ビジネスロードマップとは?書き方・活用方法を詳しく解説

顧客ニーズに合わせて事業を展開する現代には、ビジネスロードマップが必須といえます。
この記事では、事業の成功率を高めるためのビジネスロードマップの概要や書き方、使い方をそれぞれ詳しく解説します。
ビジネスロードマップの重要性が理解できる内容となっているので、存在を知らない方や効果的なビジネスロードマップを作成したいと考えるビジネスパーソンはぜひ読んでください。
執筆者

マーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人
株式会社クリエイティブバンクのマーケティングサポート「バンソウ」のメディア管理人。得意分野は、SEO全般・サイト分析・オウンドメディア・コンテンツマーケティング。バンソウはクライアント様のBtoBマーケティングをサポートするサービスです。詳しい内容はこちらをご覧ください。
ビジネスロードマップとは
ビジネスロードマップは、目標達成に必要な項目や課題を時系列でざっくりとかきだしたものです。ビジネスは多種多様なので、どれくらいの期間を想定して書くかはビジネスによって異なるため、数か月から何十年先のものまであります。
ビジネスロードマップは、一言で表すとビジネスにおける未来予想図といえます。
ビジネスロードマップが必要な理由
前述でもお伝えしましたが、ビジネスロードマップを作成することは、ビジネスの成功には欠かせないことです。
ビジネスロードマップには、設定した目標に対して、いつ何をすればよいのか、どのようなことが課題となるのか把握するための役割があります。
ビジネスの全体像を把握することで、段階的に取り組むことが容易となり、取り組む行動に集中できます。
取り組むビジネスの規模が大きくなると、関わる人数や取り組む仕事が増えて、関わっている人達全員が何を目指しているのかわかりずらくなるおそれがありますが、ビジネスロードマップがあれば、全体像を把握でき意思統一も容易となります。
頭だけでも理解できる内容だとしても、より内容をわかりやすく落とし込むことができるビジネスロードマップは、ビジネスを成功させるために必要だといえます。
ビジネスロードマップの書き方
ビジネスロードマップの形式や作成手法はビジネスの目的や企業ごとに異なりますが必要な手順は同じです。
以下は、ビジネスロードマップを書く手順をステップごとに詳しくお伝えします。
- 1. 目的を決める
- 2. 目標達成の為の目標(マイルストーン)を決める
- 3. 目的を達成するまでの期間(時間軸)を決める
- 4. 現在の状況を把握する
- 5. 想定される課題を考える
- 6. 課題解決の方法を考える
- 7. 時系列で計画を考える
- 8. ビジネスロードマップを共有
目的を決める
達成したい目的はビジネスロードマップを書く際に必ず必要です。目的の内容は、具体的であればあるほどビジネスロードマップ作成がスムーズにすすみます。
「売上アップ」のような抽象的な目的ではなく、「売上を3倍にする」というように数字を用いた具体的な目的が望ましいです。達成したい目的を考える時は数字を用いるなど工夫して具体的なものを設定しましょう。
目的達成のための目標(マイルストーン)を決める
達成したい目的が大きく、達成するまでに時間がかかる場合は、途中の目標を設定しましょう。途中目標を設定すれば、計画が予定より遅れる等問題が発生している場合に気づくことができます。
客観的にどのような進捗状況かを把握することはビジネスにおいて非常に重要です。予定より大幅に計画が遅れたり、予定が異なる場合は、ビジネスロードマップを見直し、修正が必要となります。
また、計画の進捗状況を把握する以外に、モチベーションを維持するための効果もあります。
大きすぎる目的を設定した場合、達成するまでに時間がかかりずっと高いモチベーションを維持することが難しいことがあります。いくつも小さな目標を設定しておくことで、達成感を得ながら仕事に取り組めるので、モチベーションが下がるリスクを減らせます。
目的を達成するまでの期間(時間軸)を決める
時間軸をベースにビジネスロードマップを作成することで、いつまでに何をしなければならないか把握しやすくなります。
現在の状況を把握する
目的を設定した現在の状況を明確にすることで、目的を達成する未来とのギャップが把握できるので、何が必要なのかより具体的に見えてきます。
想定される課題を考える
目的を達成するまでに、どのような課題を解決すれば良いのか、課題の大小関係なく思いつく限り書き出しましょう。
もしかすると、問題がありすぎて意気消沈するかもしれませんが、問題を認識するための作業なので、気を落とす必要はありません。
想定される課題が出れば出るほど、その課題を解決するチャンスが生まれたと受け取りましょう。
課題解決の方法を考える
現在、想定される問題を書き出した後は、それら課題を解決する為の方法も書き出します。
問題に対して適切な解決方法を考えられなければ、先ほど、想定される課題を書き出した意味が半減します。
課題に対する解決方法が考えつかなくても、その課題を避ける手段を取ればいいというわけではありません。
例えば、3年後に英語圏のイギリスでパソコンを10万台販売するという目的をたてたとして、現在言葉が通じないことが課題として上がっているとします。
言葉は通じなくてもパソコンの性能が良いから、対策しなくても自然と広まって売れるだろう。と判断するより、英語が話せる社員を雇い販売をまかせるという解決方法を行う方が良くないでしょうか。
もし、パソコンの性能だけで目的が達成できたとしても、ビジネスを継続して行っていくうえで、課題を解決することは必要だといえます。
ビジネスを進めていく中で、課題に直面した場合、解決するのに時間がかかり、何かしらのマイナスとなるおそれがあります。
現時点で実行に移さなくても、課題に対する解決方法をいくつも用意していると、いざという時に素早く適切な判断を下すことができます。
目的達成のための課題と課題に対する解決方法は思いつく限り書き出しましょう。
複数人でビジネスロードマップを作成する場合は、全員で解決方法を共有することで、よりよい解決方法が生まれることもあります。
自身のアイデアを仲間と共有するという手段にもビジネスロードマップは有効といえます。
時系列で計画を考える
ロードマップを書くための必要な項目がそろえば、ガントチャートやタスクリストなど適切な形式を選択してまとめます。ビジネスロードマップはざっくりとした予定表や工程表です。以下で紹介している一般的な形式を参考にビジネスロードマップを作成しましょう。
ビジネスロードマップを共有
完成したビジネスロードマップは、ビジネスの関係者と共有します。企画書と共に内容を説明するとわかりやすいのでおすすめです。
また、ビジネスロードマップを共有することで、関わるメンバーの主体性や責任感を高める効果も期待できるので、よりビジネスが成功する可能性が高まるといえるでしょう。
ビジネスロードマップを作成する手段
ビジネスロードマップの作り方には決まりはありませんが、一般的な形式として、4つの作成手段が挙げられます。それぞれの作成手段をわかりやすくお伝えします。
ガントチャートフローチャート
計画表
タスクリスト
ガントチャート
ガントチャートはビジネスロードマップの中で最もポピュラーなもので、プロジェクト管理ツールとして利用されることが多く、予定表としての役割が強いです。
ビジネスロードマップにも適している形式となるので、ガントチャートを使い慣れている方におすすめです。
フローチャート
フローチャートは、図やグラフを用いて、視覚的に把握しやすいことが特徴として挙げられます。わかりやすいビジネスロードマップを作成する場合は、フローチャートがおすすめです。
計画表
ビジネスの計画が明確となっている場合は、計画表でロードマップを作成することで、優先順位や課題や行動の因果関係を捉えやすく整理できます。
タスクリスト
必要な行動や課題がわかりやすくまとめることができるのがタスクリストです。
目的に対して、やるべきことや課題が多い場合は活用してください。
ビジネスロードマップを書く時のコツ・注意点
ビジネスロードマップを書く時のコツ・注意点をまとめました。
未来から書き始める
ビジネスロードマップは、未来から現状へと逆算しながら書くと不足項目や中間達成目標項目を明確にすることができます。
日単位ではなく月単位
ビジネスによっては、日単位では動きが確認しずらいことがあります。日単位に設定してビジネスロードマップを作成してしまうと、かえって見にくくなるおそれがあるため注意してください。
ビジネスロードマップが細かくなりすぎないように、日単位ではなく月単位で設定しましょう。
中間目標(マイルストーン)の設定
中間目標(マイルストーン)は、適当に設定するのではなく、重要な出来事や節目にのみ設定します。中間目標が増えすぎてしまうと、本当に達成する必要がある目標が曖昧になり、重要な項目を見落としてしまう恐れがあります。
タスクは細かく設定しない
タスク管理を細かくすると、ビジネスロードマップがややこしくなり、結果として中途半端なものが出来上がってしまいます。
細かく設定することはもちろん大切ですが、第一に目的を達成するまでの全体的な道のりや方向性を捉えやすくすることを意識しましょう。
ビジネスロードマップの効果的な使い方
ビジネスロードマップは作成するだけで終わりではありません。効果的に使うための方法をいくつか紹介します。
分割してビジネスロードマップを作成する
目的が大きくなる場合は、いくつかに分割することをおすすめします。例えば、目的を達成するまでに10年かかる計画であれば、2年ごと等に分割した内容でビジネスロードマップを作成します。期間を区切ることで、より具体的な内容に整理することができます。
他のフレームワークと併用
ビジネスロードマップを書いている際にロードマップに記す項目以外にも発見がいくつもあるでしょう。それらの発見をより深く分析することで、さらにビジネスの成功率を高められるかもしれません。
ビジネスロードマップだけでなく、様々なフレームワークを併用すれば、いくつもの視点から物事を考えられるので、より多くの課題や達成するための目標に気づけるでしょう。
まとめ
今回は、事業の成功率を高めるためのビジネスロードマップの概要や書き方、使い方をそれぞれ詳しく解説しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。