文章校正とは?確認すべきポイントやおすすめの文章校正ツールも紹介

文章校正とは、紙媒体だけではなくWeb媒体の記事でも必要な作業です。
文章校正をすることで、読者が読みやすい文章となるほか、誤字脱字や誤った表現などを減らせます。
この記事では、文章校正とはどのようなものなのかをより詳しく解説します。
文章校正をする際に確認すべきポイントのほか、おすすめの文章校正ツールも、無料と有料のものをそれぞれご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
文章校正とは
文章校正とは、誤字脱字のほか、表記のゆれや日本語の文法上の誤りなどを正すことです。
本や雑誌といった紙媒体だけではなく、Webメディアでのコンテンツ作成にも必要不可欠な業務となっています。
文章校正には、校閲や推敲が含まれることもあります。
校閲は、文章内に矛盾が見られないか、書かれている内容に事実と異なる点はないかといった部分を確認する業務です。
校正と一緒にされることもありますが、本来は別の業務だといえます。
一方で推敲は、読者がより読みやすくなるように文章を練り直すことを指します。
大きく分けると、文章校正が文章全体の表記を正すことに対し、校閲は内容の事実確認をし、推敲はより読みやすい文章にする業務であるといえるでしょう。
文章校正をする際に確認すべきポイント
ここまで、文章校正とはどのような業務内容なのか、校閲や推敲との違いについて解説しました。
ここからは、実際に文章校正をする際の方法を解説します。
誤字脱字がないという先入観を持たない
誰が作成した文章であっても、誤字脱字があると考えて文章校正をしましょう。
誤字脱字がないという先入観を持ってしまうと、誤りを見つけづらくなってしまいます。
例えば「特徴」と「特長」や、「回復」や「快復」、「導線」と「動線」など、誤字になりやすい文字もあるため、特に気をつけるようにしましょう。
表記の仕方を統一する
日本語には、ひらがな、カタカナ、漢字といった文字があります。
これらが統一されておらず、「おすすめ」と「オススメ」や、「リアリティ」と「リアリティー」のように、同じ文章の中で表記にばらつきがあることを「表記のゆれ」と呼びます。
読みやすい文章にするためには、表記のゆれをなくし、文章全体で表記を統一する必要があります。
ライターが複数いる場合は、あらかじめ表記のゆれが起こりやすい言葉をどのように統一するのかを決定することで、表記のゆれを減らせるでしょう。
文末の表現を統一する
文末の表現には、「です/ます調」や「だ/である調」などがあります。
これらが混在してしまうと、統一感が失われてしまうため、文章校正をする際には文末の表現にも注意を払うようにしましょう。
句読点を打つ箇所が最適かを確認する
「、」や「。」といった句読点をどこで打つかで、文章の読みやすさは変わるものです。
一般的に、句点(。)までは50文字程度、1文中の読点(、)は1~2個が最適だとされています。
臨機応変に対応をする必要はありますが、読みやすい文章になるよう句読点の位置を検討することをおすすめします。
慣用句や似た熟語、同音異義語に注意する
慣用句や同音異義語、似た熟語などを使用した言い回しにも注意する必要があります。
誤った言葉をそのまま使ってしまうと、媒体の信頼を落とすことにもつながるため、必ず確認しましょう。
間違いが起こりやすい慣用句や同音異義語、熟語は以下のとおりです。
【慣用句】
✕:間が持てない
〇:間が持たない
✕:足元をすくわれる
〇:足をすくわれる
✕:声をあらげる
〇:声をあららげる
【熟語】
作成/制作
類似/近似
永遠/永久
【同音異義語】
最小/最少
改定/改訂
以外/意外
固有名詞や数字の誤りに注意する
文章を作成する際に固有名詞を使用したりデータを使用したりすることもあるでしょう。
その際に、固有名詞や使用しているデータに誤りがないことは特に注意深く確認しなければなりません。
誤った固有名詞やデータをそのままにしてしまえば、「間違っているのに、そのままにしている」という理由から、読者からの信頼を失う可能性があります。
また、読者が誤りに気がつかなかったとしても、読者に対して誤った知識を植えつけることにもつながりますので、十分に気をつけるようにしましょう。
タイトルや見出しの誤りに注意する
誤字脱字、表記の仕方、慣用句や似た熟語、固有名詞など、気をつけるべきなのは本文となる文章だけではありません。
タイトルや見出しは、本文よりも大きく見える部分であることから、読者の目に初めに触れる可能性が高いです。
Web記事の場合、タイトルは検索結果にも表示される部分なので、読者の目により触れやすいポイントでもあります。
タイトルに誤りがあることに読者が先に気がつけば、誤字脱字などを放置している媒体としてそれだけで信頼度低下へとつながってしまうかもしれません。
タイトルや見出しは、装飾されて誤字脱字や固有名詞などの誤りが強調されやすい部分でもあるため、念入りに確認することをおすすめします。
ミスがなく文章校正をするコツ
ここまで、文章校正をする際に確認すべきポイントを解説しました。
では、見落としなく文章校正をするコツはあるのでしょうか。
確認時は時間を空けてから始める
文章の作成と、文章校正を同一人物が行う場合は、文章を作成した後、数時間から1日ほど時間を空けてから確認することをおすすめします。
文章を作成した直後に読んでしまうと、「正しい」という先入観を持ってしまい、誤りを見抜けなかったり、違和感に気がつかなかったりするケースが多いからです。
納期が迫っている場合でも、可能な限り時間を空けてから確認するようにしましょう。
第三者にも確認をしてもらう
文章作成と文章校正後を同一人物が行う場合、確認時までに時間を空けることをおすすめしました。
時間を空けて確認した後でも、できるだけ第三者にも確認してもらうようにしましょう。
ダブルチェックを行うことで、ミスをより減らすことにもつながります。
プリントアウトして読む
書いた文章をプリントアウトして読むことで、パソコンの画面で見ていた際には気がつかなかった違和感のあるポイントを見つけられます。
これは、プリントアウトして紙に起こすことで、第三者的目線を持てるからだといわれています。
文章校正をする際には、プリントアウトして確認することをおすすめします。
声に出して読む
違和感のない文章かどうかを判断する方法としては、文章を音読するのもおすすめです。
音読することで、読み上げた際に違和感のある文章がないかわかります。
プリントアウトした文章を確認する際に、音読するのもよいでしょう。
文章校正ツールを活用すべき理由
文章校正時に、確認までに一定時間を置いたり、プリントアウトしたり、音読したりといった手法を取り入れることは、見落としを少なくするためにもおすすめであると述べました。
しかし現在では、無料か有料かを問わずに使用できる文章校正ツールが数多く開発されています。
そのため、文章校正ツールの使用を検討している方もいるのではないでしょうか。
ここでは、文章校正ツールを活用すべき理由を解説します。
作業効率と生産性が向上するから
文字量が多い文章校正では、その分確認には時間がかかるものです。
また、予期せぬ確認に時間が取られてしまうこともあるでしょう。
しかし、文章校正ツールを活用すれば、誤字脱字や間違いやすい漢字や表現が自動で抽出されるため、作業効率がアップします。
作業効率がアップすることで、文章校正にかかる時間も短くなり、結果として生産性の向上にもつながるでしょう。
文章表現の幅が広がる
文章校正ツールでは、よりよい文章表現を提案してくれるものもあります。
そういったツールを活用していくことで、言葉のストックが増えていき、自身の文章表現の幅を広げられるでしょう。
文章校正ツール導入時のポイント
文章校正ツールを活用すべき理由には、作業効率と生産性の向上、文章表現の幅が広がることなどがあります。
現在文章校正ツールの導入を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、文章校正ツールを導入する際のポイントを解説します。
導入する理由を明確にする
文章校正ツールといっても、マルチな機能が備わっているもの、誤字脱字のチェックに特化しているものなど、さまざまな特徴があります。
そのため、なぜ導入したいのかを明確にしなければ、用途に合ったツールを導入するのが難しくなってしまいます。
文章校正ツールを導入するなら、初めに導入する理由を明確にしておきましょう。
活用シーンや使用人数を明確にする
文章校正ツールには、クラウド型とインストール型があります。
そのため、複数人で使用する場合はクラウド型を使用することをおすすめします。
一方で、インストール型はインターネット環境が不安定な場所や外出先でも使用できるため、外で作業することが多い方におすすめです。
しかし文章校正ツールは、Windows環境下でしか使用できないものもあるので、導入時は使用するOSも考慮しましょう。
セキュリティの堅牢性が高いツールを選ぶ
社外に出す前の文章をツールを使って確認することから、文章校正ツールを使用する際には、セキュリティの堅牢性が担保されたものを選びましょう。
情報漏えいを防止するためにも、機密性の高い文章を取り扱う場合は、セキュリティの堅牢性が高いツールの導入がおすすめです。
無料で使えるおすすめの文章校正ツール
「文章校正ツール導入時のポイント」でも述べたように、文章校正ツールはさまざまな機能があるものからシンプルな機能に絞ったものまで、数多く存在しています。
まずはお試しで使ってみたいという方には、無料の文章校正ツールがおすすめです。
ここでは、無料で使えるおすすめの文章校正ツールをご紹介します。
日本語校正サポート
引用:日本語校正サポート
日本語校正サポートとは、画像のとおり、枠内に校正したい文章を入力し、「日本語チェック」をクリックすれば、誤字脱字や日本語の文法上おかしな表現などを抽出してくれます。
以下の画像のようにどの程度のレベルで確認するかも設定できるため、細かく確認したい場合にもおすすめできるツールです。
引用:日本語校正サポート
テキスト処理ツール
引用:テキスト処理ツール
テキスト処理ツールとは、文章校正以外にもHTML変換といったテキストに関するさまざまな機能を有するツールです。
「検査対象の文章」内に10000文字以内の文章を入力し、「検査」をクリックすると、以下の内容が検査されます。
- 表記・表現の間違い、不適切な表現の検出
… 誤変換、誤用、使用注意語、不快語 (使用不適切な語や隠語など)、機種依存文字または拡張文字、外国地名、固有名詞、人名、ら抜き言葉 - わかりやすい表記にするための提案
… 当て字、表外漢字、用字 -
文章をよりよくするための提案… 用語言い換え、二重否定、助詞不足の可能性あり、冗長表現、略語引用:テキスト処理ツール
問題がある文章だと疑われる箇所は赤字で抽出してくれるため、わかりやすいところがポイントです。
Enno
引用:Enno
Ennoは、これまでご紹介したツールと同様に、枠内に校正したい文章を入力し、「日本語エラーをチェックする」をクリックすることで文章校正ができるツールです。
シンプルな構造で、感覚的に使えるツールとなっているため、文章校正ツールを使用したことがない方にもおすすめです。
また、プライバシーを守る設計となっているため、入力した内容はどこにも保存されないことが明言されています。
プライバシー保護のため、チェックされる文書はデータベースやログや外部サイトなどに一切保存していません。サイト運営者も読めません。
引用:Enno
有料で使えるおすすめの文章校正ツール
ここまで、無料で使用できる文章校正ツールをご紹介しました。
無料ツールを使用してみて、使いやすいと感じたり、作業効率がアップしたと実感したりしている場合、有料の文章校正ツールの利用を検討してみるのもよいかもしれません。
最後に、有料で使えるおすすめの文章校正ツールをご紹介します。
文賢
引用:文賢
文賢は、誤字脱字はもちろん、句読点のチェックや改行のバランス、より伝わりやすい表現の提案といったさまざまな機能を備えた有料の文章校正ツールです。
文章をよりよいものにするための改善点やアイデアをAIが提案する機能も展開されています。
文章能力や、表現の幅を広げていきたい方におすすめのツールといえます。
Microsoft Word
Microsoft Wordは、さまざまな会社でも導入されているドキュメント作成ツールです。
使用したことがある方も多いのではないでしょうか。Wordには、「校閲」機能がついています。
誤字脱字のチェックや、音声読み上げにも対応しているため、自身で文章校正した内容を第三者的目線で確認したいときにもおすすめです。
Just Right!
引用:Just Right!
Just Right!は、高度な日本語処理技術を使用している文章校正ツールで、処理スピードの速さに定評があります。
高い水準で校正を行うため、細かな表記のゆれのほか、不適切である可能性の高い表現も、理由などあわせて開示してくれる便利なツールです。
公用文の新ルールにも適応しているので、公的文書の作成にも向いています。
まとめ
この記事では、文章校正とはどのようなものなのかについて詳しく解説しました。
文章校正とは、誤字脱字だけではなく、表記のゆれや誤った文法で作られた文章などを正すことです。
本や雑誌といった紙媒体のほか、Webメディアでのコンテンツ作成にも必須な作業です。
文章校正では、誤字脱字はもちろん、句読点の位置や文末の表現など細かな点を確認する必要があり、手間も時間もかかることから、作業効率化のためにも文章校正ツールを導入するのがおすすめです。
無料、有料問わず、さまざまな文章校正ツールがありますので、導入する理由や活用シーンを考慮しながら選ぶとよいでしょう。