Windows10の起動が遅い原因とは?対処法や予防策もご紹介

パソコンの起動が遅いとスムーズに作業に取りかかれなくなります。特にWindows10は、起動が遅いという声をよく聞きますが、原因はハードウェアやソフトウェアの問題、ディスクの容量不足などさまざまです。
本記事では、Windows10の起動が遅いときの原因と対策方法を詳しくご紹介しています。また、起動が遅いときに対処するためのアプリや遅くならないための予防策もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
パソコンが起動するまでの流れ
パソコンが起動するまでの流れについて説明します。これを参考に、起動が遅くなる原因を探ってみましょう。
1. 電源ボタンを押す
まずは電源ボタンを押します。このボタンは軽く押すだけで動作しますので、長押しする必要はありません。
2. ハードウェアチェックの開始
次に、パソコンはハードウェアをチェックするプログラムを起動します。このチェックは、部品に問題がないかを確認するために行われます。もし問題があれば、パソコンの動作に支障をきたす可能性があります。このチェックプログラムは「BIOS」と呼ばれ、パソコン起動時に特定のキーを押すことで画面を表示することもできます。最近のパソコンでは、よりビジュアルで内容がわかりやすくなった「UEFI」が搭載されていることもあります。
3. OSの起動
ハードウェアに問題がないことが確認されると、次にOSが起動します。Windowsロゴなどが表示されるこの段階では、他のキーを押したりしないほうが良いです。何かの誤操作でBIOSの画面が表示されると、初心者は混乱することがありますので注意が必要です。
4. ログイン画面の表示とログイン
最後にログイン画面が表示されます。ここでパスワードを入力してログインすると、ホーム画面が表示され、パソコンの起動が完了します。会社から貸与されているパソコンなどでは、パスワードを設定しておくと安心です。
Windows 10の起動が遅い原因
Windows 10の起動が遅い原因は、ハードウェアの問題、ソフトウェアの問題、ディスクの問題が考えられます。以下でそれぞれ詳しく解説します。
常駐プログラム
パソコンが起動する際に自動で動作するソフトウェアは「常駐プログラム」と呼ばれます。これらのプログラムが多数存在すると、起動が遅くなる原因となります。例えば、以下のような常駐プログラムがあります。
- セキュリティソフト
- 検索補助プログラム
- オンラインストレージサービス
ストレージ不足
ストレージの空き容量が不足すると、パソコンの起動が遅くなるだけでなく、全体的な動作が不安定になることもあります。特にHDDの容量が少なくなると、データの読み書き速度が低下し、システム全体に悪影響を及ぼすことがあります。
メモリー不足
メモリーの容量が少ないと、OSの起動時間が延びるだけでなく、ソフトウェアの起動や処理速度も低下します。特に2GB以下のメモリーでは、現代の多くのアプリケーションをスムーズに動かすのは難しくなります。
キャッシュファイル
キャッシュファイルは、ウェブブラウジングやソフトウェアの使用時に生成されます。これらが蓄積すると、ストレージの空き容量が減少し、パソコンの起動速度や全体的な動作に影響を与える可能性があります。特に、容量がGB単位に達すると、起動時間が大幅に遅くなることがあります。
Windows Update
パソコンの起動中にWindows Updateが実行されると、「更新プログラムをインストール中です…」といったメッセージが表示され、更新が完了するまで待つ必要があります。この間、基本的に他の操作は受け付けられないため、パソコンの使用が一時的に制限されます。
ウイルス感染
ウイルスに感染すると、パソコンの起動が遅くなるだけでなく、全体的な操作にも支障をきたすことが多くなります。また、情報漏洩などの重大なセキュリティ問題も発生する恐れがあります。したがって、ウイルス感染が疑われる場合は、早急に対策を講じる必要があります。
パソコンの劣化
パソコンの製造から数年が経過すると、内部の部品が劣化し始めます。特にストレージ(HDDやSSD)やメモリーが劣化すると、OSの起動に時間がかかるようになります。これにより、日常的な操作もスムーズに行えなくなることがあります。
スペック不足の影響
スペックが低いパソコンでは、OSの起動やソフトウェアの動作が遅くなることがあります。特に、プログラムの更新を行うと、起動がさらに遅くなる場合があります。現在では、AI認識によりスペック不足のパソコンには更新が適用されないようになっていますが、それでも注意が必要です。
ハードウェアの問題
ハードウェアの問題によって、Windows 10の起動が遅くなることがあります。例えば、ハードディスクの故障、メモリ不足などが挙げられます。具体的な方法は、以下の通りです。
- ハードディスクの故障が疑われる場合は、専門家に診断してもらうことをお勧めします。
- メモリ不足の場合は、RAMを増設することが必要です。
- 増設する前に、現在のメモリ使用量を確認し、必要なメモリ容量を算出することが大切です。
ソフトウェアの問題
ソフトウェアの問題によって、Windows 10の起動が遅くなることがあります。例えば、不要なプログラムの自動起動やウイルスに感染している場合などが考えられます。具体的な方法は、以下の通りです。
- スタートアッププログラムを確認し、不要なプログラムの自動起動を無効にする。
- セキュリティソフトを最新版に更新し、システム全体をスキャンする。
- ウイルスに感染している場合は、専門家に相談するか、ウイルス対策ソフトを使用する。
ディスクの問題
ディスクの問題によって、Windows 10の起動が遅くなることがあります。例えば、ディスクの空き容量が不足している、ファイルシステムが壊れている場合が考えられます。具体的な方法は、以下の通りです。
- ディスクの空き容量を確認し、不要なファイルを削除する。
- ディスクのエラーチェックを実行し、ファイルシステムのエラーを修正する。
Windows 10の起動が遅いときの対処法
Windows 10の起動が遅い場合、以下の対処法を試すことができます。
ハードウェアの問題に対する対処法
前述したハードウェアの問題に対する対処法を以下に示します。
- ハードディスクの故障が疑われる場合は、専門家に診断してもらうことをお勧めします。
- メモリ不足の場合は、RAMを増設することが必要です。
- 増設する前に、現在のメモリ使用量を確認し、必要なメモリ容量を算出することが大切です。
ソフトウェアの問題に対する対処法
前述したソフトウェアの問題に対する対処法を以下に示します。
- スタートアッププログラムを確認し、不要なプログラムの自動起動を無効にする。
- セキュリティソフトを最新版に更新し、システム全体をスキャンする。
- ウイルスに感染している場合は、専門家に相談するか、ウイルス対策ソフトを使用する。
ディスクの問題に対する対処法
前述したディスクの問題に対する対処法を以下に示します。
- ディスクの空き容量を確認し、不要なファイルを削除する。
- ディスクのエラーチェックを実行し、ファイルシステムのエラーを修正する。
セキュリティソフトの設定変更
セキュリティソフトの設定が原因で、Windows 10の起動が遅くなることがあります。設定を変更することで、起動時間を短縮することができます。具体的な設定方法は、以下の通りです。
- セキュリティソフトの設定画面を開く。
- スキャンスケジュールを変更し、起動時にスキャンを実行しないようにする。
- セキュリティソフトのファイアウォールの設定を確認し、必要に応じて許可リストに追加する。
不要なスタートアッププログラムの無効化
起動時に自動的に起動するプログラムが多いと、Windows 10の起動が遅くなることがあります。不要なプログラムを無効にすることで、起動時間を短縮することができます。具体的な方法は、以下の通りです。
- タスクマネージャーを起動する。
- 「スタートアップ」タブをクリックする。
- 無効にしたいプログラムを右クリックし、メニューから「無効にする」を選択する。
システムファイルの修復
システムファイルに問題がある場合、Windows 10の起動が遅くなることがあります。システムファイルの修復を行うことで、起動時間を短縮することができます。具体的な方法は、以下の通りです。
- コマンドプロンプトを管理者として起動する。
- 「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押す。
- システムファイルチェックが開始されるので、完了まで待つ。
ハードディスクのクリーンアップ
ハードディスクの空き容量が少ない場合、Windows 10の起動が遅くなることがあります。不要なファイルを削除することで、起動時間を短縮することができます。具体的な方法は、以下の通りです。
- スタートメニューから「ディスクのクリーンアップ」を開く。
ファイルの一覧が表示されるので、削除したいファイルを選択する。
「OK」をクリックし、ファイルを削除する。
ハードディスクのデフラグメンテーション
ハードディスクのデフラグメンテーションを行うことで、ファイルの断片化を解消し、Windows 10の起動を高速化することができます。具体的な方法は、以下の通りです。
- スタートメニューから「デフラグ」と検索し、デフラグツールを開く。
対象のドライブを選択し、「最適化」ボタンをクリックする。
Windows 10の再インストール
Windows 10の再インストールを行うことで、起動時間を短縮することができます。ただし、再インストールには時間と手間がかかることがあります。具体的な方法は、以下の通りです。
- インストール用のメディアを作成する。
起動用のメディアを作成する。
コンピュータを起動し、起動用メディアを挿入する。
インストール手順に従い、Windows 10を再インストールする。
Windows 10の起動が遅いときに対処するためのおすすめアプリ
Windows 10の起動時間を短縮するためには、以下のアプリを利用することがおすすめです。
CCleaner
CCleanerは、不要なファイルを削除し、レジストリのエラーを修正することで、Windows 10の起動時間を短縮することができます。具体的な方法は、以下の通りです。
- CCleanerをダウンロードし、インストールする。
「クリーナー」タブを選択し、「アナライズ」をクリックする。
不要なファイルをチェックし、「クリーン」をクリックする。
Soluto
Solutoは、起動時のプログラムの起動時間を短縮することができるアプリです。具体的な方法は、以下の通りです。
- Solutoをダウンロードし、インストールする。
Solutoを起動し、起動時間を短縮したいプログラムを選択する。
「Delay」をクリックし、起動を遅らせることができます。
Startup Delayer
Startup Delayerは、Windows 10の起動時に自動的に起動するプログラムを管理することができるアプリです。具体的な方法は、以下の通りです。
- Startup Delayerをダウンロードし、インストールする。
スタートアップ時に起動するプログラムを選択し、遅延時間を設定する。
「Apply」をクリックし、変更を保存する。
Windows 10が遅くならないための予防策
パソコンが遅くならないためには普段から気を付けるべきことがあります。ここでは、その予防策についてご紹介します。
回線速度を確認する
インターネットの回線速度が遅いと、パソコンの動作が重くなることがあります。特に動画の視聴やデータのダウンロードが多い場合、速度の低下が顕著になりがちです。速度が遅いと感じたら、不要なデバイスの接続を減らしたり、回線プランを見直すことを検討しましょう。また、パソコンの物理的な位置を変えるだけで改善される場合もあります。様々な方法を試して、最適な接続環境を確保してください。
一度に多くのアプリやソフトを起動しない
一度に多くのアプリケーションを起動することは、パソコンの動作を著しく遅くする原因となります。日常的に使用するアプリケーションを見極め、不要なものは積極的に削除しましょう。また、気づかないうちにバックグラウンドで動作しているアプリケーションも少なくありません。これらはタスクマネージャーで確認し、不要であれば無効化または削除を行うことが効果的です。
キャッシュを消去する
Webブラウザのキャッシュは、パソコンの動作速度に影響を与えることがあります。また、キャッシュによりWebサイトが正しく表示されない問題も発生することがあります。これらの問題を避けるため、定期的にキャッシュをクリアすることが重要です。例えば、Google Chromeでは「Ctrl+Shift+Delete」を押すことで簡単にキャッシュの削除が行えます。
ゴミ箱は定期的に空にする
多くのユーザーは知らず知らずのうちにゴミ箱に大量のデータを蓄積してしまいます。これはファイルを削除すると、自動的にゴミ箱に移動するためです。不要なデータは定期的に完全に削除することが重要です。もしゴミ箱を空にする作業が面倒な場合は、ファイル削除時に「Shift+Delete」を使うと良いでしょう。これにより、ゴミ箱を経由せずにデータが直接削除されますが、この方法ではデータの復元が難しくなるため、注意が必要です。
OSのアップデートを忘れずに行う
オペレーティングシステム(OS)が古いと、パソコンの起動時間が遅くなる原因になります。新しいバージョンやアップデートが提供されたら、できるだけ早くアップデートすることをお勧めします。アップデート中はシステムが重くなることがあるため、作業の邪魔にならないよう、アップデートは作業時間外に設定すると良いでしょう。
長い時間パソコンを使いすぎない
パソコンを長時間使用すると、システムに不要なデータが蓄積されやすくなります。効率的な運用のためにも、使用していない時はパソコンをシャットダウンし、必要最低限の稼働に留めることが望ましいです。また、パソコンをスリープモードにするよりも、完全に電源を切ることで、バッテリー寿命の延長にもつながります。
まとめ
Windows 10の起動が遅い場合の原因は、ハードウェアの問題、ソフトウェアの問題、ディスクの問題などが考えられます。対処法としては、ハードウェアの修理やアップグレード、ソフトウェアの設定変更、ディスクのクリーンアップ、デフラグメンテーション、Windows 10の再インストールなどがあります。また、CCleanerやSoluto、Startup Delayerなどのアプリを利用することで、起動時間を短縮することができます。