Wayback Machineとは?サイトが見れないときに便利なサービスも

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Wayback MachineというWebサイトをご存じでしょうか。

Webページをアーカイブして公開しており、閲覧したいWebサイトが見れない場合や、リニューアルされて古いページが見れない状態となっている際の利用がおすすめのサービスです。

実はこのようなアーカイブは、単に“昔のページを見る”だけでなく、過去のWebサイトの構成やコンテンツを分析し、現在のサイト改善やSEO対策に活かすこともできます。

この記事では、Wayback Machineとはどのようなサービスなのか、基本的な使い方や活用方法を解説します。

Wayback Machine以外にも、Webサイトが見れない際に利用できるサービスもあわせてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

執筆者

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マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人

株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。

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Wayback Machineとは

引用:Wayback Machine

Wayback Machineとは、インターネットアーカイブが運営するサービスです。
8350億以上のWebページのアーカイブが保存されており、その情報量の多さが特徴といえるでしょう。
誰でも無料で利用でき、閲覧利用のみであれば会員登録も必要ありません。

Wayback Machineの運営元|インターネットアーカイブとは

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インターネットアーカイブ(Internet Archive)とは、Webページのアーカイブ閲覧サービスである「Wayback Machine」を運営している非営利団体です。
1996年から活動を開始し、現在に至るまでおよそ8350億以上のWebページをアーカイブしています。
アクセスしようとしたWebページが削除されており見れない場合、Wayback Machineにアーカイブが残っていれば閲覧が可能となります。

Wayback Machineの基本的な使い方

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ここからは、Wayback Machineの基本的な使い方を解説します。
Wayback Machineは英語のWebサイトであることから、あらかじめ手順を確認してから利用するのがおすすめです。

過去のWebサイトを確認する

Wayback Machineで過去のWebサイトを確認する手順は以下のとおりです。

  1. ❶Wayback Machineにアクセスする
  2.  
  3. 引用:Wayback Machine

  4. ❷赤枠内の検索窓に、確認したいWebサイトのURLもしくは関連するキーワードを入力する
  5. 引用:Wayback Machine
  6.  
  7. ❸アーカイブがある年が棒グラフ形式で、日付がカレンダー形式で表示されるので、閲覧したい日付を選択する
    ※ここでは、「www.amazon.com」を例に解説。
  8. 引用:Wayback Machine

上記の手順で、選択した日付時点での指定したWebサイトが確認できます。


引用:Wayback Machine

カレンダーが表示された際、西暦を示す棒グラフや日付を表す円グラフが表示されなかった年月日では、アーカイブされていないためページの閲覧ができません。
その場合は、閲覧をしたい年月日に近い日付を選択して閲覧するようにしましょう。

手動でWebサイトをアーカイブさせる

Wayback Machineは、閲覧だけではなく手動でWebサイトをアーカイブすることもできます。

手動でアーカイブする手順は以下のとおりです。

  1. ❶Wayback Machineにアクセスする
  2. 引用:Wayback Machine

  3. ❷赤枠内の「Save Page Now」下部にあるテキストボックスにアーカイブしせたいWebサイトのURLを入力し、「SAVE PAGE」をクリックする
  4. 引用:Wayback Machine

上記の手順で、Wayback Machineに手動でWebサイトをアーカイブすることができます。

アーカイブされているWebサイトを削除する方法

Wayback MachineにアーカイブされているWebサイトを削除したい場合は、専用フォームはないため、削除依頼のメールを送信してWayback Machine側に対応をしてもらう必要があります。

アーカイブされているWebサイトを削除してもらうためには、以下の情報を準備してください。

  • 削除してほしいアーカイブのURL
  • 削除してほしいアーカイブの日付
  • 削除してほしいアーカイブのWebサイトの管理者である証明

最も重要なものは、Webサイトの管理者である証明です。
おすすめの証明方法は、管理しているWebサイトにWayback Machineに送る予定のメールと同じ内容を記載したページを作成し、そのURLを添付することです。
管理者でなければWebサイトを更新することはできないため、このことが証明となります。

上記の情報が準備できたら、用意した情報を記載して「info@archive.org」宛てにメールを送信しましょう。
また、Wayback Machineの運営元はアメリカにあるため、メールでのメッセージのやりとりも英語による対応が必要です。

そのほかの詳細は、インターネットアーカイブヘルプセンター内の「How do I request to remove something from archive.org?」をご覧ください。

アーカイブさせないようにする方法

今後Wayback Machineに情報収集をさせたくない場合は、クローラーのアクセスを制限しましょう。
この場合は、Wayback MachineのWebサイトで作業を行うのではなく、自身が管理しているWebサイト側で作業を行います。

作業手順は以下のとおりです。

  1. ❶「robots.txt」というテキストファイルを作成する
    ※robots.txtは、クローラーのアクセスに制限を加えるファイルのこと

    ❷作成したファイル内に、「Wayback Machineからのクロールを拒否する」という意味を示す以下のタグを記入する

     User-agent: ia_archiver
      Disallow: /

    ❸Webサイトのルートディレクトリにrobots.txtをアップする

Wayback Machineのおすすめ活用方法

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続いてWayback Machineのおすすめの活用方法をご紹介します。

中古ドメインを購入する際にアーカイブを検索する

中古ドメインとは、過去に使用履歴があり、現在は再利用可能な状態になっているドメインのことです。
ドメインは運用歴が長いほど信頼度が上がるという説があり、その理由から長期間運用されてきた中古ドメインは高額になる傾向もあります。
中古ドメインには、過去にGoogleからペナルティを受けていた可能性があるものも存在しているため、利用する際には注意が必要です。

購入前にWayback Machineで購入予定のドメインを検索すれば、いつどんなWebサイトに使用されていたのか、ドメインの歴史が確認できます。
Wayback Machineを活用すれば、過去のWebサイトを確認し、購入しても問題のない中古ドメインかどうか確かめられるでしょう。

Webサイトのデザインを確認する

Webサイトを作成するときには、トップページだけではなく、ランディングページやコンテンツごとなど、さまざまなページを作成する必要があります。
デザインの参考にするために、競合となるWebサイトのほか、お気に入りのWebサイトなどを閲覧することもあるでしょう。
しかし、Webサイトのリニューアルやマイナーチェンジによってデザインの変更が起こる可能性は十分あり得ることです。

Wayback Machineにアーカイブが残っていれば、Webサイトのデザイン変更が起こったとしても変更前のデザインが確認できます。
気になるWebサイトがあれば、Wayback Machineにアーカイブがあるか否かあらかじめ確かめておくことをおすすめします。

Webサイトのバックアップ

Webサイトのデータをバックアップする方法といえば、クラウドを使用したり、HDDやSSDに保存したりする手段が一般的です。
しかしバックアップしたデータを確認したいと思った際に、VPNに接続したり、何層にもなったフォルダからバックアップデータを探したり、少しの作業が入るだけでも手間に感じることもあるでしょう。

そのような手間を省ける手段として、Wayback Machineが活用できます。
先述した方法で手動でWebサイトを定期的にアーカイブさせれば、Wayback Machineがバックアップ手段のひとつになるといえます。
ブックマークしておけばすぐにアクセスも可能なので、ちょっとした確認をしたいときにもおすすめです。

競合他社サイトの分析

競合他社がかつてどのようなコンテンツを展開していたかを調査するのにも、Wayback Machineは有効です。
「以前は〇〇というキーワードで記事を出していた」「どのようなCTAや訴求を使っていたか」などを分析すれば、競合のSEO戦略の変遷を把握するヒントになります。

このように、過去の競合サイトの施策や構成を研究することで、自社のSEO施策やコンテンツ改善の参考材料として活用できます。

私たちバンソウでは、Wayback Machineを含む多角的な調査手法を使って、競合分析に基づいたSEO対策をご提案しています。過去から現在の動向を踏まえた“戦略的な改善”にご興味があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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Wayback Machine以外のWebサイトが見れないときに便利なサービスとは

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Wayback Machineのほかにも、Webサイトが見れない場合にアーカイブとして確認ができるツールがあります。
ここでは、Wayback Machineを含めた4つのWebサイトとツールをご紹介します。

Stanford Web Archive Portal

引用:Stanford Web Archive Portal

Stanford Web Archive Portalは、アメリカのスタンフォード大学が運営しているWebアーカイブサービスです。
アーカイブ数はそれほど多くはありませんが、感覚的に使いやすく、UIもWayback Machineに近いため、Wayback Machineを使用したことがある方はより利用しやすいと感じるでしょう。

Library of Congress

引用:Library of Congress

Library of Congressは、アメリカ議会図書館が運営しているWebアーカイブサービスです。
1つのWebサイトにつき、更新頻度によって週に1回、月に1回、四半期に1回、半年に1回、年に1回と情報収集を行っています。
データ収集から1年後、インターネット公開への許諾が取れたもののみが公開される仕組みです。
Webページのアーカイブだけではなく、アメリカ議会図書館が所蔵している書籍や資料などの閲覧も可能です。

UK Web Archive

引用:UK Web Archive blog

UKWeb Archiveは、イギリス図書館が運営しているWebアーカイブサービスです。
ほかのサービスと同様に、さまざまなWebページのアーカイブが閲覧できます。
しかし2024年10月時点では、大規模なサイバー攻撃を理由に利用ができなくなっています。
復旧まで長期間を要すことがほのめかされていることから、別なサービスの利用も検討しましょう。

WARP

引用:WARP(Web Archiving Project)国立国会図書館インターネット資料収集保存事業

WARP(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業)は、国立国会図書館によって運営されている日本国内のWebサイトに特化したWebアーカイブサービスです。
発信者から許諾を得ているもののみがインターネットにアーカイブとして公開され、許諾が得られなかったものは国立国会図書館でのみ閲覧が可能となっています。
しっかり情報収集をしたい場合は、国立国会図書館を訪れて利用するのがよいでしょう。

国立国会図書館は、全国に3つありますのでお近くの方はネットもあわせてご利用ください。
【東京本館】
〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1
東京本館|国立国会図書館―National Diet Library

【関西館】
〒619-0238 京都府相楽郡精華町精華台8-1-3
関西館|国立国会図書館―National Diet Library

【国際子ども図書館】
〒110-0007 東京都台東区上野公園12-49
国立国会図書館国際子ども図書館

まとめ

この記事では、Webサイトが見れないときに活用できるWayback Machineを中心に、インターネットアーカイブとは何なのか、基本的な使い方に加えて活用方法などをご紹介しました。
Wayback Machineは、中古ドメインの購入時にドメインの運用歴を確認したり、デザイン変更前のWebサイトを閲覧したりと、活用できるシーンが多くあります。
また、Webサイトのデータをバックアップする第三の手段としても使用できます。
Wayback Machine以外にも、Webアーカイブが利用できるWebサイトには、スタンフォード大学が運営するStanford Web Archive Portalや、イギリス図書館が運営するUK  Web Archiveなどもあります。
日本国内のものであれば、国内のWebサイトのアーカイブ数が多い国立国会図書館が運営するWARPを利用するのがおすすめです。
用途に応じて、Wayback MachineのようなWebアーカイブサービスの利用を検討してみてください。

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