GA4のアトリビューションとは?分析するメリットやレポートの確認方法

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GA4(Google Analytics 4)には、アトリビューションと呼ばれる分析機能があります。
アトリビューション分析は広告運用においてとても役立つものなので、効率的に広告運用を行うためにも、できるだけ使っていきたいところです。
この記事では、GA4のアトリビューション分析について、分析するメリットや設定方法、レポートの確認方法などをお伝えします。

執筆者

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マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人

株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。

 GA4のアトリビューションとは?

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アトリビューションとは、ユーザーとのタッチポイント(接点)やチャネルにおいて、それぞれがどれだけコンバージョンに貢献したのかを測る分析のことです。
ユーザーがコンバージョンに至るまでどんな経路をたどり、どのタッチポイントを通過したのかを明らかにすることで、コンバージョンへの貢献度を測っています。

 UAとの違い

UA(ユニバーサル アナリティクス)とGA4のアトリビューション分析における違いは、前者が「ラストクリック」と呼ばれる手法で分析していることに対し、後者は「データドリブンアトリビューション(DDA)」が採用されていることです。
具体的にいうと、UAがコンバージョンに至る直前のチャネルしか評価されないのに対し、GA4はその前の段階までが評価の対象となっています。

例えば、とあるユーザーが以下の流れでECサイトで商品を購入したとしましょう。

  1. ❶Facebook広告からECサイトへ訪問
  2. ❷ECサイト内を回遊したあと、離脱
    ❸3日後、リターゲティング広告から再度ECサイトを訪問
    ❹商品を購入

この場合、UAであればコンバージョン(今回は商品購入)に至った直前のチャネルが評価されるので、リターゲティング広告の貢献度が100%となり、Facebook広告の貢献度は0%となります。
一方でGA4の場合は、訪問したユーザーのデバイスや、訪問するきっかけとなった広告やメディア、サイト内での行動履歴など、さまざまな情報を収集して分析するので、Facebook広告、リターゲティング広告、それぞれでの貢献度を集計できるのです。

GA4で活用できるアトリビューションモデル

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先述したように、GA4のアトリビューションモデルのメインとなるものは「データドリブンアトリビューションモデル」です。
このほかに「Google広告優先モデル」も活用できます。
ここでは、GA4で活用できるアトリビューションモデルについてご紹介します。

データドリブンアトリビューションモデル

データドリブンとは、データに基づいて意思決定やアクションを行うことを指します。
データドリブンアトリビューションモデルでは、機械学習アルゴリズムを使用し、コンバージョンへの貢献度をデータに基づいて計算しています。
先述したように、各チャネルやタッチポイントがコンバージョンに与えた影響を分析し、それに応じて貢献度を割り当てるモデルとなっています。

過去に採用されていた、「ファースト クリック」「線形」「減衰」「接点ベース」のルールは、2024年現在サポートを終了しています。
詳しくは「アトリビューション モデル「ファースト クリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」のサポートは終了します」をご覧ください。

Google 広告優先モデル

Google 広告優先モデルとは、コンバージョンするまでの過程にGoogle 広告が含まれる場合、優先的にGoogle 広告を高く評価するモデルのことを指します。
Google 広告を経由していない場合は、ラストクリックで評価される仕組みとなっています。
ほかのチャネルと比較して、Google 広告の効果がどの程度あるのかを測るときに活用するのがおすすめです。

アトリビューション分析をするメリット

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GA4でアトリビューション分析をするメリットには、「広告費を最適化できる」こと、「ユーザーニーズに沿った広告運用ができる」ことの2つがあります。

広告費を最適化できる

先述したように、アトリビューション分析を行うことでそれぞれのタッチポイント、チャネルにおけるコンバージョンへの貢献度のパーセンテージがわかります。
これにより、どの広告にどのくらいの広告費をかければよいのかを把握しやすくなり、広告費の配分を最適化できます。
費用対効果も大きくなり、効率的な広告運用ができるようになる点は、アトリビューション分析を行う最大のメリットといえるでしょう。

ユーザーニーズに沿った広告運用ができる

Webページを閲覧中に、何度も同じ広告が表示されることに煩わしさを感じたことはありませんか?
購買意欲があるユーザーが、何度も表示される広告にへきえきして購入しなかったとなれば、広告効果がないのと同じです。
アトリビューション分析を行えば、このような広告は貢献度が低いとわかり、貢献度が高いチャネルはユーザーの要望に沿っている可能性が高いことがわかります。
貢献度の高い箇所に広告費をかけることで、ユーザーニーズに沿った広告運用が可能となる点も、アトリビューション分析を行うメリットといえます。

アトリビューションを設定する方法

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GA4でアトリビューションを設定する方法は以下のとおりです。

  1. ❶GA4を開き、左側のメニューバー最下部にある歯車マークの「管理」を選択

    ❷「データの表示」→「アトリビューション設定」→「レポート用のアトリビューション モデル」のプルダウンを選択

    ❸プルダウンから、任意のモデルを選択し、「保存」を選択

上記の手順で、アトリビューションの設定ができます。
推奨は、画像にもあるとおり「データドリブン」となっているため、選択肢に悩む場合はデータドリブンを選択するのがおすすめです。

アトリビューション分析のデータレポートを確認する方法

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ここでは、集計したアトリビューション分析のデータレポートを確認する方法をご紹介します。

モデル比較レポートでの確認方法

モデル比較とは、チャネルをアトリビューションモデル別に比較できるレポートのことを指します。

モデル比較レポートを確認する手順は以下のとおりです。

  1. ❶GA4を開き、左側のメニューバーから「広告」を選択


    ❷「アトリビューション」→「モデル比較」の順に選択

    ❸右上の期間設定欄から、該当期間を選択

    ❹「コンバージョン イベント」横のプルダウンから、該当項目を選択

    ❺必要があれば、「デフォルト チャネルグループ」横のプルダウンから、ディメンションを変更

上記の手順で、モデル比較レポートが確認できます。

コンバージョン経路レポートでの確認方法

コンバージョン経路レポートとは、ユーザーがコンバージョンするまでの行動を可視化するレポートです。
「早期タッチポイント」「中間タッチポイント」「後期タッチポイント」の3つのタッチポイントに分けられているため、どのパターンがコンバージョンしやすいのか把握するのにも役立ちます。

コンバージョン経路レポートの詳しい確認方法はこちらをご覧ください。

まとめ

この記事では、GA4のアトリビューションについて、分析するメリットや設定、確認方法をご紹介しました。
アトリビューション分析をすることで、広告費を最適化できたりユーザーニーズに沿った広告を打ち出せたりと、運用するうえでは大きなメリットがあります。
アトリビューションの設定は、GA4の管理画面から簡単にできます。
まだ設定していない場合は、推奨されているデータドリブンを選択してデータを集計していきましょう。
アトリビューション分析を使って、広告運用に役立ててください。

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