構造化マークアップとは?MEO対策に必要な理由や記述例も紹介

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構造化マークアップとは、MEO対策やSEO対策に役立つ手法です。
この記事では、構造化マークアップとはどのようなものなのか、MEO対策に必要な理由や構造化マークアップを使用する際の注意点をご紹介します。
MEO対策に利用できる構造化データや形式、構造化マークアップをする際に参考となる記述例や、構造化マークアップを使用するメリットとデメリットなども掲載しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

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構造化マークアップはMEO対策に有効

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構造化マークアップは、SEO対策だけではなくMEO対策に有効です。
はじめに、構造化マークアップとはどのようなものなのか、MEO対策に適している理由について解説します。

構造化マークアップとは

構造化マークアップとは、Googleのクローラーと呼ばれる自動巡回ロボットが、Webサイトの情報を正しく理解できるようにするために行う施策のことです。
構造化マークアップをしない場合、クローラーはテキストをそのまま文字として認識し、言葉の意味は認識しません。
「〇〇カンパニー」というテキストがあったと仮定し、それが会社名であるとクローラーに認識させるために構造化マークアップが必要なのです。

構造化マークアップがMEO対策に必要な理由

MEOとは、マップ検索エンジン最適化のことを指します。
Googleで「地名+飲食店」のように検索をした際に、マップとともに表示される店舗情報の中で上位化させることを目的として行います。

MEO対策に構造化マークアップが必要な理由は、店舗名や住所、電話番号などの多くの情報(NAP情報)を検索エンジンへ正確に伝え、間違いのない情報をWeb上に表示できるようになるからです。

Googleも以下のように述べていることから、情報を充実させることはMEO対策として重要であることがわかります。

ローカル検索結果のランキングを改善するには、Google ビジネス プロフィールでビジネス情報を登録し、更新します。
(中略)
ローカル検索結果でお客様のビジネスが表示される頻度を最大化するには、ビジネス プロフィールのビジネス情報の内容を充実させ、魅力的なものにしてください。
引用:Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法|Google ビジネス プロフィール ヘルプ

しかし、充実した情報を掲載しても、検索エンジンに正確に読み取ってもらえなければ意味がありません。
そうした事態を避け、正確な情報を伝える手段として役立つのが構造化マークアップなのです。

注意!構造化マークアップがMEO対策に使えない場合もある

構造化マークアップは、Google ビジネス プロフィール上に直接タグを記述することができないため、自社のWebサイトをお持ちでない方は構造化データを埋め込むことができない点には注意が必要です。

MEO対策における構造化データ

MEO対策では、主にローカルビジネス(LocalBusiness)と呼ばれる構造化データを使用します。
ローカルビジネスには、店舗名、住所、電話番号、営業時間、Google マップでの評価などの情報を表示させるための構造化データが含まれています。
ローカルビジネスを、後述するJSON-LD形式を使用すると以下のように表示することができます。


引用:ローカル ビジネス(LocalBusiness)の構造化データ | Google 検索セントラル

構造化データの形式

構造化マークアップに使用する記述方式を、構造化データと呼びます。

構造化データには、以下の形式があります。

  • JSON-LD:JavaScriptのscriptタグに埋め込む
  • microdate:HTMLタグに埋め込む(簡単なデータに適している)
  • RDFa:HTMLタグに埋め込む(リンクデータに適している)

現在の主流は、Googleも推奨しているJSON-LDです。

構造化マークアップをする方法

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ここまでご紹介したように、MEO対策で構造化マークアップをすることで、検索エンジンに会社や店舗に関する正確な情報を伝えやすくなります。検索結果で正確な情報を表示させることにもつながるため、MEO対策として構造化マークアップをすることをおすすめします。
ここでは、構造化マークアップをする方法をご紹介します。

構造化データを記述する

「構造化データの形式」でご紹介した中から導入する形式を決定したら(JSON-LD推奨)、自社サイトのNAP情報の記載があるお店のトップページや、店舗情報が集約されているアクセスページのような箇所のHTMLソースコード内に埋め込みましょう。

詳細については、Google 検索セントラル内の「構造化データ マークアップとは」と「ローカル ビジネス(LocalBusiness)の構造化データ」をご参照ください。

ここでは、MEO対策でも活用できるよう、「〇〇カンパニー」をクローラーに会社名として認識させるための構造化マークアップの記述サンプルをご紹介します。
各方式の記述サンプルは以下のとおりです。

JSON-LD

JSON-LDを用いた構造化マークアップの記述サンプルは以下のとおりです。

<script type="application/ld+json">

{

"@context": "https://〇〇company.com",

"@type": "Corporation",

"name": "◯◯ カンパニー",

"address": {

"@type": "PostalAddress",

"postalCode": "000-0000",

"addressRegion": "東京都",

"addressLocality": "千代田区",

"streetAddress": "紀尾井町X-X-X丁目 ◯◯◯◯ビル 10階"

},

"telephone": "+81000000000",

"URL": "https://〇〇company.com"

}

</script>

 microdata 

micerodataを用いた構造化マークアップの記述サンプルは以下のとおりです。

<ol itemscope itemtype="http://schema.org/BreadcrumbList">
  <li itemprop="itemListElement" itemscope itemtype="http://schema.org/ListItem">
    <a itemprop="item" href="https://〇〇company.com/Corporation">
    <span itemprop="name">◯◯ カンパニー</span></a>
    <meta itemprop="position" content="1" />
  </li>
</ol>

RDFa

RDFaを用いた構造化マークアップの記述サンプルは以下のとおりです。

<ol vocab="http://schema.org/" typeof="BreadcrumbList">
  <li property="itemListElement" typeof="ListItem">
    <a property="item" typeof="WebPage" href="https://〇〇company.com/Corporation">
     <span property="name">◯◯ カンパニー</span></a>
     <meta property="position" content="1">
  </li>
</ol>

構造化マークアップツールを活用する

Googleは、構造化データ マークアップ支援ツールを提供しています。
URLを入力すれば、自動でタグが生成されるので、生成されたタグをコピーしてHTMLソースコードに貼り付けましょう。
どのようなタグを使用すれば構造化マークアップできるのかわからない方でも使用できるのでおすすめです。
詳しい使用方法は、Search Console ヘルプの「構造化データ マークアップ支援ツール」をご覧ください。

データ ハイライターを活用する

Google Search Consoleを利用している方であれば、同ツール内の機能であるデータ ハイライターを活用するのがおすすめです。
Googleも「マウスで簡単にサイトのデータ フィールドをタグ付けできます」と述べているように、URLを入力してタイプを選ぶだけで構造化マークアップが可能となる便利なツールです。
詳しい使用方法は、Search Console ヘルプの「データ ハイライターについて」をご覧ください。

MEO対策で構造化マークアップをした後の動作テスト方法

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構造化データのタグを記述したら、動作するかテストをしましょう。
2020年まではGoogleが構造化マークアップテストツールを公開していましたが、現在は提供を終えています。
Google 検索セントラルの「構造化データ テストツールに関する最新情報」に記載があるように、代替ツールとしてSchema Markup Validatorの使用が推奨されています。
ここでは、Schema Markup ValidatorとGoogle Search Consoleを使って構造化マークアップの動作テストをする方法をご紹介します。

 Schema Markup Validatorを使用する方法

Schema Markup Validatorの使用方法は簡単です。

構造化マークアップをテストするURLを入力し、「テストを実行」をクリックすれば自動で検証されます。

Google Search Consoleを使用している場合、「リッチリザルト レポート」より、エラーが出ていないかの確認ができます。
構造化データに関するエラーが発生している場合は、以下のような項目が表示されるので、エラーがないか確認しましょう。

エラー名 概要
アイテムではなくレビューを評価しました 集計した評価で、アイテム自体ではなくレビューが評価されています。
プロパティ「property name」の URL が無効です    指定したプロパティの URL が無効です。
プロパティ「property name」がありません 必須のプロパティがありません。
不明なエラー ここに示したその他のカテゴリに分類されないエラーが発生しました。

引用:構造化データに関する一般的なエラーのリスト|Search Console ヘルプ

MEO対策で構造化マークアップを使用するメリットとデメリット

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ここまで、MEO対策として構造化マークアップを使用する方法を詳しくご紹介しました。
構造化マークアップにはコーディングが必要になり、不慣れな場合は時間もかかる可能性があることから、使用する前にメリットとデメリットを知りたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、MEO対策で構造化マークアップを使用するメリットとデメリットをご紹介します。

メリット❶|クローラーがWebサイトを理解しやすくなる

先述のとおり、構造化マークアップを使用することにより、クローラーがテキストの中身を理解できるようになります。
その結果、Webサイトへの理解向上へとつながり、正しいSEO評価を受けやすくなる点がメリットです。
MEO対策においても同様で、構造化マークアップで店舗名や住所、電話番号といったNAP情報を入力することで、Googleの店舗情報への理解を助けることへとつながります。

メリット❷|リッチリザルトに表示されクリック率上昇が見込める

リッチリザルトに表示されるとテキストだけではなく画像や評価などの追加情報も表示されます。
視覚情報が追加されることで検索結果でユーザーの目に留まりやすくなることから、クリック率の上昇が見込めます。

下記は、「渋谷 レストラン」の検索結果です。

視覚情報として、店舗の外観や内観が掲載されており、また住所や評価といった情報も表示されていることがわかります。

Googleでは、実例として以下の事例が紹介されています。


楽天では、構造化データを実装したページでのユーザーの滞在時間が、構造化データのないページに比べ 1.5 倍長くなりました。また、検索機能がある AMP ページでのインタラクション率は、検索機能がない AMP ページに比べ 3.6 倍高くなっています。
Nestlé では、検索でリッチリザルトを表示するページのクリック率が、表示しないページに比べ 82% 高くなっています。
引用:構造化データをページに追加する理由|Google 検索セントラル

リッチリザルトに表示され、クリック率が上昇する可能性が高まる点も、MEO対策において構造化マークアップを使用するメリットといえるでしょう。

デメリット|専門性の高い知識が求められる

MEO対策だけに関わらず構造化マークアップをするためには、HTMLやJavaScriptの知識が求められます。
Google Search Consoleを使用すれば簡単に構造化マークアップができるとはいえ、それでもGoogle Search Consoleに対する知識が必要です。

また、操作ができたとしても「Google 検索上の構造化データガイドライン」に記載があるように、構造化データは「Google 検索のコンテンツ ポリシー」と「スパムに関するポリシー」に抵触しないようにしなければなりません。
スパムと認識されてしまうと、Googleから手動ペナルティを科せられ、インデックスを削除されたり、検索順位を著しく低下させられたりする可能性があります。

このような理由からも、専門的な知識が求められる点は構造化マークアップのデメリットといえるでしょう。

MEO対策で構造化マークアップを使用する際の注意点

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構造化マークアップには、クローラーがWebサイトを正確に理解できる手助けをしたり、リッチリザルトへの表示に寄与したりとメリットも多いです。
メリットを享受するためにも、あらかじめ注意点を把握しておくことをおすすめします。
最後に、MEO対策で構造化マークアップを使用する際の注意点をご紹介します。

構造化マークアップはリッチリザルトへの表示を確約するものではない


構造化マークアップを使用すれば、必ずしもリッチリザルトへ表示されるわけではありません。
そもそも構造化マークアップ自体が、リッチリザルトへの表示をさせるためのものではなく、あくまでもクローラーがWebサイトの情報を正しく理解するための手段だからです。

構造化データとGoogle ビジネス プロフィールの内容を一致させる

MEO対策において構造化マークアップを使用する場合、Google ビジネス プロフィールと構造化データに記述したNAP情報を一致させる必要があります。
不一致の場合は、クローラーが別の店舗として認識してしまう可能性があるため、注意が必要です。
これはSEO対策においても同様のことがいえるため、コンテンツ内容との一致についてもあわせて確認しましょう。

Google 検索上の構造化データガイドラインを守る

先述のとおり、「Google 検索上の構造化データガイドライン」に記載されている内容を守らない場合は、Googleからペナルティを受ける可能性があります。
重いペナルティの場合は、インデックス登録を削除されてしまい検索結果からも除外されます。
構造化データを記述、作成する際には、ガイドラインの内容を読み込んで違反がないかを確認しましょう。

まとめ

この記事では、構造化マークアップを中心に、MEOとの関係性や使用例などをご紹介しました。
構造化マークアップをすることで、クローラーがWebサイトの内容をより正しく理解できるようになることから、MEO対策での使用もおすすめです。

MEO対策として構造化マークアップを使用する場合は、主にローカルビジネスと呼ばれる構造化データを使用します。
ローカルビジネスには、店舗情報や住所、電話番号などが含まれるため、MEO対策には外せません。
構造化データには、JSON-LD、microdate、RDFaの形式があります。
主流な方法は、Googleが推奨しているJSON-LDです。
専門的な知識が必要ではありますが、Google Search Consoleを利用できるレベルの知識があれば構造化マークアップを使用することは可能です。
ただし、「Google 検索上の構造化データガイドライン」は守らなければならないため、抵触している項目がないかの確認は欠かせません。

構造化マークアップを使用すれば、リッチリザルトに表示される可能性が高まり、その結果クリック率の上昇も見込めるので、メリットが大きいです。
構造化マークアップを使用して、MEO対策とSEO対策に役立てましょう。

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