述したとおり、ユーザー属性には年齢や性別といったデータが含まれます。
GA4では7種類のユーザ属性が用意されており、それぞれの属性と概要は以下のとおりです。
属性 | 概要 | Google シグナルの設定 |
国 | 国単位のアクティブユーザー数 | 不要 |
地域 | 都道府県単位のアクティブユーザー数 | 不要 |
市区町村 | 市区町村単位のアクティブユーザー数 | 不要 |
言語 | 言語ごとのアクティブユーザー数 | 不要 |
年齢 | 年齢別のアクティブユーザー数 | 必要 |
性別 | 性別ごとのアクティブユーザー数 | 必要 |
インタレスト カテゴリ |
ユーザーの興味関心別のアクティブユーザー数 | 必要 |
ユーザー属性のデータ収集を有効にする方法
ユーザー属性のデータを収集するためには、別途設定が必要な項目があります。
Google シグナル
ユーザー属性には、一部でGoogle シグナルの設定が必要な項目があります。
Google シグナルとは、複数の端末でアクセスした場合でも、同一のGoogle アカウントでログインしていれば1人のユーザーとしてカウントして解析ができる機能です。
デフォルトでは無効になっているので、GA4で操作して有効にする必要があります。
Google シグナルを有効にする方法は以下のとおりです。
- ❶GA4を開き、左側のメニューバー下部にある歯車マークの「管理」→「データの収集と修正」→「データの収集」→「Google シグナルのデータ収集」を有効にする
地域とデバイスに関する詳細なデータの収集
「地域とデバイスに関する詳細なデータの収集」は、デフォルトで有効になっているので別途設定する必要はありません。
「地域とデバイスに関する詳細なデータの収集」が有効になっているかどうかを確認する手順は以下のとおりです。
- ❶GA4を開き、左側のメニューバー下部にある歯車マークの「管理」→「データの収集と修正」→「データの収集」→「地域とデバイスに関する詳細なデータの収集」を確認
また、「地域とデバイスに関する詳細なデータの収集」で収集されるデータは以下のとおりです。
- 市区町村
- ブラウザのマイナー バージョン
- ブラウザのユーザー エージェント文字列
- デバイスのブランド
- デバイスのモデル
- デバイス名
- オペレーティング システムのマイナー バージョン
- プラットフォームのマイナー バージョン
- 画面の解像度
ユーザー属性レポートの確認方法
ここでは、ユーザー属性のレポートをGA4で確認する方法をご紹介します。
ユーザー属性の「概要」レポート
ユーザー属性の「概要」レポートでは、地図や円グラフを使って視覚的にわかりやすくユーザー属性の全体像が把握できます。
概要レポートの確認方法は以下のとおりです。
- ❶GA4を開き、左側のメニューバーから「レポート」を選択し、「ユーザー属性」→「概要」の順に選択
概要レポートでは、7つの項目がデフォルトで設定されています。
それぞれ、実際のレポート画面を交えながら紹介します。
国ごとのユーザー数
国ごとのユーザー数のレポート画面です。
アクティブユーザーが多い国や、国ごとのアクティブユーザー数が確認できます。
「ユーザー」横のプルダウンから、「新規ユーザー数」「リピーター数」の確認も可能です。
都市ごとのユーザー数
都市ごとのユーザー数のレポート画面です。
市区町村別に、アクティブユーザーが多い都市と、その人数が表示されます。
ほかの項目と同様に、「ユーザー」横のプルダウンから、「新規ユーザー数」「リピーター数」の確認も可能です。
言語ごとのユーザー数
言語ごとのユーザー数のレポート画面です。
言語別に、アクティブユーザーが多い言語と、その人数のグラフが表示されます。
グラフにカーソルを合わせると詳細な人数が表示されるようになっています。
ほかの項目と同様に、「ユーザー」横のプルダウンから、「新規ユーザー数」「リピーター数」の確認も可能です。
年齢層ごとのユーザー数
年齢層ごとのユーザー数のレポート画面です。
年齢層別に、アクティブユーザーが多い層と、その人数のグラフが表示されます。
グラフにカーソルを合わせると詳細な人数が表示されるようになっています。
ほかの項目と同様に、「ユーザー」横のプルダウンから、「新規ユーザー数」「リピーター数」の確認も可能です。
性別ごとのユーザー数
性別ごとのユーザー数のレポート画面です。
性別ごとのアクティブユーザーの割合が円グラフで表示されます。
グラフにカーソルを合わせると詳細な人数とパーセンテージが表示されるようになっています。
ほかの項目と同様に、「ユーザー」横のプルダウンから、「新規ユーザー数」「リピーター数」の確認も可能です。
インタレストごとのユーザー数
インタレスト カテゴリ(興味)ごとのユーザー数のレポート画面です。
インタレスト カテゴリ別にアクティブユーザーが多いカテゴリと、その人数が表示されます。
ほかの項目と同様に、「ユーザー」横のプルダウンから、「新規ユーザー数」「リピーター数」の確認も可能です。
過去30分間のユーザー
「過去30分間のユーザー」とは、30分以内にサイトにアクセスしたユーザーのことを指します。
以下は、過去30分間のユーザーに関するレポート画面です。
このレポートは、GA4の「リアルタイムレポート」で計測されたデータに基づいて表示されます。
30分あたりのアクティブユーザー数だけではなく、分単位でのユーザー数も確認できます。
「ユーザー属性の詳細」レポート
「ユーザー属性の詳細」レポートでは、項目別にユーザー数や新規ユーザー数、エンゲージメント率などが確認できます。
概要と比べると、それぞれの属性の詳しいデータが確認できるので、ユーザー属性ごとに分析したい場合に向いています。
「ユーザー属性の詳細」レポートの確認方法は以下のとおりです。
- ❶GA4を開き、左側のメニューバーから「レポート」を選択し、「ユーザー属性」→「ユーザー属性の詳細」の順に選択
デフォルト設定では「国」が設定されています。
変更する場合は、以下の手順でユーザー属性の変更ができます。
- ❶レポート中段の「国」の横に表示されているプルダウンを選択
❷レポートを確認したい項目を選択
このほかにも、ユーザー属性の概要レポートのそれぞれの項目の右下に表示されている「〇〇を表示」というボタンからも、「ユーザー属性の詳細」レポートを確認することができます。
ユーザー属性が確認できないときの対処法
ユーザー属性に関するレポートが確認できないときには、これから紹介する対処法をお試しください。
Google シグナルが有効か確認する
先述したように、Google シグナルを有効にしなければ一部のデータが収集されません。
ご紹介した方法で、Google シグナルが有効になっているかどうかを確認しましょう。
しきい値が適用されていないか確認する
市区町村のデータを確認すると、「not set」と表示される場合があります。
not setとは、情報が取得されなかったときに表示されるGA4の値です。
Googleでは、個人が特定できる可能性のある情報をレポートから自動で削除する機能があり、これを「しきい値」と呼びます。
しきい値はシステマチックに適応されるものなので、GA4で操作することはできません。
しきい値が適用される可能性があるケースは以下のとおりです。
- Google シグナルが有効になっていて、対象となる指定期間の人数が少ない
- 個人や所属を特定できる可能性がある情報が含まれている
しきい値が適用された場合、レポートの上部に三角形に囲まれた「!」マークが表示されます。
そのマークを選択すると、下記のような画面がでるのでそちらで確認ができます。
もし市区町村のデータにnot setと表示されたら、まずはレポートの対象期間を長く設定してみましょう。
unknownが表示されたら取得できているデータで分析する
「unknown」とは、ユーザー属性が不明な場合に表示されます。
そもそも、ユーザー属性の年齢、性別、インタレスト カテゴリは、Google アカウントで広告パーソナライゼーションを有効にしているユーザーからしか収集されません。
unknownに分類されたユーザーの情報を分析することはできないので、取得できているデータから傾向の把握といった分析を行いましょう。
時間の経過を待つ
収集されたデータが不十分の場合、データが表示されません。
きちんと収集されているようであれば問題ないので、一定期間が過ぎるのを待ちましょう。
また、Google シグナルを有効にしてすぐレポートを閲覧しようとしても、データの取得に時間がかかるためなかなか表示されない場合があります。
有効にした後、24時間から48時間かかるといわれているので、翌日に確認しましょう。
ほかにも、データがなかなか反映されない場合は遅延が発生している可能性も考えられます。
データ収集が行われているかを確認して、問題がなければ一度待ちましょう。
まとめ
この記事では、GA4のユーザー属性について詳しくご紹介しました。
ユーザー属性のレポートでは、地域や年齢、性別ごとにデータを見られるので、Webサイトに訪問しているユーザーにどんな傾向があるのかを把握しやすくなります。
ユーザー属性のレポートは、GA4のレポート機能で確認できるので、一度確認してみてください。