ブラウザの種類には何がある?選び方や使い分けのポイントも紹介

ブラウザにはさまざまな種類があり、それぞれでどのような特徴があるのか、ブラウザの選び方などが気になる方もいるでしょう。また、ブラウザの種類を知る前に、そもそもブラウザとは何か、その役割もしっかりと理解することが大切です。
そこで、この記事ではブラウザの概要から種類、日本と世界でのシェア率ランキング、ブラウザの選び方や使い分けのポイントなどをご紹介します。
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マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
ブラウザとは
ブラウザとは、インターネット上にあるWebサイトを閲覧するために使用するソフトのことです。有名なブラウザには「Google Chrome」や「Microsoft Edge」「Safari」などがあげられます。詳細は「主なブラウザの種類」でご紹介します。
ブラウザは、インターネットに接続可能なデバイスであれば使用が可能です。パソコンやスマートフォン、タブレットなどは標準でブラウザがインストールされていますが、デバイスが対応しているのであれば標準のブラウザ以外のものも使用できます。
次に、標準ブラウザについての具体的な内容やアプリとの違いについてご紹介します。
標準ブラウザとは
先述したように、標準ブラウザとはパソコンやスマートフォン、タブレットなどに初めからインストールされているブラウザのことです。
主なデバイスにインストールされているブラウザは以下のとおりです。
●パソコン
- Windows OS:Microsoft Edge
- macOS:Safari
●スマートフォン
- Android:Google Chromeまたはスマートフォンメーカー独自のブラウザ
- iOS:Safari
上記のように、標準ブラウザはデバイスやOSごとに異なります。先ほど、デバイスの対応状況によっては標準ブラウザ以外のものも使用できることをお伝えしましたが、その例として、Google ChromeはAndroidとiOSの両方で使用できるのに対し、SafariはAndroidで使用できないといった制限があります。
もし使用したいブラウザがある場合は、デバイスの対応状況を確認するとよいでしょう。
ブラウザとアプリの違い
アプリ(アプリケーション)とは、パソコンやスマートフォンなどの端末にインストールして使用する、特定の機能に特化したソフトウェアのことです。
各アプリには特定のサービスを利用する、ゲームをするといったさまざまな用途があり、ブラウザで検索したり、毎回ログインしたりするなどの手間を省いて直接サービスの利用が可能です。
一方、先述したようにブラウザは、インターネット上にあるWebサイトを閲覧するために使用します。
このことから、ブラウザとアプリの違いは「特定の機能やサービスを利用することに特化しているかどうか」だといえるでしょう。
ここまでで、ブラウザの概要についてお伝えしました。しかし、ブラウザにはWebサイトの閲覧以外にどのような役割があるのかわからない方もいるでしょう。そこで、次ではブラウザの役割についてご紹介します。
ブラウザの役割
ブラウザには、Webページをユーザーが閲覧しやすい状態で表示したり、インターネット上でさまざまなサービスを利用できるようにしたりするといった役割があります。ここでは、これらの役割について詳しくご紹介します。
Webページをユーザーが閲覧しやすい状態で表示する
ブラウザには、Webページをユーザーが閲覧しやすい状態で表示するという役割があります。
Webページは「HTML」や「CSS」といったコンピュータ用の言語で作られており、それらの言語を使ってどのような見た目でページを表示するかをコンピュータに指示しています。また、ポップアップを表示したり、ボタンをクリックすると映像が流れたりといったページ上での動きは「JavaScript」というプログラミング言語によってコンピュータに指示が出されています。
人間がこのようなコンピュータ用の言語を理解するのは難しいですが、ブラウザを通すことでこれらの指示内容をもとに、ユーザーが閲覧しやすい状態でページが表示されるようになります。
インターネット上でさまざまなサービスを利用できるようにする
インターネット上でさまざまなサービスを利用できるようにするのもブラウザの役割としてあげられます。先述したように、アプリは特定の機能やサービスを利用することに特化しているため、さまざまなサービスを利用したい場合は一つ一つアプリをインストールしなければなりません。
一方で、ブラウザでは利用したいサービス名を検索してログインすると、アプリをインストールしなくてもサービスを利用できます。このことから、ブラウザはあらゆるサービスを利用するための入り口としての役割を担っているといえるでしょう。
ここまでで、ブラウザの役割についてお伝えしました。ブラウザには、上記の役割を担うだけでなく、ユーザーが快適に使うための便利な機能が提供されていますので、次ではその機能についてご紹介します。
ブラウザに備わっている便利な機能
ブラウザは、Webページを閲覧しやすい状態で表示したり、さまざまなサービスを利用できるようにしたりするだけでなく、よりユーザーが便利に使えるようにさまざまな機能を提供しています。
ブラウザが提供する便利な機能としては以下があげられます。
- 戻る・進むボタンによるページの移動
- ページの拡大や縮小
- ページのブックマーク
- ページをデバイスへダウンロードする機能
- 閲覧履歴の表示
- ログインIDやパスワードの保存
- 拡張機能の導入
- ページの印刷
- 画面表示の変更(ライトモード・ダークモードなど)
上記のように、ユーザーが快適にブラウザを利用できるようにするためのさまざまな機能が提供されています。
ここまでで、ブラウザに備わっている便利な機能についてお伝えしました。次では、世界でも利用されている主なブラウザの種類と特徴を詳しくご紹介します。
主なブラウザの種類
主なブラウザには、以下の種類があげられます。
- Google Chrome
- Safari
- Microsoft Edge
- Mozilla Firefox
- Opera
ここでは、それぞれのブラウザについて詳しくご紹介します。
Google Chrome
Google Chrome(グーグルクローム)は、Google社が提供する無料のブラウザで、世界で最も多くのユーザーに利用されています。シンプルな画面設計と初めてでも使いやすい直感的な操作性が特徴です。
また、Google アカウントにログインすることで、Google Chrome内のブックマークや履歴などを別のデバイスにも同期できるようになり、GmailやGoogle ドライブといったさまざまなサービスとも連携できます。
拡張機能も豊富にあり、標準機能にはない便利な機能が提供されているため、仕事でも作業の効率化などに活用しやすいでしょう。
Safari
Safari(サファリ)は、Apple社が提供しているブラウザで、iPhoneやiPad、MacなどのApple製品に標準で搭載されています。AndroidやWindowsでは利用できませんが、日本ではiPhoneユーザーが多いことからスマートフォンブラウザのシェアがトップとなっています。
Safariはシンプルなデザインと高い視認性が特徴で、文字が美しく読みやすいためストレスなくブラウジングできます。また、エネルギー効率がよく、バッテリー消費が少ないこともメリットのひとつです。
Apple Accountを使えば、ブックマークや閲覧履歴などを複数の端末で同期でき、Apple製品との連携もスムーズに行えます。トラッキング防止機能が備わっており、不正な情報収集を目的としたトラッカーやサイトを特定し、プライバシーレポートでユーザーが見られるようになっているため、セキュアな環境で利用できるでしょう。
Microsoft Edge
Microsoft Edge(マイクロソフトエッジ)は、Microsoft社が提供するブラウザで、「Internet Explorer」の後継としてWindows 10以降の標準ブラウザとなっています。検索エンジンには「Microsoft Bing」が採用されており、AI技術の「Microsoft Copilot」を活用した高度な検索が可能です。
ブラウザと検索エンジンの違いについて詳しく知りたい場合は、「ブラウザと検索エンジンの違いとは?それぞれの役割を解説」の記事をご覧ください。
Microsoft Edgeに組み込まれているMicrosoft Copilotにより、チャットや文章作成、Webサイトの情報分析といった機能を利用できます。これにより、検索や文章の作成を効率的に行えて、信頼性の高い情報を簡単に得られるでしょう。
セキュリティ面では、フィッシング対策やマルウェアの防止機能が備わっているため、安全にブラウジングを行うことが可能です。
Mozilla Firefox
Mozilla Firefox(モジラファイアーフォックス)は、Mozilla Foundationが開発したWebブラウザで、自由度とカスタマイズ性の高さが特徴です。Windows・Macだけでなく、iPhone・Androidでも利用でき、背景に写真やイラストを設定したりテーマやデザインを変更したりとさまざまなカスタマイズが可能です。
豊富な拡張機能があり、ニーズに応じてブラウザの機能を自由に拡張できます。また、複数のデバイス間でデータを同期する機能も備えており、プライベートブラウジングやトラッキング防止機能により、安全なブラウジングが可能となっています。
最新の「Firefox 95」バージョンでは、「RLBox」というサンドボックス機能とサイト分離機能によってセキュリティが向上し、Windows 10以降ではMicrosoft Storeからのソフトのインストールが可能になりました。
Opera
Opera(オペラ)は、Opera Software ASAが提供するブラウザで、Windows、macOS、Linuxに対応しています。
独自のAIツール「Aria」を無料で利用できるだけでなく、広告ブロックや内蔵VPN、ニュースリーダー機能、ビデオ・ポップアウトなど豊富な機能も備えています。また、インターフェースのカスタマイズやマウスジェスチャーの利用が可能で、ユーザーの好みに応じた使い方ができます。
さらに、スクリーンショット機能を使えば、ページ全体や一部を簡単にキャプチャすることが可能です。コンパクトな内部設計により、スペックの低いパソコンでもスムーズに動作し、多機能かつ快適なブラウジング環境が提供されています。
ここまでで、主なブラウザの種類をご紹介しました。次では、上記のようなブラウザがどれくらい使われているのかを知るために、日本や世界におけるパソコン・スマートフォンブラウザのシェア率ランキングをご紹介します。
日本や世界におけるパソコン・スマートフォンブラウザの
シェア率ランキング
ブラウザのシェア率は日本と世界、パソコンとスマートフォンで異なります。ここでは、日本や世界におけるパソコン・スマートフォンブラウザのシェア率ランキングをご紹介します。
日本におけるパソコンブラウザのシェア率
2025年2月時点で、日本におけるパソコンブラウザのシェア率トップ5は以下となっています。
順位 |
ブラウザ名 |
シェア率 |
1位 |
Google Chrome |
62.76% |
2位 |
Microsoft Edge |
20.78% |
3位 |
Mozilla Firefox |
8.91% |
4位 |
Safari |
5.37% |
5位 |
Opera |
0.74% |
出典:Desktop Browser Market Share Japan|Statcounter Global Stats
日本におけるスマートフォンブラウザのシェア率
2025年2月時点で、日本におけるスマートフォンブラウザのシェア率トップ5は以下となっています。
順位 |
ブラウザ名 |
シェア率 |
1位 |
Safari |
48.89% |
2位 |
Google Chrome |
45.08% |
3位 |
Samsung Internet |
2.16% |
4位 |
Microsoft Edge |
1.12% |
5位 |
Mozilla Firefox |
1.03% |
出典:Desktop Browser Market Share Japan|Statcounter Global Stats
世界におけるパソコンブラウザのシェア率
2025年2月時点で、世界におけるパソコンブラウザのシェア率トップ5は以下となっています。
順位 |
ブラウザ名 |
シェア率 |
1位 |
Google Chrome |
65.54% |
2位 |
Microsoft Edge |
13.89% |
3位 |
Safari |
8.66% |
4位 |
Mozilla Firefox |
6.36% |
5位 |
Opera |
2.91% |
出典:Desktop Browser Market Share Japan|Statcounter Global Stats
世界におけるスマートフォンブラウザのシェア率
2025年2月時点で、世界におけるスマートフォンブラウザのシェア率トップ5は以下となっています。
順位 |
ブラウザ名 |
シェア率 |
1位 |
Google Chrome |
67.25% |
2位 |
Safari |
23% |
3位 |
Samsung Internet |
3.7% |
4位 |
Opera |
1.66% |
5位 |
UC Browser |
1.33% |
出典:Desktop Browser Market Share Japan|Statcounter Global Stats
ここまでで、ブラウザの種類やシェア率ランキングをご紹介しましたが、これらのブラウザの中でどれを使えばよいのかわからない方もいるでしょう。そこで、次ではブラウザの選び方についてご紹介します。
ブラウザの選び方
ブラウザを選ぶ際は、動作速度やセキュリティ面などを基準に選定の判断をするとよいでしょう。ここでは、これらの選び方について詳しくご紹介します。
動作速度が速いか
動作速度は、ブラウジングのしやすさに大きく影響を及ぼすため、動作が速いブラウザを選ぶことが大切です。特に、ページのデータ量が多いページは、ブラウザによって読み込みの時間が異なるため、速度に定評のあるブラウザを利用するとよいでしょう。
動作速度が速いブラウザを選ぶ場合はシェア率が高いブラウザを選ぶのがおすすめで、中でもGoogle ChromeやSafariを利用することで快適なブラウジングが可能になります。
セキュリティ面が強固か
セキュリティ面もブラウザを選ぶ基準として見るべきポイントとなります。たびたび世間でも話題になるウイルスや、ランサムウェアなどのマルウェアは身近にも存在し、被害に遭わないためには強固なセキュリティを備えているブラウザを選ぶ必要があります。
Google ChromeやSafariなどのシェア率が高いブラウザは、独自の技術によって強固なセキュリティ環境を保っているため、セキュリティ面でも安心のブラウザといえるでしょう。
データ同期が可能か
データを同期できるブラウザを選ぶことで、ブックマークやログインID・パスワードなどをデバイス間で共有でき、異なるデバイスでも同じ環境でブラウザを利用できるようになります。
例えば、Google ChromeではGoogle アカウント、SafariではApple Account、Microsoft EdgeではMicrosoft アカウントといったように、アカウントでデータを管理するブラウザを選ぶことで、異なるデバイス間でもログインするだけで同期が可能になり、便利にブラウザを利用できるでしょう。
カスタマイズ性があるか
仕事や日常でブラウザを使用することが多い場合は、デザインや機能のカスタマイズ性も選定において重要なポイントとなります。デザインでは、長時間のブラウジングでも目が疲れないようにダークモードに設定したり、文字の大きさを変えたりできるとよいでしょう。
また、機能面ではコピーの履歴を保存して、過去にコピーしたテキストなどを再度貼り付けできる拡張機能や、コピーした複数のリンクをまとめて開ける拡張機能など、便利な拡張機能が導入できるブラウザを選ぶことで、作業の効率を大幅に向上できるためおすすめです。
ここまでで、ブラウザの選び方についてお伝えしましたが、使用するブラウザを1つに絞るのではなく、複数のブラウザを使い分けるポイントもあります。次では、そのポイントについて詳しくご紹介します。
ブラウザを使い分けるポイント
ブラウザはどれも同じように見えがちですが、実際にはそれぞれに異なる特徴があり、使い分けることでブラウジングがより快適になります。1つのブラウザにこだわらず、目的や状況に応じて最適なブラウザを使うことで、各ブラウザの特長を生かした利用が可能です。
例えば、海外サイトの調査や他言語での資料作成を行いたい場合、Google Chromeの高性能な翻訳機能を使うことでスムーズに作業を行えます。プライベートの利用でプライバシー保護を重視する場合は、トラッキング防止機能を備えたMozilla Firefoxを使うといったように使い分けることも可能です。
また、先述のようにMicrosoft EdgeにはMicrosoft Copilotによる検索のサポート機能が搭載されており、データのソースなど検索では見つけにくいサイトを探す際に、効率的に情報収集を行えます。
ブラウザは使用するデバイスやOS、ソフトウェアによっても推奨されるブラウザが異なる場合があるため、推奨環境に従うことで予期せぬ不具合を避けられ、ブラウジングに支障が出るリスクも防止できるでしょう。
まとめ
この記事ではブラウザの概要から種類、日本と世界でのシェア率ランキング、ブラウザの選び方や使い分けのポイントなどをご紹介しました。
ブラウザとは、インターネット上にあるWebサイトを閲覧するために使用するソフトのことで、Webページをユーザーが閲覧しやすい状態で表示したり、インターネット上でさまざまなサービスを利用できるようにしたりするといった役割があります。
主なブラウザの種類には、Google Chrome・Safari・Microsoft Edge・Mozilla Firefox・Operaがあげられ、それぞれがシェア率ランキングで上位にランクインしています。ブラウザを選ぶ際は、動作速度やセキュリティ面などを基準に選ぶのがおすすめです。使用するブラウザを1つに絞らず使い分けるといった利用方法もありますので、自分の用途に合った使い方でブラウザを利用してみてください。